湯沢EMCワークショップ(第2種研究会)の開催結果
(通信ソサイエティ ニューズレター第8号より転載)

(1)主 催 :環境電磁工学研究専門委員会
(2)日 時 :1996年10月24日〜25日
(3)会 場 :湯沢グランドホテル(新潟県南魚沼郡)
(4)参加者数:115名
(5)主なトピックス:

 EMCJでは例年10月〜11月に、わが国の大学、官公庁、メーカ等の EMC研究者、技術者が一堂に会して意見交換・情報交換を行うワークショップを開催しています。第8回目の今年は、(1)1GHzを超える周波数帯におけるEMCの諸問題、(2)エミッション・イミュニティ規格に関わる課題と標準化への提言、の2つをテーマに取り上げました。

 (1)のテーマでは、電子レンジからの妨害波問題、携帯電話の電波が各種電子機器(医療機器など)や生体に与える問題、マイクロ波領域におけるアンテナ係数、イミュニティ試験設備の問題を各テーマの専門家の方々に提起して頂きました。パネル討論では、電気・電子機器のディジタル化、高速広帯域化、モバイル化が進む中で、1GHzを超える周波数帯におけるEMCは今後ますます重要となることを強調した意見・提案等、活発な意見交換が行われました。

 (2)のテーマでは、エミッションでは測定の不確かさ、設置場所での妨害波測定、通信線経由妨害波の測定に関わる問題を、イミュニティでは試験法・判定基準に関わる問題を紹介して頂くとともに、標準化に向けてなすべきことを提言してもらいました。パネル討論では、これらのどの問題についても様々な質疑応答が活発に行われましたが、なかでも測定の不確かさについては議論に熱がこもり、再度このテーマを取り上げ、総論でなく各論を議論する場を設けてはどうかとの意見が出るほど参加者の関心が高いものでした。

 来年も時宜を得たテーマを取り上げ、10月16日〜17日に同じ場所で開催する予定ですので、多数の方々の参加をお願い申し上げます。

(執筆者:EMCJ幹事 雨宮不二雄、NTTマルチメディアネットワーク研究所)