マイクロ波シミュレータ研究会設置の目的:

本研究会の基礎は3期に及ぶ第3種マイクロ波シミュレータ研究会である.第1期マイクロ波シミュレータ研究会においては,シミュレータを対象にした全般的な議論とその場の提供,第2期研究会では,課題の明確化や活動の方向付けを行い,第3期研究会は,分科会による問題点の解決と3回にわたるマイクロ波シミュレータワークショップ等の開催に注力してきた.これらの活動の結果,マイクロ波電磁界,回路シミュレータに関する諸問題と影響が本学会会員に理解され始めてきたと考えられる.しかし,今日のマイクロ波シミュレータの重要性から,更なる活発な活動により明確なアウトプットが要求されている.具体的には,シミュレータの計算実行による規範問題の提示(受動回路素子,能動回路素子),各種ソフトの整理と検証,シミュレータ構築のための共通プラットホーム(API.プラグインフレーム)の提案,及び,技術者育成用教材の提供(教科書作りや教育ソフトの配布)があげられる.これらの実現のためには,大学および民間企業に所属する多くのマイクロ波シミュレータ技術者間での情報交換や協力体制の確立・維持が必要である.今回の研究専門委員会では,産学共同体制の下,これらをできうる限り具現化する事を基本方針としている.

電磁界シミュレータ及び回路シミュレータの役割は,今後益々重要になることは明白である.
また,日本がこの分野の研究開発において欧米諸国に遅れをとっている事も否めない.その為にも,本研究会を発足・発展させる必要があると考える.

担当する該当分野:

シミュレータに対する解析技術,シミュレータを用いた能動素子・回路のモデリング,マイクロ波シミュレータの基礎及び応用に関する技術者育成,共通プラットホームの開発及びリソース活用,マイクロ波回路・アンテナシミュレータを用いた規範問題の提案等のマイクロ波回路シミュレータ及び電磁界シミュレータにかかわる技術全般.

設置期間 2001年6月〜2003年5月