大会企画一覧


2003年ソサイエティ大会

チュートリアル講演「次世代無線システム実現のための最新のアンテナおよび関連」

  • 日時: 2003年9月25日(木)13:00~17:10
  • 場所: 新潟大学・総合教育研究棟B253講義室
  • 発表件数: 6件(全て招待講演)
  • 参加者: 80名程度

提案趣旨

第4世代移動通信や高速無線LAN,超広帯域通信システム(UWB),ディジタル放送など次世代無線システムの実現のための重要な要素技術としてアンテナ・伝搬技術が注目されています.例えば,スマートアンテナ/MIMO,超広帯域アンテナ,アクティブアンテナなどはこれら次世代無線システムを実現とする上でキーとなる技術と言えます.本チュートリアル講演では,次世代無線システム実現のためにアンテナ・伝搬の領域で要求される技術課題を抽出・整理し,その要求性能・機能を明確化するとともに,それらの課題・性能等を解決するための最新技術の動向・内容の紹介を行います.聴講・議論に参加していただいた研究者・技術者の方々が,次世代の無線通信システム実現に向けた技術開発に大きく貢献できるようになることを期待し提案するものです.

開催報告

アンテナ分野の研究開発を更に活発にし,各研究者自身にとって今後の研究の方向性を考える上で参考となるようなチュートリアル講演を目指しました.具体的なテーマとして,システムサイドからの要求技術の切り口として第4世代移動通信とUWB(超広帯域通信),要素技術としては到来波推定,アクティブアンテナ,電磁干渉(EMC/EMI),測定・評価技術について取り上げ,下記のように,各技術分野の第一人者の方に最新の技術動向や今後の研究課題等について講演をしていただきました.その結果,会場が満席になるほど盛況な講演会となり,熱心な議論が展開されました.アンテナ伝搬分野に関わる研究者の研究への動機付けに寄与するという目的は十分達成されたと思います.

講演内容および講演者

  1. UWBにおける伝播特性とアンテナの役割・・・荒木純道(東工大)
  2. 第4世代移動通信システムに要求される基地局・端末用アンテナと課題・・・常川光 一(NTTドコモ)
  3. スーパーレゾリューション技術応用の最前線・・・外園博一(防衛庁)
  4. アクティブアンテナの理論と実際・・・新井宏之(横浜国大)
  5. 高速無線時代におけるEMC/EMI問題としてのアンテナ・電磁界解析への技術課題 ・・・和田修己(岡山大)
  6. 次世代無線システム用アンテナのための測定・評価技術・・・前田忠彦(立命館大)

チュートリアル講演「MIMOアンテナシステム」(RCS研との共催)

  • 日時: 2003年9月24日(水) 13:30~16:30
  • 場所: 新潟大学・総合教育研究棟B355講義室
  • 発表件数: 4件(全て招待講演)
  • 参加者: 80名程度

提案趣旨

無線システムの飛躍的な大容量化を目指したMIMO(Multiple Input Multiple Output)アンテナ技術が注目を集めています.この技術は,複数の送信アンテナから同一周波数で並列にデータを送信し,受信側ではダイバーシチ合成効果を得つつそれらを分離するものであり,アンテナ・電波伝搬に関する研究者のみならず,信号処理,変復調等広範囲にわたる研究者が盛んに研究している.本チュートリアル講演では,現状の把握と今後の解決すべき課題を明らかにすることを目的とします.

開催報告

下記の講師の方々に依頼し,MIMOの基礎理論から,その伝搬特性,信号処理,システム設計などについて,最新の技術動向を交えながら,MIMO技術分野を網羅するチュートリアル講演をしていただきました.アンテナ,無線システムなど多岐に渡る研究者・技術者の方々が数多く参加され,熱心な議論が展開されました.本チュートリアル講演の目的は十分達成されたと思います.

講演内容および講演者

  1. MIMO情報伝送の基礎・・・唐沢好男(電通大)
  2. MIMO伝搬特性・・・阪口 啓(東工大)
  3. MIMO システムにおける信号処理・・・○大鐘武雄・小川恭孝・西村寿彦(北大)
  4. MIMO伝送方式の設計とその応用・・・○久保博嗣・東中雅嗣・村上圭司(三菱電機)

2003年総合大会

シンポジウム講演「通信・レーダのためのインターフェロメトリ・ポーラリメトリ技術」

  • 日時: 3月21日 13:00~17:45 
  • 場所: 東北大学・B棟B200教室
  • 発表件数: 招待講演1件、一般講演9件
  • 参加者: 約50名

提案趣旨

電磁波の偏波特性を積極的に利用するポーラリメトリ技術が通信やレーダで盛んに研究されている。通信においても従来の周波数再利用を超えた偏波最適化技術が検討され、我国が打ち上げを予定している地球観測衛星ALOSにはポーラリメトリSARが搭載されるなど、レーダポーラリメトリの重要性が認識されている。これに加え、インタフェロメトリ技術など新しい電磁波応用技術を本シンポジウムではテーマとする。

開催報告

この分野の世界的研究者のお一人であるイリノイ大学ボーナー教授による招待講演と一般講演の発表が行われた。一般講演は現在我が国で運用されている航空機搭載型合成開口レーダPi-SARによる偏波情報利用に関するもの、またシステムの偏波校正を行う手法の提案などが中心である。新規地球観測衛星の運用と、将来技術に対する日本の研究成果が大いに利用されることを予見する内容となった。


Last-modified: 2012-05-09 (水) 11:43:07