◆チュートリアル企画「アンテナ・伝搬における測定・評価技術」


日時: 2008年3月19日(水)
    (2008年総合大会)

場所: 北九州市立大学 N125講義室

オーガナイザ: 陳 強(東北大学)

発表件数:4件

参加者:100名程度


【提案趣旨】
 近年,情報化社会におけるユビキタス・ネットワーク社会の実現に向けて,多くの無線通信システムの研究開発が進められています.これらの無線通信システムの高性能化,周波数利用の高効率化を図るために,高度なアンテナシステムの研究開発と性能評価が不可欠であり,アンテナ・伝搬の測定・評価技術が必要とされています.
 本チュートリアルでは,アンテナ基本特性の高精度な校正法・評価法から,移動通信端末搭載用アンテナの測定・評価,多重波伝搬路内でのアンテナの性能評価,及び移動通信環境における無線チャネルの特性測定まで,様々な環境におけるアンテナ・伝搬の測定法について,原理と概要を説明すると共に,実例を挙げて,これらの測定法の有効性と適用範囲などについても説明します.
 多くの方のご参加を期待しています.

【詳細】
(1)杉浦 行(情報通信研究機構) “電磁波測定とアンテナ較正”
(2)黒川 悟(産業技術総合研究所) “光技術と時間領域法によるアンテナ測定”
(3)小川晃一(松下電器産業株式会社) “端末アンテナの測定・評価技術”
(4)多賀登喜雄(関西学院大学) “陸上移動伝搬路内でのチャネル測定と推定の実際”


【開催報告】
様々な無線通信システムの高性能化,周波数利用の高効率化を図るために,高度なアンテナシステムの研究開発とその性能評価が不可欠であり,アンテナ・伝搬の測定・評価技術が必要とされている.会員にアンテナ・伝搬の測定・評価技術及び最近の研究動向を把握してもらう機会として,「アンテナ・伝搬における測定・評価技術」を題としたチュートリアル講演を企画した.講演会では,4人の講師により以下の講演が行われた.

AP研委員長挨拶 堀 俊和(福井大)
BT-1-1 電磁波測定とアンテナ較正 ………………………………………………………… 杉浦 行(NICT)
BT-1-2 光技術と時間領域法によるアンテナ測定…………○黒川 悟・廣瀬雅信・小見山耕司(産総研)
BT-1-3 端末アンテナの測定・評価技術 …………………………………………………小川晃一(松下電器)
BT-1-4 陸上移動伝搬路内でのチャネル測定と推定の実際 ……………………多賀登喜雄(関西学院大)

これらの講演では,アンテナ測定・評価技術の標準化から,移動通信端末搭載用アンテナの測定・評価,多重波伝搬路における移動通信用アンテナの性能評価,及び実際の移動通信環境における無線チャネルの特性測定まで,様々な環境におけるアンテナ・伝搬の測定法,測定技術について講義が行われた. また,高周波実験に必要な基礎知識,及び測定精度を向上するための心得なども紹介された.本チュートリアル講演会には,100名程度の多く聴講者が集まり,質疑等も活発に行われた.本企画の目的は十分達成されたと考えられる.