| 2012年7月29日(日) | 17:30〜19:00 |
| 2012年7月30日(月) | 8:30〜 |
| 2012年7月31日(火) | 8:30〜 |
| 2012年7月30日(月) [会場: 淡路夢舞台国際会議場] |
| 301A室 | 301B室 | 311A室 | 311B室 | 405室 |
|---|---|---|---|---|
An1-1 分岐解析 |
Bd1-1 基礎信号処理 |
D1-1 アルゴリズムI |
||
An1-2 特別セッション:複雑系におけるカオス制御 |
Ba1-2 招待講演 |
Bd1-2 画像処理I |
C1-2 動作合成 |
D1-2 アルゴリズムII |
An1-3 カオスとその応用 |
As1-3 医工連携I |
Bd1-3 招待講演I |
C1-3 レイアウト設計とタイミング解析 |
D1-3 特別セッション:幾何学的な図形の数理 |
An1-4 非線形回路 |
Ba1-4 アナログ回路とテスト技術 |
Bd1-4 フィルタ設計 |
C1-4 招待講演I |
D1-4 特別セッション:ハイブリッドダイナミクスとその応用 |
| 特別招待講演: 「センサ活用による行動変革」 荒 宏視(日立製作所中央研究所) 16:30-17:30 [会場: 国際会議場 地下1階「イベントホール」] |
||||
| 表彰式・懇親会 18:00-20:00 [会場: ウェスティンホテル淡路 1階「ステラ」] | ||||
| ナイトセッション 20:30-23:00 [会場: 国際会議場 2階「レセプションホールB」] | ||||
| 2012年7月31日(火) [会場: 淡路夢舞台国際会議場] |
| 301A室 | 301B室 | 311A室 | 311B室 | 405室 |
|---|---|---|---|---|
An2-1 学習と最適化 |
As2-1 医工連携II |
Bd2-1 音声信号処理I |
C2-1 組込みマルチコアシステム |
D2-1 システムバイオロジー |
An2-2 特別セッション:複雑コミュニケーションサイエンス |
Ba2-2 電源回路 |
Bd2-2 画像処理II |
C2-2 招待講演II |
D2-2 グラフ理論 |
An2-3 粒子群最適化法 |
As2-3 低消費・信頼性解析 |
Bd2-3 招待講演II |
C2-3 特別セッション:GPGPUによるVLSI設計及び高信頼性設計 |
|
As2-4 解析技術 |
Bd2-4 音声信号処理II |
| 2012年7月30日(月) |
| 題名 | ろ波されたベース信号を有する分岐ニューロンの解析 |
| 著者 | ◎桐川 翔太, 斎藤 利通 (法政大学) |
| Page | pp. 1 - 4 |
| Keyword | 分岐 |
| Abstract | 様々な形状のベース信号を有する分岐ニューロンの動作を考察する。 ベース信号は、矩形波入力LPFによって生成される。 LPFのパラメータを変化させると、ベース信号は矩形波から正弦波状に変化し分岐ニューロンは様々な現象を呈する。 簡素な等価回路を実装し、典型的な現象を確認する。 |
| 題名 | 離散化一次元マップの分岐現象について |
| 著者 | ◎堀本 成俊, 斎藤 利通 (法政大学) |
| Page | pp. 5 - 8 |
| Keyword | 分岐, 一次元写像 |
| Abstract | 本論文では、離散化一次元マップの動作を考察する。 同マップは、様々な安定な周期信号を生成することができる。 現象を解析するために、周期的な現象の数や収束領域などの特徴量を計算する。 典型的な例として、離散化されたロジスティック写像を解析する。 簡素なアルゴリズムを適用し、その豊富な現象を解析する。 離散化一次元マップは、スパイキングニューラルシステムと有意なデジタル力学系との架け橋になる。 |
| 題名 | (招待) ポストカオス制御に向けた取り組み |
| 著者 | ○上田 哲史 (徳島大学) |
| Page | pp. 9 - 14 |
| Keyword | カオス制御 |
| Abstract | JST/FIRST合原先端数理モデルプロジェクトにおいて、力学系理論の研究者と制御理論の研究者による、それぞれの価値観・解析手法・理論の融合が検討されている。カオスに埋め込まれた不安定周期軌道の安定化や分岐の予測・回避抑制、制御エネルギー最適化などについて、従来のカオス制御の手法とロバスト制御技術を組み合わせた新たな基礎理論構築の模索を紹介する。 |
| 題名 | 周期的な境界を有する衝突振動系に対する安定性解析手法の提案 |
| 著者 | ◎麻原 寛之 (大分大学), Soumitro Banerjee (Indian Institute of Science Education and Research), 高坂 拓司 (大分大学) |
| Page | pp. 15 - 18 |
| Keyword | 衝突振動系, 安定性解析, 摂動行列, 分岐 |
| 題名 | 6個の硬発振器の環状結合系におけるスイッチング準周期解の分岐 |
| 著者 | ◎神山 恭平 (明治大学), 小室 元政 (帝京科学大学総合教育センター), 遠藤 哲郎 (明治大学) |
| Page | pp. 19 - 24 |
| Keyword | 硬発振器, 環状結合系, スイッチング解, 準周期解の分岐, ピッチフォーク分岐 |
| Abstract | 発振器の結合系における準周期振動の分岐解析は 近年非常に注目されている研究対称である. 筆者らは以前6個の硬発振器の環状結合系において 2つの隣りあう発振器が逆相同期した発振状態が 回転対称な2つの隣り合う発振器の逆相同期発振状態と交互に入れ替わる 準周期解の存在を確認し, その補空間方向へのリヤプノフ指数により 特定の結合係数で発生消滅することまではわかっていたが, 具体的な分岐メカニズムは解明出来ていなかった. 本研究ではその準周期解の具体的な分岐メカニズムを解明する. |
| 題名 | カオス暗号のランダム性改善と処理の高速化に関する研究 |
| 著者 | ◎栗山 脩平, 吉田 大希, 佐藤 泰智, 渡辺 大貴, 中山 有洋, 田畑 健太 (明治大学大学院理工学研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部) |
| Page | pp. 25 - 30 |
| Keyword | カオス, 暗号 |
| Abstract | 近年の情報社会においてセキュリティ,中でも暗号技術が注目されている.筆者らが従来より研究してきたカオス暗号システムは,システム内にVolterra Filterを組み込むことによって,暗号鍵となるパラメータの数を増やし,また非線形関数をより複雑なものに変化させるなどして,ロバストな暗号システムの構築を行ってきている.しかし,システムを複雑化することによって計算量が増加し,カオスストリーム暗号の特徴の一つである高速性が失われてしまうといった欠点が生じやすい状態となっている.本研究では,複雑化したカオスストリーム暗号を高速処理する方法と,カオス暗号のランダム性を向上する手法とに関する検討を行う. |
| 題名 | カオス暗号システムを固定小数点演算により実現した場合付与される特性とその評価に関する研究 |
| 著者 | ◎田畑 健太, 渡辺 大貴, 佐藤 泰智, 中山 有洋, 吉田 大希, 栗山 脩平 (明治大学大学院理工学研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部) |
| Page | pp. 31 - 35 |
| Keyword | カオス, 暗号, 固定小数点演算 |
| Abstract | 著者らは,カオティックニューロンおよび線形/非線形ディジタルフィルタを用いたカオス暗号に関する研究を行っている. 本研究では,最初に2 種類の非線形関数を定義し,有限ビット長演算による効果を正確に表現する.固定小数点演算を用いた有限ビット長演算で起きる影響を”オーバーフロー関数”および”ラウンドオフ関数”と呼び,これらを非線形関数で表現する. さらに,同非線形関数の微分も定義し、理論的に有限ビット長演算を考慮した評価を行う.さらに時系列信号による評価と比較し,本研究の有効性を検証する. |
| 題名 | 環状結合カオス回路で観測される3周期解とカオス解の衝突 |
| 著者 | ○上手 洋子, 西尾 芳文 (徳島大学) |
| Page | pp. 36 - 39 |
| Keyword | 結合カオス回路, インターミッテンシー |
| Abstract | 本研究では,結合カオス回路システムにおいて,カオス解と3 周期解を生成しているカオス回路を環状に結合した場合の同期現象について調査を行う.コンピュータシミュレーションと回路実験によって,回路システム中のカオス解の比率が周期解よりも大きい場合にカオス解と周期解の衝突が起こることを確認する.解の衝突後,3 周期解はカオス解の影響を受けてバーストを起こすインターミッテンシーカオスのような振る舞いをすることがわかった. |
| 題名 | カオス的スパイク発振器が呈するスパイク列の解析 |
| 著者 | ◎四辻 和希 (法政大学), 三堀 邦彦 (拓殖大学), 斎藤 利通 (法政大学) |
| Page | pp. 40 - 43 |
| Keyword | 分岐, カオス |
| Abstract | カオス的スパイク発振器により得られるスパイク列の解析手法について紹介する。 最初の手法は、スパイク間隔のヒストグラムであり、これはスパイク列から基本的な情報を抽出するのに有効である。 2つ目の手法は、スパイク列に隠れた情報を可視化する事ができるリカレンスプロットである。 3つ目の手法はリターンマップである。これは、安定性と分岐現象の解析に有効である。 これらの手法は、カオス的スパイク発振器のいくつかの典型的な現象の分類に適用できる。 |
| 題名 | 粒子群最適化法による単相PWM DC-ACインバータのスイッチングタイミング最適化 |
| 著者 | ◎進藤 卓也 (日本工業大学大学院工学研究科電気工学専攻), 神野 健哉 (日本工業大学工学部電気電子工学科) |
| Page | pp. 44 - 49 |
| Keyword | PSO, DC-AC インバータ, 最適化 |
| Abstract | 本稿では,DC-AC インバータの動作設定を粒子群最適化法(PSO) を用いて最適化する手法を考える.このとき,DC-AC インバータのスイッチング動作は重要な要素となる.そこでスイッチングにより生成されるPWM波形の全高調波歪みと実行値出力を評価する関数において,高次調波の評価範囲を限定する手法を提案する.また,数値実験により一般的にPWM 波形の生成に用いられる三角波比較法と,提案手法により得られた波形について比較検討を行った. |
| 題名 | Wavelet Method to Calculate Steady-State Periodic Solution in Power Electronics Circuits |
| 著者 | ○Seiichiro Moro (University of Fukui) |
| Page | pp. 50 - 55 |
| Keyword | Haar wavelet, periodic solution, numerical analysis, boundary condition, steady-state response |
| Abstract | Recently, much attention have been paid to the methods for circuit analysis using wavelet transform. In particular, we have proposed the method which can choose the resolution of the wavelet adaptively. This method can fully bring out the orthogonal and the multiresolution properties of the wavelet, and the efficiency of the calculation can be improved. In this report, we propose the method to analyze the steady-state periodic solutions of the nonlinear circuits driven by the periodic external input by applying the appropriate boundary conditions, and prove the effectiveness of the proposed method. |
| 題名 | (招待) 時間分解能型オールデジタルAD変換器TAD |
| 著者 | ○渡辺 高元 (デンソー) |
| Page | pp. 56 - 63 |
| Keyword | ADC, TDC, センサ, 時間領域, TAD |
| Abstract | 今日,車載サブシステムを含め,携帯機器,音響・映像機器,医療機器,ロボット等の各種電子システムは高度にデジタル化され,高性能センサを取込むことで進化を続けている.一方,微弱アナログ信号を扱うセンサは,多様な使用環境,厳しい小型低コスト化要求のため,デジタル化が進んでいない.そこで,センサ用AD変換器TAD(Time A/D converter)を開発,デジタル式センサとして車載を含め実用化されている.今後も,小型,高性能,低コスト,低電力,スマート化の要求が高まり,デジタル化は一層重要となる.今回,TAD動作原理と構成,評価と適用例を示し,時間領域デジタル処理で可能となる多機能性他を紹介する. |
| 題名 | (招待) CMOS技術を用いた生体埋め込み対応バイオデバイス |
| 著者 | ○徳田 崇, 野田 俊彦, 笹川 清隆, 太田 淳 (奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科) |
| Page | pp. 64 - 69 |
| Keyword | CMOS, バイオメディカル, 人工視覚, 生体埋め込み |
| 題名 | サブスレッショルドのみで動作する極低電圧アナログ回路向け0.5V動作温度補償回路 |
| 著者 | ○原田 知親, 森 隆司 (山形大学大学院 理工学研究科) |
| Page | pp. 70 - 75 |
| Keyword | 温度補償, サブスレショルド, 極低電圧動作, アナログ回路 |
| Abstract | 本研究では、温度変化から起因する回路特性の変化を抑えるアナログ増幅回路の実現のために、電源電圧0.5Vで、かつサブスレッショルド動作のみで温度補償する回路の設計と評価を行う。 回路の設計条件は、温度補償回路においては、駆動電流を数百nA以下で動作することとし、それを付加した増幅回路全体においては、動作周波数(ユニゲイン周波数で定義)を数kHz〜数十kHz、入出力Rail-to-Rail動作をすることを条件とする。 その結果、極低電圧動作アナログ増幅回路に適用すると、20℃〜60℃の範囲において温度変化による特性の変化を抑えることを確認し、また、本研究の温度補償回路のMOSFETのサイズ比やたて積みの段数を調整することでさらに温度による特性の変化を更に小さくすることが可能であることが分かった。 |
| 題名 | スタガ増幅回路設計に関する検討 |
| 著者 | ○ニコデムス レディアン (東京工業大学 グローバルエッジ研究院) |
| Page | pp. 76 - 81 |
| Keyword | スタガ増幅回路, 広帯域増幅回路 |
| Abstract | 本稿ではスタガ回路を用いた広帯域増幅回路の設計について検討する.スタガ増幅回路はLC タンク回路を用いることによって,分散型増幅回路よりも正確に周波数特性を決定できる.振幅平坦特性ならびに振幅波状特性における素子値の設定方法を述べ,振幅特性によるQ 値や消費電力の違いを示す.さらに,消費電力または専有面積を最小にするための素子決定手順を示し,設計指針を明らかにする. |
| 題名 | Two-Tone Signal Generation for Testing of Communication Application Devices |
| 著者 | ○Keisuke Kato, Fumitaka Abe, Kazuyuki Wakabayashi, Chuan Gao, Takafumi Yamada, Haruo Kobayashi (群馬大学大学院工学研究科電気電子工学専攻 情報通信システム分野 情報通信システム第2研究室), Osamu Kobayashi (半導体理工学研究センター(STARC)), Kiichi Niitsu (群馬大学大学院工学研究科電気電子工学専攻 情報通信システム分野 情報通信システム第2研究室) |
| Page | pp. 82 - 87 |
| Keyword | ADC Testing, Two-Tone Signal, Intermodulation Distortion, Arbitrary Waveform Generation, Digital Pre-Distortion |
| Abstract | This paper describes algorithms for generating low intermodulation-distortion (IMD) two-tone sinewaves, for communication application ADC testing, using an arbitrary waveform generator (AWG) or a multi-bit ΣΔ DAC inside an SoC. The nonlinearity of the DAC generates distortion components, and we propose here eight methods to precompensate for the IMD using DSP algorithms and produce low-IMD two-tone signals. Theoretical analysis, simulation, and experimental results all demonstrate the effectiveness of our approach. |
| 題名 | 位相スペクトルの差の確率的変動の位相限定相関関数に対する影響の解析 |
| 著者 | ◎伊藤 理人, 八巻 俊輔, 阿部 正英, 川又 政征 (東北大学 大学院 工学研究科 電子工学専攻) |
| Page | pp. 88 - 93 |
| Keyword | 位相限定相関関数, 相関関数, 位相限定信号 |
| Abstract | 本稿では,位相限定相関関数の性質を解析する.位相限定相関関数は2つの信号のスペクトルの差から求めることができる.本稿では,位相スペクトルの差に対して確率的な仮定をして位相限定相関関数の統計的性質を解析する.解析結果から,位相スペクトルの差の分散が増加するにしたがって位相限定相関関数のピークの期待値が減少し,同時に位相限定相関関数の分散が増加することを示す.こ のことから位相限定相関関数が2つの信号の類似性を評価する関数として妥当であると保証した. |
| 題名 | 実信号の位相スペクトルの差の確率的変動にともなう位相限定相関関数のふるまい |
| 著者 | ○八巻 俊輔, 阿部 正英, 川又 政征 (東北大学大学院工学研究科電子工学専攻) |
| Page | pp. 94 - 99 |
| Keyword | 位相限定相関関数, 位相スペクトルの差, 確率的変動, 実信号 |
| Abstract | 本論文は,2つの実信号の位相スペクトルの差が確率的に変動したときの位相限定相関関数の期待値と分散を導出し,そのふるまいについて論じる.まず,位相限定相関関数を位相スペクトルの差を用いて定式化する.実信号の位相スペクトルは奇対称性をもつ.そのため,位相スペクトルの差も同様の奇対称性をもつ.次に,位相スペクトルの差を確率変数と仮定し,周波数に関する独立性を仮定する.これらの仮定のもとで,位相限定相関関数の期待値と分散の理論式を導出する.これらの期待値と分散の値は,位相スペクトルの差の確率密度関数を与え,その特性関数を用いることによって具体的に決まる. |
| 題名 | An Adaptive Comb Filter with Flexible Notch Gain for Extracting Wideband Desired Signal |
| 著者 | ◎Yosuke Sugiura, Arata Kawamura, Youji Iiguni (Graduate School of Engineering Science, Osaka University) |
| Page | pp. 100 - 103 |
| Keyword | comb filter, notch gain, LMS algorithm |
| Abstract | This paper proposes an adaptive comb filter with flexible notch gain to extract a desired wideband signal from an observed signal which contains a periodic noise signal. The notch gain is the frequency gain of the comb filter at the noise frequency. The conventional comb filter can eliminate the noise when the optimal notch gain is known, however, it is unknown in many cases. The proposed method can adjust the notch gain appropriately without the optimal notch gain by introducing LMS algorithm. Simulation results showed the effectiveness of the proposed adaptive comb filter. |
| 題名 | PCAとSVMによるクレーター検出法の評価 |
| 著者 | ◎本田 翔平, 武田 好明, 青山 典史, 田名網 敬大, 田畑 健太 (明治大学大学院理工学部研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部) |
| Page | pp. 104 - 108 |
| Keyword | クレーター検出, PCA, SVM |
| Abstract | 現在,JAXAではSLIM (Smart Landing for Investigating Moon)プロジェクトとして,小型月面探査衛星の開発研究を進めており月面上の目標地点にピンポイント着陸させることを目的としており,画像航行システムの熟成が課題の一つになっている.本研究は,その画像航行システムを実現することために月面からのクレータ検出について研究している.従来,我々は機械学習を用いたクレータ検出器を提案・検証してきたが学習された画像の特性の範囲に入る保証は必ずしも無い.そこで未学習画像への認識性能をより高かめるためにPCAを用いたクレータを表す主成分と,SVMを組み合わせるで主成分の情報のみでクレータ検出か可能かどうか検討を試みた. |
| 題名 | 混成DirLOTを利用したISTAに基づく画像復元 |
| 著者 | ◎相澤 夏希 (新潟大学大学院自然研究科電気情報工学専攻), 村松 正吾, 湯川 正裕 (新潟大学工学部電気電子工学科) |
| Page | pp. 109 - 114 |
| Keyword | DirLOT, スパース表現, 画像復元, 繰り返し縮退/閾値処理アルゴリズム |
| Abstract | 本報告では,先に筆者らが提案した指向性重複直交変換(DirLOT)による画像復元法を提案する.DirLOTは非分離処理であり,指向性を有するため,斜めエッジやテクスチャの表現に優れている.本研究では,DirLOT を利用し,指向性対称直交離散ウェーブレット変換を構成し,複数の方向を持つ冗長な辞書(混成DirLOT)を生成する.複数の指向性は斜めエッジやテクスチャを含む自然画像の表現に適している.本報告では,スパース性に基づく画像復元モデルにおいて,混成DirLOTを辞書として利用することを提案し、繰り返し縮退/閾値処理アルゴリズムとの組み合わせによるぼけ除去,超解像,画像修復の実験,性能評価を行う.また,他の冗長な辞書として,冗長Haar 変換を利用した画像復元を行い,性能を評価,比較する.実験結果より,本提案手法は知覚的に好ましい結果が得られることを確認する. また,他の冗長な辞書として,冗長Haar 変換を利用した画像復元を行い,性能を評価,比較する.実験結果より,本提案手法は知覚的に好ましい結果が得られることを確認する. |
| 題名 | 携帯端末を考慮した印刷画像からの情報検出手法の高速化 |
| 著者 | ◎日山 文, 玉置 公寿, 棟安 実治, 花田 良子 (関西大学) |
| Page | pp. 115 - 120 |
| Keyword | 印刷画像, データ埋め込み, 検出処理, 高速化, 最近傍補間 |
| Abstract | 印刷物上の自然画像に直接データを埋め込むデータ埋め込み技術が提案されている.これまで提案された手法では,高い検出率が得られているものの,検出処理において処理に要する時間が非常に長いという問題点があった.本論文では検出処理における高速化手法を提案する.まず,画像の幾何学的変形やレンズ歪みを補正する際に処理時間のより短い最近傍補間を採用する.また,取り込んだ画像から,埋め込み画像の周囲に存在する余白を必要最低限だけ残して除去する余白除去処理と,処理途中の画像の解像度に適宜調整を加えることにより,処理対象の画素数を削減する.さらに,読み取り画像に対し埋め込み画像の位置を検出する枠線検出において,枠線の探索法を改良することにより,検出率の維持を図った.最後に,実験結果から本手法の有効性について検証する. |
| 題名 | 鍵の解析攻撃に耐性のある画像電子透かし法 |
| 著者 | ◎薮木 直人, 中本 昌由 (広島大学), 棟安 実治 (関西大学), 大野 修一 (広島大学) |
| Page | pp. 121 - 126 |
| Keyword | 電子透かし, 安全性, HVS, DCT, 鍵の解析 |
| Abstract | 本論文では,秘密鍵を用いた変換行列の生成と埋め込み空間への写像の複数回変換により透かしの埋込み空間を決定する手法を提案する.攻撃者が秘密鍵を解析するためには,相関値を計算するだけでなく,変換行列と変換を行った回数を特定する必要があるので,透かし信号の埋込まれた空間の特定を困難にすることで電子透かしのセキュリティを向上させることができる.さらに,画質に著しい影響を及ぼす低周波領域を非埋め込み領域とすることができるだけでなく,人間の視覚特性(HVS)に基づいた透かしの重み付けも実現可能とした.すなわち,DCTやDWT空間に埋め込む場合の利便性を保持した状態で,安全性を強化している.最後に,実験により従来法に比べて秘密鍵の解析攻撃に費やす計算時間が増大することを示し,透かしの安全性が大幅に向上することを示した. |
| 題名 | (招待) 学生向け音声信号処理チュートリアル |
| 著者 | ○川村 新 (大阪大学) |
| Page | pp. 127 - 132 |
| Keyword | 音声信号処理, ノイズ除去, 音源分離 |
| Abstract | マイクロフォンの究極の目的は、話者の話した内容を相手に伝えることである。相手は、人間か、ロボットか、あるいはカーナビなどの機器かも知 れない。いずれの場合でも、話者以外の音声信号をマイクロフォン以降のシステムに伝える必要は無い。すなわち、観測した音声に対して、最も基本的 かつ重要な信号処理は、所望信号以外のノイズを除去することである。本講演では、音声信号処理チュートリアルとして、音声信号に対する各種ノイズ除去技術を中心に解説する。 |
| 題名 | 逐次射影法による複素係数を有するFIRディジタルフィルタの一設計法 |
| 著者 | ◎宮田 統馬 (東京理科大学基礎工学部), 寺本 光佑 (東京理科大学大学院基礎工学研究科(平成24年3月修了)), 相川 直幸 (東京理科大学基礎工学部) |
| Page | pp. 133 - 137 |
| Keyword | FIRディジタルフィルタ, 逐次射影法, 複素フィルタ係数 |
| Abstract | 逐次射影法は計算に必要なメモリが少なく,様々なフィルタを設計できる.近年我々は,最大許容誤差を繰り返し毎に更新する逐次射影法による複素係数FIRフィルタの設計法を提案した.この方法は設計問題を複素近似問題から実近似問題へ変換するために回転角を用いている.一方,最大許容誤差を求める際には,任意の複素数が偶関数と奇関数で表されることを用い,複素領域の問題から実領域の問題へ置き換え求めている.このように,従来法は異なる方法を用いて複素領域から実領域へ変換している. そこで本稿では,複素近似問題から実領域近似問題へ変換する際に,任意の複素数が偶関数と奇関数で表されることを用いた逐次射影法による複素係数FIRディジタルフィルタの設計法を提案する.提案法は,従来法と同様な手法によりに最大許容誤差を繰り返し毎に更新を行う.最後に設計例により提案法の有効性を確認する. |
| 題名 | StPSOによるCSD係数FIRフィルタ設計のための近傍解生成法の一検討 |
| 著者 | ◎齋藤 一幾, 陶山 健仁 (東京電機大学工学部電気電子工学科) |
| Page | pp. 138 - 143 |
| Keyword | ディジタルフィルタ, PSO |
| Abstract | 本研究では,StPSOによるCSD係数FIRフィルタ設計のための近傍解生成法を検討する.この問題は最適解付近に多数の局所解をもつため,PSOではその強い指向性のため局所解への停留がしばしば問題となる.StPSOによる局所解停留回避では,ランダムに選択した開拓者個体による近傍探索と個体位置の再配置を行う.StPSOの性能は近傍探索における近傍生成方法に左右されるが,CSD表現のような制約条件をもつ問題に対する近傍生成法は不明である.そこで本研究ではCSD係数FIRフィルタ設計問題に有効な近傍生成方法について検討する.設計例により有効性を示す. |
| 題名 | SOAによるIIRフィルタ設計のための初期値検討 |
| 著者 | ◎伊東 洋祐, 陶山 健仁 (東京電機大学工学部電気電子工学科) |
| Page | pp. 144 - 149 |
| Keyword | ディジタルフィルタ, PSO |
| Abstract | 本研究は,SOAによるIIRフィルタの設計に初期値が与える影響について検証する.IIRフィルタの設計問題のような非線形問題では,一般にアルゴリズムの設計性能は設定する初期値に依存する.SOAでは,問題に応じた更新サイズを自律的に調整可能であるため,初期値として乱数を設定した場合でも良好な設計が可能であることが報告されている.本研究では,ランダムな初期値に対する高次数設計を含めた設計性能の検証と初期値の生成方法が設計性能に与える影響を検証する. |
| 題名 | システム同定に基づく安定なIIRフィルタの非反復設計法 |
| 著者 | ◎清水 尚之, 中本 昌由, 山本 透 (広島大学) |
| Page | pp. 150 - 155 |
| Keyword | IIRフィルタ, 非反復設計, システム同定, 安定 |
| Abstract | 本論文では,IIRフィルタの設計問題に対し,システム同定法を利用した設計法を提案する.ここでは,入力信号として白色ガウス信号を使用し,白色ガウス信号が理想的に信号処理された場合の波形を「規範出力」としてシステム同定を行っている.また,フィルタの群遅延は規範出力を時間軸上でシフトすることによって実現する.設計例では,従来の最小2乗設計法よりも急峻なカットオフ特性とより大きな阻止域の減衰量が得られており,提案手法の有効性が確認できる.本手法は,IIRフィルタ設計問題に対する新しいアプローチであり,繰り返しを必要としない点が最大の特長である. |
| 題名 | 剰余SD数の非零桁数を削減する変換アルゴリズム |
| 著者 | ◎田中 勇樹, 魏 書剛 (群馬大学大学院工学研究科 生産システム工学専攻) |
| Page | pp. 156 - 159 |
| Keyword | 剰余SD数系, Boothアルゴリズム, 高速乗算 |
| Abstract | ハードウェアにおける乗算の高速化手法として,乗数の非零桁数を削減することが広く行われている. 数の表現として各桁を符号つき2進数で表現するSD数系は,一つの値に対し複数の表現が存在することから,その中で非零桁数が最小のものを選ぶことで演算の高速化が図れる.本稿では,非零桁数を削減するBoothアルゴリズムを拡張し,剰余SD数系において非零桁数を桁数の半分以下に削減するアルゴリズムを提案した.また計算機実験によりその削減率を求めた. |
| 題名 | 高集積かつ高周波な回路に対応した複数電源電圧指向の高位合成手法 |
| 著者 | ◎阿部 晋矢 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科情報理工学専攻), 柳澤 政生 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科電子光システム学専攻), 戸川 望 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科情報理工学専攻) |
| Page | pp. 160 - 165 |
| Keyword | 高位合成, 低消費電力, 配線遅延, 複数電源電圧 |
| Abstract | LSIの高集積化に伴い高周波,高機能なLSIが出現する一方、消費電力や配線遅延の増大が問題となっている.設計空間の増大に伴い高位合成技術が求められるが,消費電力と配線遅延を高位合成に統合するプラットフォームとしてHDRアーキテクチャが提案された.しかしHDRアーキテクチャを対象とした高位合成手法は,高周波かつ高機能なアプリケーションに対しては収束性が悪く,制約条件によっては収束しない.本稿では,HDRアーキテクチャを対象に高速かつ効率的な複数電源電圧指向の高位合成を提案する.高速かつ効率的に解を得るため,「仮想面積見積もり」と「フロアプラン指向ハドル合成」を提案する.「仮想面積見積もり」は,仮想面積を導入することで従来手法において収束の妨げとなっていた反復中の面積の振動を削減する.「フロアプラン指向ハドル合成」は,ハドルに所属する演算器をフロアプランと同時に決定することで効率的にハドルの構成を決定する.計算機実験結果より提案手法は従来手法と比較し,約35% 実行時間が削減され,従来手法では収束しないアプリケーションに対しても解を得ることができた. |
| 題名 | 2線RSLメモリ方式を用いた耐タンパ暗号回路設計手法〜CLEFIA暗号への適用と面積評価〜 |
| 著者 | ◎柴谷 恵, 岩井 克彦 (立命館大学大学院理工学研究科), 汐崎 充 (立命館大学大学院総合理工学研究機構), 藤野 毅 (立命館大学理工学部) |
| Page | pp. 166 - 171 |
| Keyword | サイドチャネル攻撃, DPA, 2線RSLメモリ方式, CLEFIA |
| Abstract | 近年,秘密情報を扱う暗号回路に対して,差分電力解析(DPA)に代表されるサイドチャネル攻撃の脅威が指摘されている.そのため,LSI設計時にはDPA耐性を考慮した設計が求められ,我々は小面積,低消費電力且つ汎用性を持つDPA対策手法として,2線RSLメモリ方式を提案している.本論文では,2線RSLメモリ方式の仕様と改良についてまとめた.また,適用される暗号アルゴリズムのSBox毎に入出力ビット数が異なるため,入出力ビット毎にSBoxを設計し,面積の比較を行った.さらに,2線RSLメモリ方式を用いたCLEFIA暗号を0.18μmCMOSプロセスを用いて設計し,面積評価を行った結果について述べる. |
| 題名 | 臨界制動特性を持つ電源網による電源変動の抑制 |
| 著者 | ◎久保 元樹 (芝浦工業大学大学院 理工学研究科 電気電子情報工学専攻 機能電子回路研究室), 藤井 秀行, 小林 義法, 御堂 達也, 大塚 央記, 小林 遼太, 須藤 俊夫 (芝浦工業大学) |
| Page | pp. 172 - 177 |
| Keyword | 臨界制動, 反共振, PDNインピーダンス |
| Abstract | LSIの高集積化・高速化および省電力化に伴い,パワーインテグリティ(PI)を確保することの重要性が増している。本試作ではチップ自身の持つキャパシタと,パッケージのインダクタンスにより生じる反共振ピークを抑制するため、臨界制動条件に着目し4種類の電源構造を持つチップの設計をした。 設計したチップは、主にノイズ源回路とノイズを受ける回路を配置している。この試作チップによりノイズ源回路を駆動させたときの異なる電源構造によるノイズ低減効果を,チップ内に配置したオンチップノイズモニタ回路により確認することができた。 |
| 題名 | 一般同期方式における最適2クラスタ分割手法 |
| 著者 | ○小平 行秀 (会津大学), 高橋 篤司 (東京工業大学) |
| Page | pp. 178 - 183 |
| Keyword | 一般同期方式, クロックスケジュール, クラスタ分割, 2-SAT問題 |
| Abstract | 本稿では,一般同期方式において同じクロックタイミングが設定されるレジスタの集合であるクラスタの数が2以下に制限されたときに,2-SAT問題に定式化することで,最小のクロック周期を実現するクラスタ分割とクロックスケジュールを同時に求める多項式時間アルゴリズムを提案する.2-SAT問題は多項式時間で解けるため,提案手法は多項式時間で最適解を得る.提案手法により,一般同期方式において低コストなクロック木を実現するクロックスケジュールが得られるだけではなく,製造後クロックスキュー調整手法において遅延の調整量が2つの値に限定されている問題にも提案手法は応用できる. |
| 題名 | (招待) 遅延ばらつき適応回路ー遅延ばらつき状況下の高性能回路ー |
| 著者 | ○高橋 篤司 (東京工業大学) |
| Page | pp. 184 - 189 |
| Keyword | 可変レイテンシ回路 |
| Abstract | 集積回路において,高位の動作レベルでは,処理を効率的に実行するために, 状況に応じて動作を変更したり投機実行を行うなど,様々な工夫がなされる. 一方,回路レベルでは,一般に,想定する状況下で常に一定の処理を一定の 時間内に実行することを前提に,遅延エラーが発生しないように設計がなさ れる.しかし,様々な要因で発生する遅延ばらつきの影響が大きくなってき ており,回路のさらなる高性能化を遅延エラーの発生を許容しないで達成す ることは徐々に困難となってきている.そのため,遅延エラーの発生やその 可能性の大小を回路レベルで検出し,それらによって回路動作を変更する方 式が検討されている.遅延ばらつきに回路レベルで対処する技術について, 各単位処理のレイテンシを遅延エラーの発生の有無で変更する可変レイテン シ回路を中心に概説する. |
| 題名 | Compact Codes of Rooted Trees |
| 著者 | ◎Katsuhisa Yamanaka (Iwate University) |
| Page | pp. 190 - 195 |
| Keyword | graph, algorithm, rooted tree, encoding |
| Abstract | In this paper, we give compact codes for (unordered) rooted trees. We compare performance of the codes experimentally. The most compact code occupies 1.565n bits per a rooted tree with n=25 vertices on average. While an ordered tree with n vertices is encoded with 2(n-1) bits, which coincide with the information-theoretic lower bound asymptotically, the code is more compact. |
| 題名 | スライス構造型フロアプランの列挙 |
| 著者 | 越前 俊一 (富士通東北システムズ), ○高橋 俊彦 (新潟大学) |
| Page | pp. 196 - 201 |
| Keyword | スライス構造フロアプラン, 列挙, 逆探索法, 逆ポーランド記法 |
| Abstract | スライス構造型フロアプランを一意に表すnormalized Polish expression (NPE)を, 逆探索法を用いてO(S_n)時間で列挙するアルゴリズムを与える. ここでS_nは小矩形数nのスライス構造型フロアプランの総数である. すなわち, NPE1つあたりの出力時間はO(1)である. (正確にはアルゴリズムは前回の出力との差分をO(1)時間で出力する.) |
| 題名 | ネットワーク化制御系のためのSelf-Triggeredモデル予測制御 |
| 著者 | ○小林 孝一, 平石 邦彦 (北陸先端科学技術大学院大学) |
| Page | pp. 202 - 207 |
| Keyword | ネットワーク化制御, 最適化 |
| Abstract | 本論文では,ネットワーク化制御系のためのself-triggeredモデル予測制御の方法を提案する.self-triggered 制御とは,状態を観測した上で,次の状態を観測するタイミングを決定する制御方法である.同時に,制御入力の切替も行う.本論文では,通信遅延の補償も付加した新しい問題設定を考え,近似解法を与える.提案手法は,二次計画問題を繰り返し解くことにより,制御入力およびサンプリング周期を生成できることから,簡便である. |
| 題名 | 点の非隣接性を考慮したグラフの最小重み点カバー問題解法 |
| 著者 | ◎山崎 雄太, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻アルゴリズム論研究室) |
| Page | pp. 208 - 213 |
| Keyword | 最小重み点被覆問題, 発見的解法 |
| Abstract | 本研究の主題は、正整数の点重みをもつグラフにおける最小重み点カバー問題の発見的解法の高精度化である。与えられたグラフGの点カバーとは頂点集合で、Gの任意の辺の端点の一方は含むものである。最小重み点カバー問題とは、正整数の点重みを持つ無向グラフが与えられたときGの点カバーの中で、頂点重み総和が最小となるものを求める問題である。この問題は頂点重みが均一な場合においてもNP完全問題であり、多くの近似解法が提案され、計算機実験による性能評価も行われている。本研究では、既存の近似解法と発見的解法から一つずつを改良し、合わせて二つの改良手法を提案した。これを既存のものと計算機実験により性能を比較し、評価した。 |
| 題名 | フローネットワーク故障耐性のための頂点容量割り当て法の性能強化 |
| 著者 | ◎坂本 達哉, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻) |
| Page | pp. 214 - 219 |
| Keyword | フローネットワーク, 頂点容量割り当て問題, 故障耐性 |
| Abstract | フローネットワークNは有限な空でない頂点集合V、有向辺集合E、頂点容量C(正の整数)とソース(始点)s、シンク(終点)tから成る。但し、辺容量は無限大とする。Nが故障耐性を持つとは、カット点でない任意の1個の頂点を除去したネットワークにおいてもs、t間のフローの値が整数値d以上であるときおよびそのときのみである。故障耐性を持つフローネットワークの頂点容量割り当て問題を次のように定義する:“Nにおいて正の整数値dが与えられたとき、Nが故障耐性を持つ頂点容量の総和が最小となる頂点容量の割り当てを求めよ。”本稿では、この問題に対する発見的解法を提案し、計算機実験によりその性能を比較評価する。 |
| 題名 | (招待) 多面体木工の幾何学 |
| 著者 | ○中川 宏 (NPO法人科学協力学際センター) |
| Page | pp. 220 - 222 |
| Keyword | 切稜, 空間充填, 正多面体, 平行多面体 |
| Abstract | 空間充填をつかさどる平行多面体全5種類は、たった一つの元素(ペンタドロン)から構成される。正五角形だけからなる正12面体は大工の面取りから生まれる。立方体と正12面体ともう一つの立体とで空間が隙間なく充填される。これらのごく基礎的な幾何学上の発見は、素人が趣味で作った木の模型で遊んでみることから始まった。 |
| 題名 | (招待) ハイブリッドダイナミクスに基づく行動解析とその応用 |
| 著者 | ○鈴木 達也 (名古屋大学 大学院工学研究科), 奥田 裕之 (名古屋大学 グリーンモビリティ連携研究センター) |
| Page | pp. 223 - 228 |
| Keyword | ハイブリッドシステム, 運転行動, システム同定 |
| Abstract | 人間と協調する機械システムを設計するためには,人間行動の定量的かつ客観的な表現が不可欠である.観測された行動データに基づいて行動解析を行う場合,データの中にある種のモード(動的特性)の変化を見いだせる場合が少なくない.本稿では,行動データにハイブリッドシステムのシステム同定手法を適用し,人間の行動データに内在するプリミティブな動作とそのモード遷移を抽出する帰納的アプローチについて具体例を交えて紹介する.また,具体例を通して今後有望と思われる応用例についても概観する. |
| 題名 | (招待) センサ活用による行動変革 |
| 著者 | ○荒 宏視, 秋富 知明, 福間 晋一, 渡邊 純一郎, 佐藤 信夫, 森脇 紀彦, 矢野 和男, 堀井 洋一, 守屋 俊夫 (日立製作所中央研究所) |
| Page | pp. 229 - 234 |
| Keyword | センサネットワーク, ウェアラブルデバイス, 行動計測, ソーシャルネットワーク |
| Abstract | IT技術の発展により、人・組織・社会の大量の情報が取得可能になっている。データ量が増えるほど、単なる「見える化」を超えた、行動変革につながる情報分析・変革支援の技術が重要になる。本発表では、日立が開発したセンシングシステム(ビジネス顕微鏡)や、大量情報を活用した人間分析、フィードバック技術を説明するとともに、それらの技術を活用した今後の社会情報システムについて述べる。 |
| 2012年7月31日(火) |
| 題名 | 簡素な動的バイナリーニューラルネットワークの学習機能 |
| 著者 | ◎上月 良太, 斎藤 利通 (法政大学) |
| Page | pp. 235 - 238 |
| Keyword | バイナリーニューラルネットワーク, 学習 |
| Abstract | 本論文では、シグナム関数と3値重みパラメータを有する動的バイナリーニューラルネットワークを考察する。 相関学習を用いて、ネットワークに周期信号を埋め込む。 ネットワークのダイナミクスは格子点上の簡素なリターンマップにまとめることが出来、周期解やその収束領域のような基本特性を把握できる。 基本的な数値実験によって典型的な学習の検証を行う。 |
| 題名 | 連続法の離散化に基づく強度変調放射線治療計画法の収束性 |
| 著者 | ◎田中 義浩 (徳島大学大学院保健科学教育部), 藤本 憲市, 吉永 哲哉 (徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部) |
| Page | pp. 239 - 244 |
| Keyword | 強度変調放射線治療計画, 最小化問題, 連続法, Kullback-Leibler divergence, 解の正値性 |
| Abstract | 筆者等の一部は,強度変調放射線治療(IMRT)計画の最小化問題を非線形常微分方程式の初期値問題に帰着させ,目標関数の極小解を求める方法(連続法と呼ぶ)を提案している.連続法は,従来のIMRT勾配系に含まれる評価関数のヘシアンとその逆行列を必要とせず,照射ビーム係数の制約としての解の正値性を保ちながら,解に沿ったKullback-Leibler divergenceの単調減少が保証されている特長がある.連続法はアナログ電子回路実装により高速演算が可能であるが,特別なハードウェアを必要としない反復法も有用である.本論文では,連続法を離散化した反復法を提案し,解の性質と収束性を理論的に検討する.すなわち,パラメータを適切に選ぶと,解は正値を保ち,理想的な解との距離が反復により単調減少する性質があることを証明する. |
| 題名 | 多目的最適化における内挿/外挿的な領域での遺伝的多段階交叉の有効性 |
| 著者 | ◎谷 拓夢 (関西大学大学院理工学研究科), 花田 良子, 棟安 実治 (関西大学システム理工学部) |
| Page | pp. 245 - 249 |
| Keyword | 多目的最適化, 遺伝的アルゴリズム, 交叉 |
| Abstract | 組合せ最適化問題をGAで解く際には両親の形質の保存と獲得を考慮した内挿・外挿交叉の設計が重要であり,これまでに多くの手法が開発されてきた.交叉dMSXFおよびdMSMFは近傍探索のメカニズムを利用した形質遺伝および獲得に優れた交叉であり,単一目的の組合せ最適化問題において非常に強力な探索性能を有している.本研究ではこれらの交叉を多目的最適化に拡張する.また,近傍探索における選択には,パレート最適解の探索性能を改善するため,解集合間の優越関係に着目した手法を導入する.多くの組合せ最適化問題が帰着される多目的NKモデルを用い,エピスタシスの強さ,すなわちランドスケープの局所的な起伏の激しさに対する提案手法の探索性能を検証する. |
| 題名 | (招待) 複雑系数理モデル学の通信ネットワーク応用研究における新しいアプローチ |
| 著者 | ○長谷川 幹雄 (東京理科大学) |
| Page | pp. 250 - 255 |
| Keyword | 複雑系数理モデル学, センサネットワーク, コグニティブ無線, 同期, 最適化 |
| Abstract | 複雑系数理モデル学の通信ネットワーク応用に関する研究を紹介する。独立の非線形リミットサイクル振動子は、共通のノイズを印加することにより、結合させなくても同期することが示されている。この理論に基づき、環境から得られる自然のデータのみを用いることで、無線ネットワークの同期が達成できることを、実データを用いた実験結果を示しながら説明する。更に、ニューラルネットワークを用いた最適解探索手法やネットワーク最適化理論による厳密解法を、コグニティブ無線ネットワークにおける最適化問題に応用した手法について、実ネットワークを用いた実験結果を交えながら紹介する。 |
| 題名 | A Routing Strategy with Load-Balancing Effects by Chaotic Neural Networks |
| 著者 | ◎Takayuki Kimura (Nippon Institute of Technology), Tohru Ikeguchi (Saitama University) |
| Page | pp. 256 - 260 |
| Keyword | Optimization Problems, Complex Networks, Packet Routing Problems |
| Abstract | To establish reliable communicate between end users, alleviation of the congestion of packets in the communication networks is the most important problem. As one of the effective routing strategies for reliable communication, we have proposed a routing strategy with chaotic neurodynamics. To clarify the performance of the chaotic routing strategy for the realistic communication networks, we evaluate the chaotic routing strategy for the scale-free networks with community structure in this paper. Results show that the chaotic routing strategy keeps the highest arrival rate of the packets as compared to the conventional routing strategies by avoiding the congestion of the packets effectively. |
| 題名 | ノンコヒーレントカオス通信システムのためのカオスダイナミクスの分離を利用した誤り訂正手法の評価 |
| 著者 | ◎荒井 伸太郎 (香川高等専門学校), 西尾 芳文 (徳島大学), 山里 敬也 (名古屋大学) |
| Page | pp. 261 - 266 |
| Keyword | カオス, ノンコヒーレントカオス通信システム, 誤り訂正手法 |
| Abstract | 本研究では,カオスの特徴の1つであるカオスダイナミクスの分離を利用した,ノンコヒーレントカオス通信システムのための誤り訂正手法を提案する.一般的なカオス通信において,信号の変調に用いるカオス系列は,カオス写像が持つダイナミクスにしたがって生成される.提案手法では,送信機側でカオス系列を故意に並び替えることで,カオスダイナミクスを分離させる.受信機側では,それを元に戻す動作(再構成)を行い,再構成された系列のカオスダイナミクスを解析する事によって誤り訂正を行う.つまり,カオスダイナミクスの分離と再構成を信号復調の際の付加情報として利用する.シミュレーションを行い,提案手法と訂正なしの手法を比較した結果,ビット誤り率において約2dBの利得が得られた. |
| 題名 | 鈍感な決定論的離散粒子群最適化法 |
| 著者 | ◎丸山 一紀, 佐野 亮介, 斉藤 利通 (法政大学) |
| Page | pp. 267 - 269 |
| Keyword | 粒子群最適化法, 鈍感法 |
| Abstract | 本稿では複数解問題に対する新たなPSOを研究している。 システムは決定論的な差分方程式で支配され、確率的なパラメータを含まない。これはダイナミクスの解析に適している。 粒子は離散的な探索空間上を移動し、動きに鈍感さを持つ。 これは、粒子群に多様性を持たせ、複数解問題に適用することができる。 基本的な数値実験によって、鈍感パラメータの有効性を確認する。 |
| 題名 | 自立心を持つ粒子群最適化の最適パラメータ設定法の提案 |
| 著者 | ○松下春奈 (香川大学) |
| Page | pp. 270 - 274 |
| Keyword | 粒子群最適化(PSO), 非線形最適化 |
| Abstract | 本研究では、自立心を持つ粒子群最適化法(IPSO)において、 性能を左右する重要なパラメータである協調度Cpの設定法を提案する。 提案Cpは学習回数に依存する線形関数であり、新たなパラメータを必要としないことから、 非常に簡単なものであるにもかかわらず、従来のIPSOの性能を上回る成果をあげることを確認する。 これにより、IPSOを用いることで、新たなパラメータを追加することなく、 多峰性関数において、基本PSOよりも大幅に良い結果を得ることができることを示す。 |
| 題名 | PSOにおける収束粒子の多様な再初期化に関する検討 |
| 著者 | ◎井瀧 悠平, 神尾 武司, 藤坂 尚登, 生岩 量久 (広島市立大学 情報科学部) |
| Page | pp. 275 - 280 |
| Keyword | PSO, 解探索の継続, 収束粒子, 再初期化法 |
| Abstract | PSOにおける収束後の解探索の継続は,局所解からの脱出,あるいは局所解(理想的には最適解)への到達という目的のために必要な方法と言える.しかしながら既存の方法では,探索方法が収束前と同じであるため,十分に上記の目的を達成できないと考えられる.そこで本研究では,目的別に収束後の再初期化法を用意し,それらを組み合わせたPSOモデルを提案する.再初期化法を組み合わせることにより,互いの方法の欠点を補い,上記の目的を達成する解探索が可能であることを数値実験によって示す. |
| 題名 | (招待) 医療・ヘルスケア応用のための生体情報センシングシステム 〜信頼性向上とエネルギー削減手法〜 |
| 著者 | ○今井 正治 (大阪大学大学院情報科学研究科), 武内 良典, 浜辺 崇 (大阪大学) |
| Page | pp. 281 - 284 |
| Abstract | 医療およびヘルスケアのための生体情報センシングでは、検査対象者に肉体的・精神的なストレスを与えないために、非侵襲、無拘束、無自覚な状態で、長時間にわたり実時間の検査が行えることが望ましい。そのためには、生体情報センシングノードを、小型・軽量・低消費電力にする必要がある。また、センシングされた情報は病状・健康状態の診断に用いられるので、システムとしての信頼性も高める必要がある。しかし、信頼性を向上させるためには、より多くの電力が必要になる。本講演では、体内埋め込み型生体情報センシングシステムの開発事例を紹介し、このシステムの開発で用いられている、誤り訂正符号処理のエネルギー効率の良い実装方法ついて解説する。 |
| 題名 | デジタル選択方式スイッチトキャパシタ電源の出力抵抗の一般解析 |
| 著者 | ◎莟 邦寛, 寺田 晋也 (熊本高等専門学校), 江口 啓 (福岡工業大学), 大田 一郎 (熊本高等専門学校) |
| Page | pp. 285 - 290 |
| Keyword | スイッチトキャパシタ電源, 出力抵抗, スイッチング電源, シミュレーション, 一般解析 |
| Abstract | スイッチトキャパシタ(SC)電源はキャパシタとスイッチ素子のみから構成され,小形・軽量で磁束の発生が極めて少ない等の優れた特長を持つ.これまで,直並列切換方式やリング形のSC電源ではキャパシタ電圧が全て等しいため,一般的にキャパシタ数がn個の場合でも解析的にオン抵抗による出力抵抗を導出することができた.しかし,最近提案されたデジタル選択方式では,キャパシタ電圧が異なるため,一般的な場合の出力抵抗の解析はなされていなかった.本稿では,デジタル選択方式SC電源の出力抵抗を解析的に導出した.また,hspiceシミュレーションによりキャパシタ数3個の場合において解析結果と比較し,高い精度で一致することを確認した. |
| 題名 | SIBO DC-DC Converterの電流モード制御回路の実現 |
| 著者 | 高井 伸和, ◎岡田 考志, 岩瀬 浩之, 小林 春夫 (群馬大学大学院), 小堀 康功 (群馬大学), 小田口 貴宏, 中西 功, 根本 謙治 (AKMテクノロジー), 松田 順一 (旭化成パワーデバイス) |
| Page | pp. 291 - 295 |
| Keyword | SIBO, SIMO, DC-DC Converter, Current-mode, PCCM |
| Abstract | 本論文では,SIBO DC-DCコンバータの制御回路として電流モード制御を用いた制御回路を実現する。 SPECTRE シミュレーションにより構成した制御回路の動作を確認した。 シミュレーションの結果から,電流モード制御は SIBO DC-DCコンバータにおいても電圧モード制御に比べ優れた過渡特性やロードレギュレーションを示すことが確認できた。 |
| 題名 | 任意位相シフトアナログフィルタの自動合成の検討 |
| 著者 | 高井 伸和, ◎新井 直樹, 小林 春夫 (群馬大学大学院) |
| Page | pp. 296 - 300 |
| Keyword | 位相シフト, 自動合成, アナログフィルタ |
| Abstract | 本論文では任意の位相をシフトするアナログフィルタを自動合成するプログ ラムを作成した。 自動合成には遺伝的アルゴリズムを用いた。 自動合成を実現する際に素子の配置(トポロジー)に自由度を持たせると, 回路の探索空間が広大になり,自動合成が収束しないもしくは非常に時間が かかる。 そこで,提案手法では回路トポロジーは固定であるが,スイッチを用いてあ る程度の自由度を持たせた。 自動合成で用いた提案回路は素子の直列接続も並列接続もスイッチで表現で きる。 自動合成の例として,100〜300MHzで位相シフトが+90度と−90度を出力するフィルタと+30度と−30度を出力するフィルタを自動合成した。 シミュレーションの結果,自動合成したフィルタが所望の特性を出力できる ことを確認した。 |
| 題名 | 超低消費電力STT-MRAMをMagneticキャッシュに用いたRun-time Normally-off Processor |
| 著者 | ◎野村 久美子, 野口 紘希, 安部 恵子, 藤田 忍 (株式会社 東芝) |
| Page | pp. 301 - 306 |
| Keyword | プロセッサシステム, 低消費電力化, ノーマリオフプロセッサ |
| Abstract | プロセッサの低消費電力化を行う方法として我々はプロセッサ内のL2キャッシュに不揮発性メモリを使用し必要な時にのみ電力を供給することで効果的な低消費電力化を目指すノーマリオフプロセッサを提案している。システム全体の電力削減効果は、実際にアプリケーションを動作させた際の内部回路の動作状況を見た上で計算すべきであるが、これまでそれらを考慮して計算した結果はなかった。本論文では、実アプリケーション動作を解析し、実際の動作状況を元にノーマリオフプロセッサの低消費電力効果をシミュレーションした結果、性能劣化なく従来のプロセッサシステムに対して80%総消費電力が削減可能な事を紹介する。 |
| 題名 | 混合モデルを用いた多層電源プレーンの高速過渡解析 |
| 著者 | ○渡邉 貴之 (静岡県立大学経営情報学部) |
| Page | pp. 307 - 312 |
| Keyword | パワーインテグリティ, SPICE, LIM, 等価回路, 電磁界解析 |
| Abstract | 本論文では,MFDMやLPMといった既存のモデル化手法の長所を引き継いで短所を打ち消した,多層電源グラウンドプレーンの過渡解析のためのモデル化手法を提案する.提案手法によって生成された混合モデルは,SPICEを用いて効率的に過渡解析が可能なだけでなく,線形回路に特化した高速過渡解析手法であるLatency Insertion Method(LIM)を用いてより高速に解析することも可能である. |
| 題名 | 回路の最小動作電圧改善とその予測精度向上の一検討 |
| 著者 | ○川島 潤也, 越智 裕之, 筒井 弘, 佐藤 高史 (京都大学大学院情報学研究科) |
| Page | pp. 313 - 318 |
| Keyword | サブスレッショルド回路, 最小動作電圧, 低消費電力設計 |
| Abstract | センサデバイスを始めとする,小型バッテリあるいはバッテリレスで動作するデバイスには超低消費電力で動作することが求められている.それを実現する一手法として,低電圧で動作するサブスレッショルド回路が注目されている.しかし,回路には正常に動作するための最小の電圧が存在するため,設計時にはその電圧値を効率よく見積もる必要がある.そこで本研究では,大規模回路の最小動作電圧を高速に予測することができる Flip-Flop に注目した最小動作電圧の予測手法を提案してきた.本稿では,これまでの提案手法をもとに,FF の最小動作電圧分布を近似する関数と精度についての考察を行った.また,最小動作電圧の観点から FF を選択する際の最適なライブラリの検討を行った. |
| 題名 | 一般化線形相補性理論と整数計画法を用いた区分的線形抵抗回路の完全解析 |
| 著者 | ◎加藤 弘之, 山村 清隆 (中央大学理工学部電気電子情報通信工学科) |
| Page | pp. 319 - 324 |
| Keyword | 非線形回路, 回路シミュレーション, 全解探索, 線形相補性理論, 整数計画法 |
| Abstract | 区分的線形抵抗回路の解析では,非常に複雑な形状の解集合をもつ回路を扱うことがある.例えば電圧制御型でも電流制御型でもない抵抗素子を含む回路,複数個の解をもつ回路,解の個数が無限となる回路,解集合が曲線,平面などの連続集合となる回路,解集合が有界でない回路,複数の特性曲線をもつ回路などである.このような回路はいわゆる理論的研究やカオス,ニューラルネットワークの研究などで頻出する.このような複雑な形状の解集合をもつ回路のすべての解を求めることを完全解析 (complete analysis) と呼ぶ.本論文では,回路を記述する一般化線形相補性問題を等価な混合整数計画問題で定式化し,それをCPLEX, SCIPなどの商用/非商用の整数計画ソルバーで解くことにより区分的線形抵抗回路の完全解析を行う,実現容易性に優れた方法を提案する. |
| 題名 | フリップフロップのNBTI信頼性性能解析 |
| 著者 | ◎渡邊 眞之, 星 誠 (弘前大学), 宮崎 浩, 小野 信任, 蜂屋 孝太郎 (株式会社 ジーダット), 黒川 敦 (弘前大学) |
| Page | pp. 325 - 330 |
| Keyword | NBTI, 信頼性, DFF, セットアップ時間 |
| Abstract | 本論文では、一般のLSI設計でスタンダードセルとして使われる代表的な3種のDFFのタイミング特性(セットアップ時間、ホールド時間、クロックから出力までの伝搬遅延時間)と消費電力(動作時、待機時)の相違を明確にした上で、NBTI起因デバイス劣化後のタイミング特性や消費電力の変化について明確にする。 |
| 題名 | 伝熱材料を評価するシステムの検討 |
| 著者 | ◎斎藤 靖弘 (神奈川工科大学大学院電気電子工学専攻), 小室 貴紀 (神奈川工科大学工学部電気電子情報工学科) |
| Page | pp. 331 - 336 |
| Keyword | 伝熱材料, 熱等価回路 |
| Abstract | 近年,半導体素子の性能が向上している.同時に半導体素子の放熱量は増加している.さらに電子機器の小型化が進んでいて放熱面積が小さくなっているので放熱の問題が重要視されている.そこで,熱源周辺の熱の流れを正確に把握する必要がある.熱源と放熱器の間に伝熱材料を挟むことによって熱源の熱を逃がしやすくできる.熱抵抗が小さい伝熱材料ほど熱を逃がしやすいが,伝熱材料メーカーの熱抵抗のカタログ値は接触の影響を考慮した値ではない.しかし,実際の平面では点接触が無数に存在し,熱源と放熱器の接触面を拡大すると接触している部分としていない部分がある.面積割合は接触している面積のほうが小さい.接触面積は面の粗さと接触圧力によって変化する.よって,伝熱材料の熱抵抗は厚みや室温以外にも,接触でも変化するので,接触を考慮した伝熱材料の評価が必要である. 本研究では伝熱材料を評価するためのシステムを構築し,接触を考慮した伝熱材料の評価を行った. |
| 題名 | PSOを用いた複数解探索による音源追尾法の提案 |
| 著者 | ◎大森 征一, 前田 繰一朗, 松本 拓也, 陶山 健仁 (東京電機大学工学部電気電子工学科) |
| Page | pp. 337 - 342 |
| Keyword | マイクロホンアレー, 音源追尾, PSO |
| Abstract | 本研究ではPSOによる複数音源追尾法を提案する.提案法ではMUSICスペクトルを目的関数として,PSOによるピーク点探索により,音源方向を推定する.PSOによる探索では,局所解停留が問題となることが多いため,提案法では個体の再配置により探索の多様性を強化する.また,複数音源追尾問題では,音源数が時刻と共に変化するため,発話者数に応じた探索を行う必要がある.提案法ではPSOを拡張し,音源数と同数の群を使用し,群ごとに探索範囲に制限を与えることで複数音源を追尾する.実環境実験結果より従来法による複数音源追尾より高精度に追尾できることを示す. |
| 題名 | スペクトル包絡の相互相関を用いたパラメトリックスピーカの復調度測定 |
| 著者 | ◎生藤 大典 (立命館大学大学院 理工学研究科), 中山 雅人, 西浦 敬信 (立命館大学 情報理工学部) |
| Page | pp. 343 - 348 |
| Keyword | パラメトリックスピーカ, 復調, スペクトル包絡, 相互相関, 評価指標 |
| Abstract | 超音波を利用するパラメトリックスピーカは,超音波素子から放射された超音波が空気中で復調されて音響信号となる.従って,音響信号に復調されるまでの十分な距離が必要であり,復調度の測定が重要である.しかし,復調度を表す指標はこれまでに提案されておらず,距離ごとの復調度は評価できない.そこで本稿では,再生音のスペクトル包絡に基づく復調度評価指標を提案し,距離ごとの復調度を評価する.具体的には,復調度を評価する距離における再生音と遠方における再生音の相互相関に基づく類似度を復調評価指標とした.実験より,提案指標が距離ごとの復調度を示すのに有効であることを確認した. |
| 題名 | Log-TSPを用いたパラメトリックスピーカの2次高調波歪測定 |
| 著者 | ◎益永 翔平 (立命館大学大学院情報理工学研究科), 生藤 大典 (立命館大学大学院理工学研究科), 森勢 将雅, 中山 雅人, 西浦 敬信 (立命館大学情報理工学部) |
| Page | pp. 349 - 354 |
| Keyword | パラメトリックスピーカ, 高調波歪, 正弦波, 周波数分解能, Log-TSP |
| Abstract | 近年,超指向性を実現できるパラメトリックスピーカが注目されている.しかし,パラメトリックスピーカには高調波歪の発生による音質劣化の問題がある.従来の動電型スピーカにおける高調波歪の測定では正弦波を用いた測定が行われていたが,1回の測定で単一周波数の高調波歪しか測定できないため,高い周波数分解能で広帯域を測定するのは困難であった.この問題を解決する方法として,Log-TSPを用いた高調波歪測定が提案されているが,パラメトリックスピーカにおける有効性は検証されていない.そこで本研究では,Log-TSPを用いたパラメトリックスピーカにおける高調波歪測定の有効性を検証するために評価実験を行った.実験の結果,Log-TSPを用いてパラメトリックスピーカの2次高調波歪が測定できることを確認した. |
| 題名 | ステレオ法に基づく立体視ディジタルビジョンチップの検討 |
| 著者 | ◎山田 秀磨 (奈良工業高等専門学校 専攻科 電子情報工学専攻), 大谷 真弘 (奈良工業高等専門学校 電気工学科) |
| Page | pp. 355 - 360 |
| Keyword | ビジョンチップ, 立体視, LSI, 画像処理, 高速ビジョン |
| Abstract | 組み込み用途での利用を意図し、イメージセンサと視差検出を行う演算回路を一体としたビジョンチップLSIの検討を行った。動物の視差検出モデルを元にしたBelief PropagationによるアルゴリズムとSAD演算によるアルゴリズムに注目して考案した2種類のLSIは列並列でのディジタル演算を行うものである。ハードウェア化にあたって演算の簡略化、並列化を行いVerilog HDLで演算回路を実装し、シミュレーションで検証した。回路面積の見積もりを行ったところ、SAD演算に基づく回路は実現可能なあることがわかった。また、動作速度は1000fps以上の高速ビジョンへの適用可能性を示すものであった。 |
| 題名 | ステレオ動画像のための画像セグメンテーションと画像対応付けの組み合わせによる視差マップ生成手法の検討 |
| 著者 | ◎佐々木 満春, 伊藤 康一, 青木 孝文 (東北大学大学院情報科学研究科), 石上 智英, 西村 明夫 (パナソニック株式会社) |
| Page | pp. 361 - 366 |
| Keyword | 位相限定相関法, Mean Shift, ステレオ動画像, 視差推定, 3次元ディスプレイ |
| Abstract | 裸眼式3次元ディスプレイで立体感を知覚させるためには,ステレオ動画像から生成した高精度な視差マップに基づいて擬似的な多視点動画像を生成する必要がある.このような手法として,Graph Cutを用いた手法が知られている.1フレームのステレオ動画像から正確な視差マップを生成することができるが,処理時間と処理結果の安定性が問題である.これに対して,本稿では,ステレオ動画像から高速かつ安定に視差マップを生成する手法を提案する.提案手法は,Mean Shiftを用いて画像を小領域に分割し,位相限定相関法を用いた画像対応付けにより小領域ごとの視差を推定する.そして,信頼性の高い視差のみを用いた最適化により視差マップを生成する.ステレオ動画像を用いた性能評価実験により,提案手法の有用性を示す. |
| 題名 | 動画像符号化方式VP8のイントラ予測モード検出の高速化 |
| 著者 | ○藤田 玄, 福住 哲平, 三浦 哲史 (大阪電気通信大学情報通信工学部) |
| Page | pp. 367 - 371 |
| Keyword | 動画像符号化, VP8, イントラ予測 |
| Abstract | 本研究では,VP8動画像符号化におけるイントラ予測処理時間の削減手法を提案する. 提案手法では,イントラ予測モードの選択回数の頻度順の降順に並び替え,サブマクロブロックにおけるRDコストの閾値を設け,評価値算出の回数の削減を行う.また閾値を適応的に変化させ,RDコストの中央値を閾値とし,演算回数を削減し,シーケンス毎にイントラ予測モードを並び替えているため,画質の劣化を抑えイントラ予測モード選択での処理時間の削減が期待できる. |
| 題名 | 暗号領域での認証を用いたJPEG 2000画像無線伝送システムの実装に関する一検討 |
| 著者 | ◎伊東 亮, 松尾 宗明, 宮岡 佑弥 (九州工業大学大学院情報工学府情報システム専攻電子情報工学分野), 井上 昂治, 江口 翔馬 (久留米工業高等専門学校制御情報工学科), 黒崎 正行, 尾知 博 (九州工業大学大学院情報工学府情報システム専攻電子情報工学分野), 黒木 祥光 (久留米工業高等専門学校制御情報工学科), 宮崎 明雄 (九州産業大学情報科学部社会情報システム学科) |
| Page | pp. 372 - 377 |
| Keyword | JPEG 2000, Paillier, CUDA, LSI, Wireless lan |
| Abstract | 一般的な認証システムでは,一度暗号化を解いてから認証を行う必要があるため,復号後のデータを盗聴される危険性がある.本報告では,JPEG 2000に対応した暗号領域内での認証可能な動画無線伝送システムのプラットフォームを提案する.提案するプラットフォームでは,高精細画像をリアルタイムでかつセキュアに伝送することができる. |
| 題名 | (招待) 画像フィルタリング,変換,スパース表現 |
| 著者 | ○村松 正吾 (新潟大学) |
| Page | pp. 378 - 383 |
| Keyword | 画像復元, スパース表現, 冗長変換, 基底追跡法, 繰り返し縮退/閾値アルゴリズム |
| Abstract | 本稿では、ぼけ除去、超解像、画像修復等の画像復元問題を題材として、画像の冗長変換とスパース表現について概説する。簡単な平均フィルタと差分フィルタから議論を開始し、線形フィルタ、拡大縮小処理の行列表現についてまとめ、直交変換、双直交変換、冗長変換の関係を整理する。ノイズ除去法の一つとして、直交ウェーブレットを利用したソフト縮退法の理論的な位置づけを明確にし、冗長変換を利用した基底追跡ノイズ除去法(BPDN)への展開を概説する。さらに、劣化過程を導入し、BPDNの枠組みを画像復元問題へと拡張する。簡便な冗長変換、最適化手法が強力な理論を背景に高い性能を示すことを確認し、スパース表現を利用した画像処理の理解を深める。原理、本質を理解した上で、最新の関連技術を紹介し、それらの位置付や今後の課題についてまとめる。 |
| 題名 | 動電型間接スピーカを用いた残響時間制御に基づく三次元音場再生システム |
| 著者 | ◎辻井 秀弥 (立命館大学大学院理工学研究科), 中山 雅人, 西浦 敬信 (立命館大学情報理工学部) |
| Page | pp. 384 - 389 |
| Keyword | 三次元音場再生システム, パラメトリックスピーカ, 残響臨場感, 動電型間接スピーカ, 残響時間制御 |
| Abstract | 我々は三次元音場再生システムとして複数のパラメトリックスピーカを用いた手法を提案している.超指向性をもつパラメトリックスピーカは,壁や天井などへ放射した場所に高い音像定位を与えることができる.しかし,パラメトリックスピーカの再生音は壁や床からの拡散反射音が小さいため,残響音知覚による臨場感(残響臨場感)に乏しいという問題がある.残響臨場感が向上することで仮想空間の高い再現性を期待できる.そこで本研究では,パラメトリックスピーカと残響音のみを受聴者に提示する動電型間接スピーカを併用した三次元音場再生システムを検討し,残響時間制御に基づき残響臨場感向上を目指す. |
| 題名 | 登録語から生成するガーベジモデルのモデル構造に関する実験的検討 |
| 著者 | ◎廣田 秀一朗, 早坂 昇, 飯國 洋二 (大阪大学大学院 基礎工学研究科) |
| Page | pp. 390 - 395 |
| Keyword | 音声認識, 未知語の棄却, ガーベジモデル, HMM |
| Abstract | 日常生活への音声認識システムの導入を進めるため,未知語の棄却が課題となっている.未知語が入力された場合の棄却の手法として,ガーベジモデルと呼ばれる学習モデルを用いる方法がある.本研究では登録語の音声データをひとまとめに学習したガーベジモデルを提案し,その最適な状態数と混合数について実験的に検討した.本実験条件では,混合数の増加に伴い状態数は登録語の最小状態数よりも少なくて良いという結果が得られ,最適な状態数は18,最適な混合数は120であり,また,過度に混合数を増加しても性能は劣化しないということが判明した. |
| 題名 | スペクトル積とフレーム時間方向フィルタによる実環境下音声区間検出 |
| 著者 | ◎若杉 淳一郎, 早坂 昇, 飯國 洋二 (大阪大学大学院基礎工学研究科) |
| Page | pp. 396 - 401 |
| Keyword | 音声区間検出, 音声認識 |
| Abstract | 音声認識において,音声成分のみを抽出するVADは重要な技術である. VADの精度が悪いと,音声区間を不正確に検出してしまい認識精度に影響を与える. また,実環境における音声認識技術の利用を考えると,雑音環境において精度の高いVADが求められる. 本論文では,様々な雑音環境下において,ロバストなVADを実現するための手法について提案する. 狭帯域な雑音環境下では,特徴量であるパワーを計算する際にスペクトル積を用い,突発的な雑音環境下では,フレーム時間方向にローパスフィルタ処理を行うことで特徴量を求める. この2つの処理を組み合わせることで,狭帯域かつ突発性雑音下で実験を行った結果,従来法と比べ平均79.8%の改善率を達成した. |
| 題名 | OSの電力管理下におけるラスト・レベル・キャッシュのリーク削減手法の比較 |
| 著者 | ◎有間 英志, 薦田 登志矢, 三輪 忍 (東京大学), 野口 紘希, 野村 久美子, 安部 恵子, 藤田 忍 (東芝), 中村 宏 (東京大学) |
| Page | pp. 402 - 407 |
| Keyword | 低消費電力, 不揮発性メモリ, パワーゲーティング, オペレーティングシステム, ノーマリオフ |
| Abstract | プロセッサが消費するリーク電力は,トランジスタの 微細化が進むにつれて年々上昇を続け問題となって いる.このようなリーク電力を削減する目的で,アイ ドル時にOS の判断によりコアへの電源供給を遮断 するパワーゲーティング技術が広く用いられている. しかし,キャッシュの電源を遮断した場合には,デー タが揮発し,その結果電源復帰後のキャッシュミスが 増大し,性能低下につながる.本研究では,そのよ うな性能低下に対処する最適な方式を模索するため, キャッシュに通常のSRAM を用い,電源復帰後に必 要になるデータを予測して用意する方式と,キャッ シュに不揮発性メモリを用いる方式について比較し, 性能,電力の評価を行う. |
| 題名 | 動的再構成可能なセルアレイプロセッサDRCAP2の開発 |
| 著者 | ○森下 賢幸 (岡山県立大学/情報工学部), 古賀 健一 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科), 小椋 清孝, 伊藤 信之 (岡山県立大学/情報工学部) |
| Page | pp. 408 - 413 |
| Keyword | 動的再構成, 並列処理, パイプライン処理 |
| Abstract | 本研究では、セルアレイ構造を持つプロセッサの利点を生かした並列処理と動的再構成技術を利用した自由なパイプライン処理を組み合わせて高速な処理を実現するプロセッサアーキテクチャ、DRCAP2(第2世代動的再構成可能なセルアレイプロセッサ:2nd generation Dynamically Reconfigurable Cell Array Processor)を提案する。また、その並列処理方式を提案し、対応するプロセッサシミュレータを開発して、その演算性能を評価する。倍精度浮動小数点数16成分のDCTのCプログラムをDRCAP2コンパイラによりコンパイルして、DRCAP2プロセッサシミュレータにより動作クロック数を求める。その結果、DRCAP2の演算セル1個を使用した逐次処理に比べて、命令レベル並列処理で約3.2倍、パイプライン処理を加えると約57.1倍に高速化されることを確認した。 |
| 題名 | 複数のキャッシュ構成を同時に表現するデータ構造とこれを用いた高速で正確な2コアキャッシュシミュレーション |
| 著者 | ◎多和田 雅師 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科情報理工学専攻), 柳澤 政生 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科電子光システム学専攻), 戸川 望 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科情報理工学専攻) |
| Page | pp. 414 - 419 |
| Keyword | キャッシュシミュレーション, キャッシュ最適化 |
| Abstract | 本稿では2コアプロセッサL1キャッシュのキャッシュ構成シミュレーションの高速化手法を提案する.マルチコアプロセッサではキャッシュコヒーレンシプロトコルがあり,複数の似たキャッシュ構成であっても内部状態が異なる場合が多い.そこでキャッシュコヒーレンシプロトコルの状態遷移とキャッシュ連想度に関する性質を利用することで1つのデータ構造で連想度の異なる複数のキャッシュ構成を表現する手法を提案する.複数のキャッシュ構成を1つのデータ構造で表し探索や更新の範囲を少なくすることで,シミュレーションの高速化を図る.提案手法を実装し,全探索手法と実行時間を比較した.提案手法は全探索手法より5倍高速に動作し,かつ正確なシミュレーションを実現していることを確認した. |
| 題名 | (招待) 東日本大震災におけるルネサスエレクトロニクス那珂工場の被災と復興 |
| 著者 | ○林出 吉生 (ルネサスエレクトロニクス), 青柳 隆 (ルネサスセミコンダクタエンジニアリング) |
| Page | pp. 420 - 425 |
| Keyword | 震災, 半導体, 復旧 |
| Abstract | 2011年3月11日に発生した東日本大震災は近代日本にとって未曾有の大災害となった。 茨城県にあるルネサスエレクトロニクス那珂工場において も強い揺れを観測し、超精密加工を要求される半導体ウェーハの製造ラインは甚大な被害を受けた。 当初は生産再開まで5ヶ月はかかると見込まれたが、お客様 を中心とする強力な支援を得て、被災から43日後の4月23日には試験生産開始、80日後の6月1日に生産再開にこぎつけた。 本稿では震度6弱の揺れにおける半導体ウェーハ工場の被災状況とその急速な復旧、将来予測される余震への備えについて述べるとともに、今回の被災を踏まえ、被害を最小限にとどめるた めの提言を行う。 |
| 題名 | ゲート回路シミュレーションにおけるGPGPUを利用したアサーション自動抽出 |
| 著者 | ◎小野 翔平 (東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻), 松本 剛史, 藤田 昌宏 (東京大学大規模集積システム設計教育研究センター) |
| Page | pp. 426 - 431 |
| Keyword | アサーション抽出, GPGPU |
| Abstract | 本研究では、アサーションベース検証において必要性が高まっているアサーション自動抽出をGPGPUを利用して実装し高速化した。GPGPUによる実装においては、アサーション抽出の対象とする変数集合を局所的に処理し、複数パタンに対するアサーション抽出を同時に処理するなどの最適化を加えた。これにより、実用的な規模の例題に対して、CPU実行と比べて30倍以上高速にアサーション抽出を実行することができた。 |
| 題名 | クリロフ部分空間法を用いた電源回路網解析の GPU 実装による高速化 |
| 著者 | ◎森下 拓海, 筒井 弘, 越智 裕之, 佐藤 高史 (京都大学大学院情報学研究科) |
| Page | pp. 432 - 437 |
| Keyword | 電源回路網解析, GPGPU, 共役勾配法, GMRES |
| Abstract | 近年の半導体プロセスの微細化に伴い,電源回路網解析の重要性が高まっている.しかし,回路の大規模化により従来の手法では計算量,必要メモリ量が問題となっており,これらを解決する手法が求められている.一方,高並列な計算が可能で近年性能上昇の著しい GPU を科学計算などに利用する GPGPU が脚光を浴びている.本稿では解析のための線形ソルバとしてクリロフ部分空間法を用いることを考え,2種類のクリロフ部分空間法の GPU 実装を行った.また,GPU で大きな疎行列を扱うためのデータ格納方法についても検討を行う.数値実験により CPU 実装と比べてそれぞれ最大17倍の高速化が達成されたことを示す. |
| 題名 | モンテカルロシミュレーションによるソフトエラー耐性ラッチ、SRAMの信頼性評価 |
| 著者 | ○矢野 憲, 林田 隆則, 佐藤 寿倫 (福岡大学) |
| Page | pp. 438 - 443 |
| Keyword | ソフトエラー, シングルイベントアップセット, モンテカルロシミュレーション, ソフトエラー耐性 |
| Abstract | 本研究では論理回路のSERの測定を仮想的な粒子照射モデルとCMOSプロセスばらつきを考慮に入れたモンテカルロシミュレーションにより実施する手法を提案し、ソフトエラー耐性のない通常のラッチ、SRAM回路とソフトエラー耐性を持ったラッチ、SRAM回路を使用してSERの変化について評価を行った。紹介したソフトエラー耐性ラッチ、SRAMは単一のノードに対するソフトエラーについて十分な耐性があるが、複数のノードに同時期に発生するソフトエラーについては脆弱であり、その特性を提案するシミュレーション手法により解析した。ディープサブミクロンドメインにおいて、ソフトエラーのシミュレーション解析はデバイス、回路設計において重要な課題であり提案するモンテカルロシミュレーションによるソフトエラーシミュレーションの有効性を示した。 |
| 題名 | ハミング符号に基づくAESのSEU訂正可能回路の設計 |
| 著者 | ◎関根 翔 (早稲田大学院基幹理工学研究科電子光システム学専攻), 木村 晋二 (早稲田大学院情報生産システム) |
| Page | pp. 444 - 449 |
| Keyword | FPGA, SEU訂正可能回路, ハミング符号, 高信頼設計, AES |
| Abstract | SEU訂正可能な高信頼設計の研究が盛んである.既存研究としてTMRがあるが回路規模が3倍強に増大する点や3つのモジュールの内1つでも恒等的なエラーがあればその訂正能力を失う点など性能とコスト面で少し問題がある.回路規模を抑えたままの高信頼設計としてハミング符号によるエラー検出回路や、メモリ部みでのSEU訂正可能回路の構成があるが,回路中の全箇所でのSEUへも訂正可能な回路の設計は未解決である。それは回路中のSEUが伝搬し2bit以上のエラーとなることで,ハミング符号のエラー訂正能力では対応できないためである. 本論文ではエラー伝搬の可能性のあるデータに冗長性を持たせることによってエラー伝搬を回避し,回路中のいかなる箇所にSEUが発生しても訂正可能な回路設計を実現した.ハミング符号に基づく設計とTMRの組み合わせによるSEU訂正可能回路設計を提案し,AES暗号化回路に適用した所,TMR手法のみと比較してNAND数換算で49.5%の回路規模削減を達成した. |
| 題名 | 状態推移シミュレーションによる時計遺伝子機構のシステム解析 |
| 著者 | ◎森 渉, Adrien Faure, 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科) |
| Page | pp. 450 - 455 |
| Keyword | 時計遺伝子, シミュレーション, 論理演算 |
| Abstract | 様々な生物で時計遺伝子機構が発見され、体内時計の振動機構も次第に明らかにされつつあるが、まだはっきりとした機構は解明されていない。時計遺伝子が相互作用してどのように機能するのかを解析する手段として計算機シミュレーションが有効である。 現在までに松野らによってハイブリッドペトリネットを用いたシミュレーション解析が行われてきた。本研究では新たな手法として論理演算を用いて各遺伝子の状態推移についてシミュレーションを行うことで、今までのモデルを検証していくとともに時計 遺伝子機構のシステム解析を行う。これにより従来の手法では見つけることができなかった新たな遺伝子や新たな遺伝子間の関係性を見つけられる可能性がある。 |
| 題名 | 大腸菌2遺伝子欠失による生育影響と転写データベース照合による新関連性発見の試み |
| 著者 | ◎相原 大輝 (山口大学大学院理工学研究科), 竹内 力也, 森 浩禎 (奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科) |
| Page | pp. 456 - 461 |
| Keyword | 遺伝子相互作用, 転写データベース, 大腸菌生育 |
| Abstract | 大腸菌には未だ解明されていない未知の機能を持つ遺伝子が存在する.本研究では,このような未知の機能を2遺伝子欠失による生育影響と転写データベースから,遺伝子間の相互作用を調べることによって解明を試みる.竹内らは,大腸菌の2つの遺伝子を同時に破壊した際の大腸菌の生育への影響と,個別に破壊した際の大腸菌の生育影響の差異から,遺伝子の相互作用の強さを測っている.一方,RegulonDBを用いて,遺伝子間距離を設定し,未だ知られていない関連性のある遺伝子を抽出することができる.本研究目標は,大腸菌2 遺伝子欠失による生育影響研究とRegulonDBを照合し、遺伝子間の新関連性の発見を試みることである. |
| 題名 | 2部グラフの細分の(d、3)トラックレイアウト |
| 著者 | ○宮内 美樹 (NTT) |
| Page | pp. 462 - 467 |
| Keyword | 2部グラフ, トラックレイアウト, グラフのレイアウト, グラフの細分点の個数 |
| Abstract | 本論文では、m頂点n頂点からなる部集合を持つ任意の2部グラフに対して、各辺がlogd n−1個の細分点を持つ(d、3)トラックレイアウトを構成できることを示す。 |
| 題名 | 5-正則グラフの連結支配集合への分割のNP-困難性について |
| 著者 | 森本 崇恭, ○山田 敏規 (埼玉大学 大学院理工学研究科 数理電子情報部門) |
| Page | pp. 468 - 473 |
| Keyword | 正則グラフ, 連結支配集合, 連結支配分割, NP-困難 |
| Abstract | G をグラフとし,V(G) と E(G) をそれぞれ G の点集合と辺集合とする.以下の条件を満たす V(G) の部分集合 S を G の支配集合と呼ぶ:V(G)-S の任意の点 v に対して,(u,v) が G の辺であるような S の点 u が存在する.さらに,S によって誘導される G の部分グラフが連結であるならば,S は G の連結支配集合(CDS)と呼ばれる.各ブロックが G の連結支配集合であるような V(G) の分割を G の連結支配分割(CDP)と呼ぶ.特に,ブロックの数が k である連結支配分割を k-連結支配分割 (k-CDP)と呼ぶ.与えられたグラフ G が 2 -CDPを持つか否かを判定する問題は,G が 7-正則グラフに限定したとしても NP-完全であることが知られている. 小文では,G を 5-正則グラフに限定したとしても,G が 2-CDPを持つか否かを判定する問題がNP-完全であることを証明する.したがって,G を 5-正則グラフに限定したとしても,ブロック数が最大である G の連結支配分割を求める問題は NP-困難である. |
| 題名 | カーネルセット問題における極小決定セット発見手法の提案 |
| 著者 | ○中田 充, 高地 くるみ, 葛 崎偉 (山口大学教育学部) |
| Page | pp. 474 - 479 |
| Keyword | グラフ理論, グラフ同型判定, カーネルセット, 極小決定セット |
| Abstract | 本論文では,カーネルセット問題を解く前段階として,極小決定セッ トを求めるアルゴリズムを提案する.極小決定セットとは,二つの 同形グラフにおいて節点同士を一意に対応づけするために,対応関 係を指定しなければならない必要最低限の節点の集合であり,カー ネルセットとは要素数が最小の極小決定セットである. まず,関連する概念を定義した上で,それらの性質を明らかにする. 次に,決定セットを求めるアルゴリズムを提案し,求めた決定セッ トが極小であるかどうかを判定するアルゴリズムを提案する.さら に,提案したアルゴリズムを実際の地下空間を表わしたグラフに適 用し,その例では,カーネルセットが求められることを示す. |