シンポジウム:SA-4
「ニューロ・ファジー・カオスの信号処理への応用」
9月4日 13:00〜16:30 53号館 204教室

田口 亮 (武蔵工大)

ニューラルネットワークはパターン認識の分野で、ファジー推論、論理は 制御の分野においてそれぞれ数多くの輝かしい成果を残してきている。 さらに、最近はニューラル、ファジーに加え、カオス、フラクタルの工学への 応用に関しても盛んに議論されてきている。ディジタル信号処理の分野 においても「ニューラル」、「ファジー」、「フラクタル」等を積極的に 利用した、いわゆる「知的信号処理」の研究が確実に成果をあげてきている。

1960年台後半ごろからスタートしたディジタル信号処理の分野においては、 線形理論に基づくフィルタ設計、信号符号化、信号復元に関する基礎 理論的研究もほぼ完成期を迎え、現在、まさに種々の応用分野にその 首尾範囲を広げようとしている。信号処理手法に対してもこれまでの 線形時不変的な手法のみならず、非線形であったり時変であったり、 さらには、ニューロ、ファジー等を用いた手法が次々と提案されてきて いる。そして、それらの動きはディジタル信号処理の一つの方向、分野 として定着しつつあり、その名称を「知的信号処理」という。

「知的信号処理」が電子情報通信学会において認知されることに なったのは、1995年2月の和文論文誌Aにおける「インテリジェント信号 処理論文特集」号からと考えられる。その特集号では、「ニューラルネット ワーク、ファジー論理、遺伝的アルゴリズム、フラクタル」等の信号処理 への応用を中心に18編の論文から構成されていた。その特集号の発行 からはや2年半の月日が経過しようとしている。その間に、ニューラルネット ワークは「画像復元」、「非線形システム同定」等に、ファジー推論は 「画像処理」等に、フラクタルは「信号の符号化、モデル化」等に、遺伝的 アルゴリズムは「フィルタ設計」、「適応信号処理」等に確かな成果を 残してきた。

今回のシンポジウムの企画のねらいは、「知的信号処理の現状の把握」 を数々の講演を通じて行い、その講演を聴講される方々と「知的信号処理 の将来への発展」を目指すことにあった。そして、今回のシンポジウム講演に 対して8件の発表申し込みがあり、幸いなことに、「ファジー」、「ニューラル」、 「フラクタル」、「遺伝的アルゴリズム」に関する最新の研究発表を含むことに なった。つまり、上記シンポジウムのねらいをまさに達成するための絶好の 機会が提供されることになった。

一人でも多くの方々のシンポジウムへの参加を切に希望するものである。