|
独立採算制に向かうソサイエティ制度 ソサイエティ会長 藤井 信生 (東工大) |
多くの問題を抱えたまま、とにかく走り出してしまったソサイエティ制。 どうやら、軌道に乗ってきたかに見える。昨年度に引き続き今年度も準独立 採算制をとり、ソサイエティ会計の独立採算制実施も間近に迫っている。 ところが、このソサイエティの独立採算制に基礎・境界ソサイエティ会員諸氏 は、どの程度関心を持っておられるのであろうか。かくいう私も基礎・境界ソ サイエティの会計がどのようになっているのかは、詳しくは知らないのであ る。基礎・境界ソサイエティは、赤字であると言われているという程度の知識 である。
そこで、少し勉強してみた。ソサイエティの主な収入は、(1)ソサイエ ティ会員の会費、(2)論文誌収入、(3)技術報告収入、(4)ソサイエ ティ大会収入、などである。これだけでは、基礎・境界ソサイエティは、赤字 になるため、特別に学会本部より、(5)ソサイエティ開拓支援費、の支給 を受けている。(5)は別として、これら収入は、黒字である他ソサイエテ ィとどのように異なるのであろうか。第一に、ソサイエティの最大の収入源 である会員の会費が少ないのである。この収入は、ソサイエティ会員数に比 例するのであるが、基礎・境界ソサイエティは他ソサイエティより、2割以上 会員数が少ないのである。とにかく基礎・境界ソサイエティに属する会員数を 増やす必要がある。どうすれば良いであろうか。この会員数には学生員も含 まれている。これを増やすことを考えたらどうであろう。幸い、基礎・境界ソ サイエティはその性格上、大学関係の教官の会員が多い。そこで、教官が自 らの属する大学の学生、あるいは、もっと身近な研究室の学生に、積極的に 通信学会基礎・境界ソサイエティへの入会を勧めるのである。学生会員は、入 会金が免除、会費が約1/3、筆頭著者で論文を書くと論文誌別刷り掲載料が 半額になる、など特典が多い、また、卒業後も学会活動は、技 術者、研究者として必要である、と宣伝する。卒業後には、各自専門のソサイ エティに変更してもよいから、とにかく在学中だけでも基礎・境界ソサイエティ に席をおいてもらう。これは、学会全体の会員増にも繋がる。大いに進めるべ きであろう。
つぎに、ソサイエティ大会の収入が他ソサイエティに比較して、非常に少 ないのが目立つのである。この収入は、ソサイエティ大会参加者数に比例す る。なぜ、基礎・境界では大会参加者が少ないのであろうか。ここにも、大学 関係者が多いという基礎・境界ソサイエティ独特の性格が現れているのではな かろうか。大会発表論文は、学位取得、昇進等において、あまり高く評価さ れていないという現実が原因にあろう。基礎・境界ソサイエティの大会参加者 を増やす策はないのであろうか。ここにも、学生の動員をかけたら良いので はないか。大会を研究テーマの探索の場、研究発表の訓練の場として活用す ることを考えてみて欲しい。
その他の収入では、特に他のソサイエティとは大差がない。一方、支出に ついては、論文誌経費がもっとも大きな部分を占める。これは、学会活動の 柱であるから削るわけにはいかない。むしろ、積極的に論文の投稿は呼びか けるべきである。ただ、経費削減のために、フロッピー投稿は是非お願いし たいところである。
ソサイエティ会長就任の挨拶を、ということで原稿を依頼されたのである が、なんだか、財政の危機の訴えと、その解決策にご協力を、というお願い になってしまった。基礎・境界ソサイエティの今後の発展に、 是非ご協力を!!