アンテナ・無線システムのための線形代数

 実行委員長 山田 寛喜(新潟大学) 

  • 電子情報通信学会アンテナ・伝播研究専門委員会では,第二種研究会「アンテナ・伝搬における設計・解析手法ワークショップ」を1994年度から開催しています.この度,アンテナ・電波伝搬分野研究者の基礎的な技術固めを目的とした新たな形態のワークショップ「ベーシックワイヤレスシリーズ」を開催することとなりました.
  • 今回開催するワークショップは,このベーシックワイヤレスシリーズの第2回目として, 第5世代移動通信のMIMOアンテナ等のアレーアンテナのコア技術である線形代数に着目した基礎講座となります.大学で習う線形代数がアンテナおよび無線システムでどのように利用されているかを,例を交えながら説明し,線形代数をアンテナおよび無線システムの解析ツールとして自由に操ることができるようになることを目的としています.
  • なお,本コースはベーシックワイヤレスシリーズ「アンテナ・無線システムのための線形代数」(第1回)に最新の情報を交えた再開催となります.

講師

菊間 信良 氏(名古屋工業大学)

講義内容

(1) ベクトル・行列の基礎
・ なぜ複素数を用いた線形代数が必要なのか
(例:アレーアンテナの入出力関係・受信信号,MIMOのチャネル行列)
・ベクトル(定義,空間と内積,1次独立と1次従属,1次独立性と行列の階数)
・行列(定義,和と積,逆行列と行列式,トレース,条件数,正負と2次形式)
・ベクトルと行列のノルム

(2) 行列の固有構造
・行列の固有値と固有ベクトル
・エルミート行列の固有値と固有ベクトル
(例:アレーアンテナによる固有値と固有ベクトル)
・行列の一般固有値問題
・行列の特異値分解(例:MIMOのチャネル行列)

(3) ベクトルおよび行列による微分
・定義と計算例(例:アダプティブアンテナの評価関数と最適化問題)
・応用例(例:アダプティブアンテナの最適ウエイトの導出)

(4) 行列の一般逆行列
・最小2乗法・ノルム最小化に基づく一般逆行列
(例:条件が素子数より多い,少ない場合のアレーアンテナの重み付け計算)
・ムーアペンローズ逆行列(例:アレーアンテナの重み付け,最小2乗法との関係)
・行列の条件数と一般逆行列

(5) まとめ

  • 上記の講習内容は,若干変更することもございますので御了承下さい.なお,講演資料はURLから事前にダウンロードして頂きます.

日時

2017年9月19日(火) 9:30~17:00

会場

東京工業大学 大岡山キャンパス
(西9号館2階コラボレーションルーム)

受講定員

50 名

受講料

(税込み,印刷物はありません)
一般/会員 12,000 円,非会員 22,000 円
学生/会員 4,000 円,非会員 8,000 円

  • 申し込み受付け後,事務局から受講受付番号と受講料振り込み案内をお送りしますので,それに従って受講料をお支払い下さい.
  • 会員価格での受講を希望される方は,受講申込書に会員番号の記載が必要になりますので,御注意下さい.
  • 学会への入会手続き中の方は,学会へ提出した入会申込書のコピー等,入会を確認できる資料の提出をお願いします.会員/非会員の受講料の差額は,一般の方については電子情報通信学会年会費のほぼ3/4,学生の方については年会費を上まわっております.非会員の方には,この機会に,電子情報通信学会への入会をお勧め致します.入会に関する情報は下記のURLを御参照下さい.
    電子情報通信学会入会案内: http://www.ieice.org/jpn/nyukai/index.html

受講申込み期間

2017年7月28日(金)~ 2017年9月11日(月) 9月15日(金)に延長されました.
(先着順:満員になり次第締め切ります.期日前の申し込みは無効です.)

受講申し込み方法

申込みフォーム 定員となりましたので,申込受付を終了しました.多数のお申込をいただき,ありがとうございました.

  • 受講申込後1週間以内に事務局からの回答がない場合には,総務担当幹事へ申込受付確認の連絡をお願い致します.

問合先

ベーシックワイヤレスシリーズ第2回実行委員会
総務担当幹事 吉敷 由起子(株式会社構造計画研究所)
E-mail: ap_ac-bws2-secretary(a)mail.ieice.org
(迷惑メール防止のため,@を(a)にしています.)
(ワークショップ開催後に,懇親会を開催する予定ですので、ご興味のある方は総務幹事 吉敷までご連絡ください.)

主催

電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究専門委員会

協賛

IEEE AP-S Tokyo Chapter