2020年度

2020年度研究奨励賞受賞者について

オンライン開催されました第7回研究会(若手企画)の若手選奨(研究奨励賞)における審査の結果,以下の2名の講演者への授賞が決定しました.

(研究奨励賞は,講演原稿の著者のうち講演者のみ(個人)が対象となります.講演者を除く,他の連名著者は対象ではありませんので,ご注意ください.)

研究奨励賞受賞者一覧

  • 徳永達(東京理科大)
    「eテスティングにおける受験者認証を目的とした視線情報収集システムの開発と評価」
  • 稲富峻祐(大阪工業大)
    「きずぷろ:組み立て遊びによるプログラミン的思考育成の ため学習アプリの検討」

受賞者の講演概要

「eテスティングにおける受験者認証を目的とした視線情報収集システムの開発と評価」
徳永達・加納徹・赤倉貴子(東京理科大)

通信技術の発達した今日,遠隔での学習が対面での学習と遜色のないレベルにまで向上しており,それに伴ってeテスティングの需要も高まっている.しかし,eテスティングには課題が多く,特に不正行為の防止が困難であることが挙げられる.そこで本研究では,eテスティング中に受験者の視線情報を収集し,自然な解答行為を妨げることなく受験者の認証が可能なシステムの開発と評価を行う.評価実験の結果,解答後に視線で記号を描くシステムが最も認証精度が高く,ユーザ負荷も許容範囲内であるとわかり,eテスティング中の視線情報収集手法として最適であるとわかった.

受賞者からの声

この度は,栄誉ある教育工学研究会研究奨励賞を頂けたこと,大変光栄に思います.
今回の受賞を励みとして,より一層研究に取り組み,e-Testingの更なる発展に貢献していきたいと思います.
新型ウイルスによる普段とは異なる環境の中,研究を支えて下さった東京理科大学の赤倉貴子先生と加納徹先生,共に研究に励み,励ましあった赤倉研究室の皆様,生活面での援助をしてくれた両親に心より感謝いたします.

「きずぷろ:組み立て遊びによるプログラミン的思考育成の ため学習アプリの検討」
稲富峻祐(大阪工業大)・大井翔(立命館大)・後藤壮史(奈良県王寺町立王寺小学校)・佐野睦夫(大阪工業大)

2020年度から小学校におけるプログラミング教育が必修化されている.小学校におけるプログラミング教育は実際にプログラミング言語を用いるのではなく,プログラミング的思考を育むことが目的である.従来研究では,小学校高学年を対象としたものばかりであるため,本研究では,小学校低学年を対象とし,レゴブロックの組み立て遊びに着目し,組み立て遊びができるアプリケーションを開発し,そのアプリケーションを活用することでプログラミン的思考を評価し育成するこができるのかを検証する.今回は前段階として,大学生3名に対して,実験を行い,プログラミン的思考のいくつかの項目において影響を与える可能性があることが分かった.

受賞者からの声

この度は,教育工学研究会より研究奨励賞を頂き誠にありがとうございます.
光栄な賞を頂き,本当に嬉しく思っております.
日頃からお力添え頂いております立命館大学の大井先生,王寺小学校の後藤先生,大阪工業大学の佐野先生に深く感謝申し上げます.
プログラミング教育やプログラミング的思考の研究について,今後も気持ちを引き締めて努めて参ります.
本当にありがとうございました.

(○は講演者[受賞者])

選奨規定に関わる審査対象件数および受賞件数の公表

  • 審査対象の講演件数:11件(当日の全講演件数:12件)
  • 受賞講演件数:2件(18%)

IEICE Educational Technology Group