DEWS2005論文集

Proceedings of Data Engineering Workshop

ISSN 1347-4413


2005年5月2日発行
編集:佐藤 哲司 (NTT),天笠 俊之 (奈良先端大),木俵 豊 (NICT),森嶋 厚行 (筑波大),柳沢 豊 (NTT)


目次

  1. 刊行にあたって
  2. 会議日程・開催場所
  3. 運営組織
  4. 著作権について
  5. 本論文集の使い方
  6. プログラム(論文リスト)
  7. 表彰
  8. 参考資料・リンク集
  9. 謝辞

DEWS2005論文集刊行にあたって

ワークショップ委員長:
プログラム委員長:
横田 治夫(東京工業大学)
佐藤 哲司(NTT)

電子情報通信学会データ工学ワークショップ(DEWS)は,データ工学に関する様々な研究テーマをトピックとして, 若手研究者が中心となって毎年早春に開催されるワークショップです.

第16回データ工学ワークショップ(DEWS2005)では,データ工学分野の本流をなす重要なテーマから,萌芽的,先進的,先見的なアイデアまで幅広い内容の発表が行われました.会場は九州最西端にある西海国立公園内,大小208の島々への誘いの拠点として名高い西海パールシーリゾートの玄関に位置する九十九島観光ホテルを貸り切って開催されました.会議参加数は念願であった300を突破(登録者305名)し,名実共にデータ工学・データベース分野における国内最大の会議として認知されたといえます.

DEWS2005の発表は,論文の内容にじっくり議論できる口頭発表(発表15分+質疑応答:5分),3分間の発表とポスター前での質疑を行うインタラクティブ発表,実際に動作するデモを行いながら発表するデモンストレーション発表の3カテゴリ構成としました.インタラクティブ発表では,3分間発表後の休憩時間(30分程度)は質疑のためにポスター前にいることを義務づけ,必ず発表者と議論ができるようにしました.また,ポスターの掲示は,前半と後半の2交代制とし,発表者もポスター掲示がない期間は他の発表を聴講できるように配慮しました.

インタラクティブ発表とデモンストレーション発表の原稿締切は,口頭発表の締切よりも1週間遅らせ,より最近の成果を盛り込んだ論文投稿が行えるようにしました.これに伴なう査読期間の短期化を補うために,ネットワーク上に掲示板を用意し,査読終了後もコメントの追加や著者からの回答が書き込めるようにしました.この掲示板は,会議開始1週間前から参加者にも開放し,会議中も含めてより多くの意見を交換できる場としました.

今年度の論文募集は,上記の3種類の発表カテゴリーが異なる締切日で設定されたことから,いずれの発表カテゴリーに対しても,フルペーパー(8ページ程度)とエクステンディッド・アブストラクト(4ページ程度)のいずれでも投稿を受け付けることとし単純化を図りました.ただし,口頭発表については,通常の論文と同程度の厳しい査読を行うため,プルペーパでの投稿が望ましいと致しました.

募集の結果,口頭発表 132件,インタラクティブ発表 48件,デモンストレーション発表 5件の計185件の投稿をいただきました.今年度は,プログラム委員の負担を軽減するために,口頭発表は3名の並行査読,それ以外は2名の並行査読(+掲示板での議論)としていましたが,口頭発表の投稿数が多く結果的には昨年同様の8件の論文を査読いただくことになりました.なお,査読にあたっては,これまでのDEWSと同様に「より良い論文とするためのプロセスをサポートする」ことを念頭に,改善のための助言やポジティブな評価をいただくというスタンスで,有意義なコメントを多く賜ることが出来ました.

査読の結果,口頭発表は70件を採録(採録率53%)とし,例年以上に質の高い論文を発表頂くことができたと考えます.さらに103件をインタラクティブ発表,5件をデモンストレーション発表として採録することを決定しました.このうち1件は採否決定後に発表を辞退されましたので,全体で177件の発表となりました.

一方,招待講演は,電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ フェローとなられました牧之内顕文 教授に「データベースシステムの今昔と将来」と題した講演をいただきました.歴史的な経緯を踏まえての経験豊かな内容は,若手研究者への良い刺激となったことと存じます.また,DEWS2004優秀論文賞の3名の方々に,大規模データ処理に対する列挙アルゴリズム,XML文書を対象とした情報検索,Webサイト分析・診断技術に関するミニサーベイをしていただきました.この他,日本データベース学会の企画で,國井利泰教授による「データベースシステムの成果と課題」と題したDBSJ功労賞受賞記念講演もいただきました.

ワークショップでは,口頭発表から4件のDEWS2005優秀論文賞を,プログラム委員会で審議して決定しました.これらの論文は、電子情報通信学会和文論文誌DIおよび英文論文誌への研究会推薦論文の対象となります.また,会場での参加者による投票をベースに,インタラクティブ発表及びデモンストレーション発表から2件のDEWS2005最優秀プレゼンテーション賞と6件のDEWS2005優秀プレゼンテーション賞を決定しました.QRコードを印刷したシールを用いた仮名投票は,参加者からの評判も良く,また,集計も短時間で行え,会議最終日昼のプログラム委員会で決定,最後のセッション後の表彰式で,直接発表者に賞状と副賞を手渡すことができました.

最後になりますが,今回のワークショップ開催に際しまして,大変多くの方々にご支援・ご協力をいただきました.この場をお借りしまして御礼申し上げます.共催いただいた日本データベース学会会長の増永良文 先生,招待講演を頂いた牧之内顕文 先生,ミニサーベイでご講演いただいた皆様に感謝いたします.また,ビデオ撮影に協力いただいたボランティア学生の皆様ご苦労様でした.短期間での論文査読や座長等でご協力をいただいたプログラム委員の皆様,プログラム委員長補佐として多くの支援をいただきました天笠俊之 先生,プログラム委員会幹事の木俵豊 様,森嶋厚行 先生,柳沢豊 様には,極めてタイトなスケジュールの中で献身的な貢献をしていただきました.深く感謝致します.財務担当の宝珍輝尚 先生,ローカルアレンジの牧之内顕文 先生ならびにチャットウィチェンチャイソムチャイ 先生に感謝いたします.

DEW2005を運営するにあたり,これまでの良き伝統を守りながらも,新しい取り組みも積極的に導入していきたいとの思いがありました.口頭発表の採録率の引き上げ,ネットワーク上の掲示板との連動,インタラクティブ発表でのショートプレゼンテーションの導入,ポスターへの投票シールなど,多くの試みを模索しながらも,こうして,ワークショップを成功裏に終えることが出来ました.準備不足や反省すべき点など多々ありましたが,こうした試みがデータ工学と研究コミュニティのますますの発展に寄与できたものと確信しております.これも,ひとえに本ワークショップに対する皆様の意識の高さとご理解ご協力によるものであったと心より感謝いたします.


会議日程・開催場所先頭へ

DEWS2005 in 西海国立公園九十九島エリア
2005年2月28日(月)〜3月2日(水)
九十九島観光ホテル(佐世保市)

著作権について先頭へ

本論文集に収録されている著作物は,政令が指定した図書館で行なうコピーサービスや,教育機関で教授者が講義に利用する複写を行なう場合等,著作権法で認められた例外を除き,著作権者に無断で複製,転載,改変,出版などをすることは, 著作権者の権利の侵害となります. 違反者は,著作権法によって罰せられます.


本論文集の使い方先頭へ

本論文集には,全ての発表論文,チュートリアル講演の講演スライド,ミニサーベイのレジュメが収録されています.プログラム(論文リスト)のページでは,各資料の表題がリンクになっています.それらをたどることで資料を閲覧できます.すべての資料はPDF形式になっており,閲覧にはAdobe Reader(もしくはAcrobat Reader 5.0以上)が必要です.Adobe Readerはアドビシステムズのページから 無償でダウンロードできます.

また,発表の様子とプレゼンテーション資料をデジタル化したものが, 日本データベース学会 Archivesより配信されていますので,併せてご利用ください.


参考資料・リンク集先頭へ


謝辞先頭へ

本論文集の出版に際し,著者の皆様には論文の電子ファイルの提出など,多大なご協力をいただきました.また,ミニサーベイのご講演者の皆様にはレジュメをご提供いただきました.ここに厚く御礼申し上げます.その他,本論文集の編集にご協力いただいた皆様に,深く感謝いたします.


Copyright(C) 2005, (社)電子情報通信学会 データ工学研究専門委員会