ソサイエティ大会報告
パネル討論
板倉哲朗 (東芝)
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ソサイエティ大会中の9月30日(水)午後に, 回路とシステム研究専門委員会の 企画による表記パネル討論が, 東京理科大学の関根慶太郎氏 (CAS委員長)を座 長にして行なわれた. 本パネル討論の主旨は, 卒業生の進路, 共同研究, 社 会人入学, 大学人による企業の創設や, これらを 取り巻く制約条件などを論 じ, より良い大学と企業 の関係を探るところにある. パネリストは, 大学お よび企業からの3氏にお願いした. まず, 座長が討 論の主旨を説明し, パネ リストを紹介した後, 以下 の表題で各パネリストが手短に講演をした.
白川功氏 (大阪大学)
『システム VLSI 設計の ``産学''共働』
世界の情勢とわが国の現状を見ると, 半導体産業は 曲り角に来ており, 「産」 と「学」の知力と腕力の 補完, 国家的戦略の構築に向けた協調, 人材育成の 転換が必要である. 外国の優秀な人材の魅力的な受け入れ環境としても, 「学」の人材を主力としたベ ンチャーの起業が「産」と「学」の ``共働'' 体制の第一歩となる.
篠田庄司氏 (中央大学)
『大学と企業の望まれる関係』
科研費の配分や評価体制の実状をみると, 大学の活性化には研究者間の競合が 必要である. また, 科目等履修制度, 企業と大学の連携大学院など環境は整備 されつつあるが, 大学と企業の望まれる関係を発展させる鍵は, 「規制緩和」 と「税制の見直し」に尽きる.
川北建次氏 (NEC)
『大学と企業は何をすべきか』
経済において負の遺産が顕在化している今, 構造改 革や, 組織・個人の価値 基準の見直しが必要である. このため, 短期的には外国の優秀な頭脳の活用に 頼り, 長期的には教育システムを見直す必要がある. 教育の見直しでは, 「勉強する大学」, 「個人のコンピテンシーを高める高校までの教育」, 「ベンチマーキングの導入」を考慮する必要がある.
各パネリストの講演の後, 約50名の参加者も交えて, 大学と企業の対話の重要 性, 技術移転の難しさ, 外 国の優秀な頭脳をもっと活用できる環境の整備, 競合とベンチマーキングの必要性, 大学が企業にもプロポーザルを出せるよ うな税制・法律の整備の必要性など活発な討論がなされた. 最後に, 座長が 『大学と企業の望まれる関係について明確な結論は出ないが, 本日の討論は 幅広く多岐に渡り, 双方にとって良い機会であった. また, 大学は企業に卒 業生を出すという昔の姿から, 技術をリードするようにならねばならな い. 』と締めくくりパネル討論を終了した.