新サブソサイエティ

非線形理論とその応用サブソサイエティ会長(ソサイエティ副会長)挨拶

上田 目完亮 (京都大)

 非線形理論とその応用サブソサイエティは皆様のご理解により, 本年度より発足することができました. 関連の皆様に深く感謝申し上げます. 以下に, 発足に至る経緯, サブソサイエティの目指すところなどを述べさせていただいて, 益々のご理解とご支援を賜りたいと思います.
 以下, 非線形理論とその応用サブソサイエティと正式に呼ぶのは長いので, 簡単に 非線形サブソと呼ばせていただきます. 非線形サブソには非線形問題研究会, 非線形 理論とその応用学術研究集会, 精度保証付数値計算研究会が所属しております. 非線 形問題研究会は大変長い活動の歴史があり, それにつきましては, むしろ, 別の機会を頂いてきちんとした形で 適任の方よりおまとめ頂くのが適当かと思っております. 今回の非線形サブソ発足にむしろ直接的に関係したのは非線形理論とその 応用学術研究集会です. 本学術研究集会は1990年に発足し, 今年度で10周年を迎えます. その主な行事は年に1回開催される非線形理論と その応用シンポジウム(NOLTAという愛称の方がなじみが深いかもしれません)です. 1990年広島県蒲刈島, 1991年福岡県志賀島, 1992年神奈川県箱根湯本, 1993年鹿児島県, 1994年Hawaiiオアフ島, 1995年LASVEGAS, 1996年高知県, 1997年Hawaiiオアフ島, 1998年スイスCran-Montanaと続き, 本年1999年は11月28日から12月2日までHawaiiハワイ島, 2000年は9月にドイツDresdenでの開催が予定されています. 開催地の変遷から見られるように, NOLTAはボーダーレス化が進み, 300-400件の発表論文の著者も半分近くは日本人以外の方であるとともに, 当学会の会員外の日本人著者の方も多くいらしゃるという状況となっています. これは非線形サブソの正式な名前にもある, 非線形理論とその応用という研究分野が多分野にまたがると共に, 各分野で極めてホットな研究トピックスとなっているという事情に 裏打ちされているようです. また, アメリカやヨーロッパの参加者からは例えば非線形回路分野, 数学分野といった特定分野のシンポジウムはあるが, NOLTAのようなボーダーレスなシンポジウムはなかったというような 評価を頂いています. 多様な分野の研究者が交流して, 新しい研究分野を拓くという場として, NOLTAは貢献をし, 今後益々発展することを望まれているようです. このようなボーダーレスな研究の交流の場を提供することにNOLTAは 一応の成功を収めてきましたが, これを維持し, 発展させることは極めて大変なことであると考えています. 非線形サブソの発足をお願いしたのは実はこの点にあるのです. 非線形理論とその応用の研究は今や当学会を 横断する共通キーワードの一つとなるとともに, 数学, 物理, 工学, 経済, 生物など当学会外でもホットな研究テーマになっています. また, その研究者は世界中に分布しています. そのボーダーレスな 交流の場を築いていく核の一つとして, 非線形サブソを活用して参りたいと思います. そのために, 当学会の中, 外, 日本の内, 外を問わない方々にサブソに加わって頂き, 開かれた場として非線形サブソを運営して行きたいと思っております. 今, 若い研究者がNOLTAで論文を発表すると, 会場には活字でしか名前を見たことのなかったような著名な研究者が聞いてくれていて, それを批評してくれる. よい論文であれば, 一躍評判になる. そういう事が多く見られます. そういう場を維持し発展させたいというのが私どもの願いです.