EMC'98 ROMA 参加報告
(通信ソサイエティ ニューズレター第16号より転載)

(1) 主催:University of Rome "La Sapienza", 
  AEI Associazione Electtrotecnica ed Elettronica Itariana
(2) 開催日:1998年9月14日〜18日
(3) 会場:ローマ大学工学部
(4) 登録者数:約300名(日本から19名)
(5) セッション数:オーラルセッション:16,ポスターセッション:10,チュートリアル:4,ワークショップ:7,パネルセッション:4,インテンシブコース:1
(6)論文数:オーラルセッション:96,ポスターセッション:78
(7)主要参加国:イタリア,ベルギー,イギリス,スウェーデン,ドイツ,スペイン,ハンガリー,ポーランド,デンマーク,ルクセンブルグ,フランス,スイス,フィンランド,オランダ,ベラルーシュ,ルーマニア,ロシア,アメリカ,韓国,日本
(8)主なトピックス:
 イタリアのローマ大学工学部でInternational Symposium on Electromagnetic Compatibility.(略称 EMC'98 ROMA)が1998年9月14日から18日の5日間に亘り開催された.

 以下に同シンポジウムの概要と主なトピックスを述べる.本会議は第3回目であり,チューリッヒ、ボルツラフとともにヨーロッパで開催される主要なEMC国際シンポジウムの1つと数えられるようになっている.実行委員長はローマ大学のM.D'Amore教授であった.

 今回の発表論文数は174件で224件(40カ国)の応募の中からAcceptされたものである(採択率:77.6%).

 チュートリアルセッションでは,PCBからの放射,パワーエレクトロニクスのEMC, EMC設計のためソフトウェア等の内容であった.オーラルおよびポスターセッション,ワークショップでは,電気鉄道・インバータ,ELFの特性,伝送線路,ESD,プリント基板,電子デバイス・回路,放射,電波吸収材,センサ・電界測定,通信システムにおけるEMC設計,電磁界生体効果,数値モデル,EMCのスタンダード,EMC教育などで広範囲な分野に亘った.

 今回の会議ではパワーエレクトロニクスのEMC研究の論文が多くこの分野での関心が高まっていることが伺えた.なお,論文発表の他に技術展示会も並列開催され,欧米企業を中心に,EMC測定装置の展示がなされた.
 また次回の会議はEMC EUROPE 2000 - Brugesと言う名称で BelgiumのBrugesで2000年の9月11日から15日まで開催されることになったことを付記しておく.

(執筆者:芳賀 昭,東北学院大学)