EMC’96ROME参加報告
(通信ソサイエティ ニューズレター第8号より転載)

(1)主催:University of Rome "La Sapienza",
      AEI Associazioine Electtrotecnica ed Elettronica Italiana
(2)日時:1996年9月17日〜20日
(3)会場:ローマ大学工学部
(4)参加者:約480名(13)
(5)主要参加国:イタリア、ドイツ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、日本ほか28ケ国
(6)セッション数:チュートリアル4、オーラルセッション18、
  ポスターセッション10、ワークショップ6
(7)論文数:オーラルセッション103(4)、ポスターセッション75(3).( )内は日本からの参加
(8)主なトピックス

 本会議は第2回目であるが、チュウリッヒ、ボルツラフとともにヨーロッパで開催される主要なEMC国際シンポジウムの一つとして数えられようになり、参加者数も約500名に達している。

 チュートリアルセッションでは、伝送線路や電磁界の解析手法、EMC測定法が主なものであるが、オーラルおよびポスターセッション、ワークショップでは、プリント基板や通信など各種システムにおけるEMC設計、シールド、理論的解析法、EMC測定法、測定設備、雷現象とその防護法、生体における電磁効果、EMC規定の国際標準化動向、EMC教育など極めて実践的でかつ広範囲な分野をカバーしていた。

 中でも、オープニングセッションが、生体への電磁波の影響に関するヨーロッパの標準化動向から始まるなど、近年、益々、生体のEMCに対する関心が高くなっていることが伺えた。EMC測定や解析手法に関しては、周波数領域と時間領域の関係についての報告が目立ち、ホットな議論がなされていた。               

(執筆者:佐藤正治、NTT技術協力センタ)