ITS研究会とは

社会生活における環境,都市,防災,福祉,高齢化などの複合的な問題を解決し,より良い社会を実現するために,情報の流れ (通信ネットワーク) と車の流れ (交通ネットワーク) を統合的に構築することが望まれています.高度交通システム (Intelligent Transport Systems : ITS) は,最先端の情報通信技術を用いて人と道路と車両とを一体のシステムとして構築することにより,渋滞の緩和,輸送効率の向上,安全性の向上,環境 の保全を図る情報通信ネットワークと交通ネットワークの統合システムです.しかし,ITSの実現に必要な情報通信,航行エレクトロニクス,測位測距,ネットワーク制御,情報セキュリティ,画像処理と理解などの諸技術の研究は,発表・議論の場が従来のそれぞれの分野に基づいてしまい,限られた議論しかできませんでした.これらの諸技術の有機的な融合と体系化はまだなされていないのが現状であり、学問的な大きな発展が望まれます.

本研究専門委員会は,これまでの個別の発表・議論の場を集約し,従来から見れば異分野の研究者・技術者の有機的な連携を促す場を提供するよう活動してまいります. 広範囲な分野の研究者相互の情報交換,交流を促進し,ITS技術の進展に寄与していきたいと考えています.


委員長 挨拶

電子情報通信学会の高度交通システム (ITS:Intelligent Transport Systems) 研究会は,交通の安全性の向上や円滑化を目的として,本学会が取り扱う信号処理,通信,制御,画像処理などの幅広い技術を基盤として立脚し,基礎技術の革新だけでなく,境界としての応用技術の発展を目指し今日まで進んでまいりました.

自動車の自動運転の実用化が目前にせまり,MaaS (Mobility as a Service) を中核とするスマートシティとスマートモビリティが我々の生活に大きな変革をもたらすことが提唱されています.また,間近に迫った超高齢化社会,環境負荷,地域間格差の諸問題の解決の一助を担う技術として,ITSは様々な方面で期待されています.

我々の生活を豊かにするITSを支える基盤技術はまだ様々な課題があり,その応用技術に関しては無限の可能性が広がっています.これらの重要な社会課題を解決すべく,ITS研究会では活発に議論を進めています.ITSは様々な要素技術が有機的に結合して立脚する分野ですので,電子情報通信学会の他の専門分野の研究会のみならず,他学会の研究組織などとも積極的に議論の場を共有し,幅広い研究者が熱い議論を戦わせています.また,学生や若手研究者の発表を推奨し,奨励賞の授与も行っています.

皆様とともに,ITS技術に基づいて様々な社会課題を解決するために,益々ITS研究会を活性化していきます.一緒に明日のITSを切り開いていきましょう.


委員長 宇都宮大学 藤井雅弘