|
1999年ソサイエティ大会企画 パネル討論 PA-4 ( 9月7日 13:30〜16:00) 「高齢化社会を豊かにする情報システム」(一般公開)仲谷 美江 (三菱電機) |
ヒューマンコミュニケーション基礎研究会では, 情 報システムの高齢社会への貢献をテーマにしたパネル を企画しました. 少子高齢化が社会的に問題になって いる昨今, 技術者も高齢者の生活支援に無縁ではいら れません. また, 2000年4月より公的介護保険が導入 されるとシルバーサービス市場が活性化し, ビジネス チャンスも広がると予測されます. 本企画は, 福祉の 分野で現在どのような情報システムが使われているの か, 将来どのようなシステムが求められているのか, についてのヒントを提供し, 一人でも多くの技術者に 福祉情報システムについて考えてもらうことを目的と しています.
高齢者支援には2つのアプローチがあります. 一つ は医療関係者や入所施設職員, 介護支援専門員など高 齢者を支えるスタッフの業務を支援する方向, もう一 つは緊急通報や在宅健康管理システムなど高齢者の生 活を直接支援する方向です. パネルでは介護の第一線 で活躍されている開発者に高齢社会で役立つ情報シス テムについてお話しいただきます.
福祉分野は, 従来から業務の電子化が遅れていたう えに, 利用者の機械に対する心理的抵抗が大きく, 計 算機システムの導入が難しいとされてきました. しか し, 高齢者人口が増加し, サービスの種類も多様にな り, 介護保険業務が加わり, 今では情報システムへの 期待が高まっています. 障害者・高齢者の間では, 身 体的なバリアを克服し, コミュニケーションを豊かに してくれるパソコン通信が徐々に広がりつつあります. この社会的な要請に対して適切なシステムを提供する ことが我々の役目です.
福祉情報システムには, 必ずしも最先端技術が必要 ではなく, 技術の親和性が重要な鍵となります. 技術 の親和性には, (1) 技術の提供する機能が利用者のニー ズに一致すること, (2) 技術の使い方が利用者にとっ て自然なこと, の2側面があります. 親和性を高める ためには, 利用者が何を求めているか, どんな使い方 をするか, をよく知るしかありません.
ここで紹介する事例は, システムの利用者代表と開 発者代表のペアで紹介されます. メーカで開発した技 術を実用化したというより, 利用者と技術者が共に開 発した事例であり, そのために親和性の高いシステム が実現できました. 開発のプロセスや苦労した点など 貴重な体験談を披露していただき, 利用者と技術者と のギャップをうめる方法を紹介します.
福祉に興味のある方だけでなく, ヒューマンファク タ研究に従事される方, 技術の社会貢献を考えている 方, 新しいフィールドを探している方など, 幅広い方々 の聴講をお待ちしています.