◆2006年ソサイエティ大会 シンポジウムセッション 「最新の広帯域・マルチバンドアンテナ技術」


日時:2006年9月21日(木)13:00〜17:35
   (2006年ソサイエティ大会)

場所:金沢大学 角間キャンパス 総合教育棟 C5講義室

発表件数:13件

参加者:100名程度(延べ人数)

セッションオーガナイザ:藤元美俊(福井大)


【提案趣旨】
 近年のワイヤレスシステムの高速化にともない,アンテナにおいても広帯域な 特性が要求されている.また,たとえばIEEE802.11a/b/gのように複数の規格に おいて共用可能なマルチバンドアンテナに対する要望も高い.ただし,利得,指 向性,効率および形状など,すべての面において理想的な広帯域・マルチバンド アンテナを実現することは難しく,システムあるいはアプリケーションごとに適 切なアンテナを設計しているのが現状である.
 このような背景を踏まえて,本シンポジウムではアンテナの研究者のみならず 高速ワイヤレスシステムの研究者が一同に会し,広帯域アンテナおよびマルチバ ンドアンテナに関する現状の課題及び今後の技術展望について多角的な討論を行う.


【開催報告】
 「マルチバンド」あるいは「広帯域」に関する一般投稿論文を含め,合計13件 の発表講演で構成した.最初に,法政大学の中野教授より広帯域アンテナのスパ イラル形状を基本とする各種広帯域アンテナから最新のメタマテリアルを応用し たアンテナ等に至るまで幅広く解説していただいた.続いて,携帯電話内臓アン テナに関する講演2件,UWBシステムへの応用を念頭に置いた講演5件,地上デジ タル放送への応用を念頭に置いた講演2件,その他3件の講演が実施された.特 に,実際の端末に搭載されている各種実用アンテナに関する発表(SB-1-2,ソ ニーエリクソン)などは新鮮な情報として注目された.
 近年,広帯域・マルチバンドアンテナに関する投稿論文数が非常に多く,今大 会でも2日間にわたりセッションが構成されていた.その一部をシンポジウムと して企画し,延べ100名程度,常時60名程度の聴講者があり活発な討議か交わさ れた.シンポジウムとしての目的は十分達成されたと思われる.