2015年度

2015年度研究奨励賞受賞者について

木更津高等専門学校で開催されました第6回研究会(若手企画)の若手選奨(研究奨励賞)における審査の結果,以下の2名の講演者への授賞が決定しました.

(研究奨励賞は,講演原稿の著者のうち講演者のみ(個人)が対象となります.講演者を除く,他の連名著者は対象ではありませんので,ご注意ください.)

研究奨励賞受賞者一覧

  • 川又 泰介 (東京理科大)
    「e-Learning受講者の登録顔情報による認証のための各種逐次更新法の検討」
  • 稲守 栄 (釧路高専)
    「ペアプログラミング手法を用いた学生実験を効果的に支援するためのExナビの開発と実践」

(順序は,研究会当日の発表プログラム順)

各受賞者の講演概要

 

kawamata

「e-Learning受講者の登録顔情報による認証のための各種逐次更新法の検討」
○川又泰介・藤森 進・赤倉貴子(東京理科大)

本研究はe-Learningを受講登録した本人が受講しているかどうかを認証する手法を開発することを目的とする.e-Learning受講者を認証する方法として,Webカメラを用いた顔認証が挙げられる.著者らは入力顔画像の類似性に着目し,特定のタイミングで取得した入力画像を用いて登録画像情報を更新し,以降の入力画像と比較する逐次更新法を提案した.先行研究では更新タイミングと更新方法について検討し,更新法の本人拒否率を精度として評価したが,受講者が離席をした場合やなりすましが発生した場合における更新法の効果については検討していない.本稿では,更新法を一時離席およびなりすましが発生したデータに適用し,効果を検証した.その結果,通常の一時離席となりすましでは更新法における類似度の時系列的な傾向が異なることが明らかになった.

受賞者からの声

栄誉ある教育工学研究会より研究奨励賞を頂けたことを大変嬉しく思います.受賞を励みに,これからも研究に尽力させて頂く所存でございます.
若輩 の私を支えて下さった東京理科大学の赤倉貴子先生と藤森進先生,研究についてアドバイス頂いた首都大学東京の石井隆稔先生,東京工芸大学の東本崇 仁先生,発表をご拝聴頂いたET研究会の皆様に深く感謝申し上げます.

inamori

「ペアプログラミング手法を用いた学生実験を効果的に支援するためのExナビの開発と実践」
○稲守 栄・千田和範・野口孝文(釧路高専)

これまでプロジェクト型メカトロニクス学習教材の開発を行い,学生実験に導入した.しかし,一部の学習者は実験に対して興味を持ってはいるが,課題達成に貢献できずにいた.その原因として,グループ内の学習者間での知識・技能の差がある.これにより,理解の早い学習者が単独で課題達成を行ってしまっていた.
本研究では,従来のグループ実験にペアプログラミング手法を取り入れ,ドライバーとナビゲータが効率的に学習することができる学習支援システムの構築を行い,学生実験への導入を紹介する.

受賞者からの声

今回は,このような名誉ある賞を頂き大変光栄に思います.本研究では,実験に対して,どのような学生でも興味を持って取り組めるよう,学生支援装置の開発に取り組んでおります.まだまだ研究途中ではありますが,頂いた賞を励みに,研究に精進してまりたいと思います.最後となりますが,日頃から研究についてご指導していただいた野口教授,千田准教授に心より感謝いたします.

(○…講演者[受賞者])

選奨規定に関わる審査対象件数および受賞件数の公表

  • 審査対象の講演件数:8件(当日の全講演件数:11件)
  • 受賞講演件数:2件(25%)

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