研究集会
国際会議「ASP-DAC '99」報告石浦 菜岐佐 (阪大) |
ASP-DAC (Asia and South Pacific Design Automation Conference) は VLSI の設計自動化に関する国際会議であり, 米国開催の DAC (Design Automation Conference) の姉妹会議としてアジアおよび南太平洋地区で開催される. IEEE などの主催で, ACM も協賛している.
これまでの 3 回はすべて日本で開催していたが, 4 回目となる今回は, 香港 の Convention & Exhibition Center での開催された. 会場は, 例の, 香港 の中国への返還式典が行なわれた, 大変立派な会議場である.
参加者は 156 名で, 日本からの参加は 32 名. 目立つのはやはり中国人で, 参加者数は香港 45 名, 中国本土から 18 名, 台湾から 15 名である. 香港開 催が決まったのは, 香港が中国に返還される前だったので, 返還後の体制の不 透明さから「台湾からの参加は 0 になるのでは」との心配があっただけに, 台湾からこれだけ参加があったことは喜ばしい. これまでは, 日本語が「準公 用語」だったが, 今回はあちこちから中国語が聞こえてくる.
基調講演は 4 件. Synopsys という大手設計ツールベンダの President であ る Chi-Foon Chan と, Intel China の Robert Yung の2 件の発表は「この分 野の中心で活躍する中国人」を強調するという印象 (私の先入観?) 圧巻なの は, 創価大学の渡部和先生の ``What has made technological progress?'' と題された講演. 内容はオーム, キルヒホッフに始まる回路の研究の歴史を見 るものだが, その話ぶりが大ウケで, ほぼ OHP 1 枚毎に笑いをとっておられ た. さすが.
一般の採択論文は 82 件で, 3 並列のセッション構成である. 全体の印象とし ては, VLSI の配置・配線などの「物理設計」に関する論文が大変多く, 論理 やシステム関係は少ない. 一説には「アメリカの大学やベンダーでも, 物理設 計は中国人, 論理関係はインド人という図式が成り立っているので, 香港で 開催すればそうなるのは当然」だそうだ.
というわけで, 今回はとっても Chinese な ASP-DAC でした.
さて, 私は実は, 次回の ASP-DAC 2000 の Publicity を担当しているので, ここで宣伝をさせて頂きたい. 次回の ASP-DAC は, 2000 年の 1 月 25 日〜 28 日に横浜で開催される. Call for Papers も既に http://www.jesa.or.jp/ASPDAC/ にアップしているので是非御覧頂き, 多数の御投稿, 御参加をお願いしたい.