研究集会報告
ITC-CSCC '98 報告石浦 菜岐佐 (阪大) |
本年の ITC-CSCC (International Technical Conference on Circuits/Systems, Computers and Communications) は, 韓国の雪岳山で7月 13日〜15日の日程で開催された. 本会議は, システムと信号処理サブソサエイ ティと大韓電子工学会 (The Institute of Electronics Engineers of Korea, 略称IEEK) の共同開催による国際会議で, 1995 年に JTC-CSCC (Joint Technical Conference on ---) としてスタートして以来, 毎年日韓で交互に 開催している.
投稿論文は 488 件 (うち韓国 376 件, 日本 112 件) で, このうち 428 件が 採択された. 韓国の深刻な経済危機のため, 韓国からの論文が激減することが 危惧されていたが, ふたを開けてみれば, 例年をはるかに上回る投稿が寄せら れた. 海外での国際会議への出席が極めて困難になったために, かえって韓国 で開催される ITC-CSCC '98 に投稿が集中した, ということらしい. 日本から も一昨年を大きく上回る投稿が寄せられた. また, 日韓だけでなく, 台湾, シ ンガポール, マカオ, ヨルダン, サウジアラビアなどのアジア諸国からも投稿 があった. 参加者は事前登録が 473 名 (日本から 137 名) で最終的な参加者 数は 500 名を越えたとのことである.
92 セッション (11 並列) のかなり大規模な会議であり, その分野は, 回路, システム, 信号処理, ニューラルネット, VLSI, 通信, その他と多岐に渡る. スペシャルセッションとしては,
なお, 例年どおり本会議で発表された研究成果を対象とし, 別途論文募集・審 査を経た論文が電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ 英文論文誌にて 1999年 6 月に小特集として発行される予定なので, こちらの方も是非ご覧頂 きたい.
ところで, 会議開催中の雪岳山はなかなか「大変な」であった. 一つに は, 気候が良くないこと. 梅雨で雨が降るのは仕方ないとしても, 最寄りの束 草空港は雨が降って視界が悪くなると, ソウルからの飛行機が簡単にキャンセ ルされてしまう. 今回も, 他の空港経由になったり, ソウルからバスで 5 時 間かけて移動した人などが続出した. もう一つは, 折しも北朝鮮のス パイ潜入事件のさなかであり, 雪岳山一帯は道路から寺社からいたるところに 武器を持った兵士が捜索を行なっているという, ものものしい状態であった. お蔭で, 観光どころではなく会議に専念できたという人は多かったのではない だろうか.
最後に, 来年の ITC-CSCC について紹介させて頂きたい. システムと信号処理 学術研究集会と大韓電子工学会は, ITC-CSCC のさらなる発展を目指して Bylaws の締結に合意し, 7月13日に ITC-CSCC '98 の会場にて署名を行なった. 本 Bylaws に基づき, 次回の会議 (ITC-CSCC '99) は 1999年7月13日〜15日に新潟県佐渡島にて開催される. 詳しくはホームページ http://hawk.ise.chuo-u.ac.jp/ITC-CSCC/ を御 覧になり, 是非, 多くの御投稿, 御参加を頂きたい.