ヒューマンコミュニケーション賞について
更新:2008年5月3日
本研究会では規定に従って、優秀な発表にヒューマンコミュニケーション賞を贈呈しています。ふるって御発表ください。
2007年受賞者(授賞:2008年3月)
- 題目:中途視覚障害者の学習支援を目的としたペン入力学習ノート"PenTalker"の開発
- 著者:清田公保(熊本電波高専)・江崎修央(鳥羽商船高専)・伊藤和之・伊藤和幸(国立リハ)
- WIT2006-77
- 推薦理由:中途の視覚障害者の就学支援を目的としたペン入力方式による学習電子ノートシステムの研究開発報告である.明確な障害当事者のニーズと文字の崩れに対応するアルゴリズムというシーズのバランスがとれた研究である.点字などを新たに学習することなく,ペンによる文字入力ができるなど有用かつ実践的な研究である.どのような文字が入力されやすいかを分析し,それを考慮した提案手法による高い認識精度が得られているなど今後の発展も期待できるため.
- 題目:歯の接触音を用いた個人特性適応型ユーザインターフェースの開発とECSへの応用
- 著者:渡邉文浩・森本猛・林恭平・葛目幸一(弓削商船)
- WIT2006-126
- 推薦理由:重度な四肢麻痺者のための「歯の接触音を用いたユーザインターフェース」の研究開発報告である.現時点では実際には環境制御装置(ECS)への応用には及んでいないが,歯の接触音をインタフェースに用いるという独創性,新規性を高く評価する.加えて,小型で負担が小さくコストも抑えられており,今後の発展が期待できるため.
2006年受賞者(授賞:2007年3月)
- 題目:絶縁物電極を用いた筋電センサの開発
- 著者:梶谷勇・樋口哲也(産総研)
- WIT2006-13(2006/5/20)
- 推薦理由:義肢装具のための非侵襲な絶縁物電極を用いた静電型の筋電計測方式の提案と、実際の使用を考慮してアンプの試作、断端袋、シリコンライナーを用いた詳細な分析を行なっている。従来の表面電極では不可能であった、非接触での筋電情報取得の可能性を示している。開発に成功すると、どのような皮膚状態であっても筋電計測が可能となる。 さらに、使用者にとっても不快感を低減できると思われる。また、昨年からシリーズで発表しており着実な進展が見られていることも評価する。
- 題目:視覚障害者向けインテリジェント車椅子"ひとみ"の研究開発
- 著者:神山洋一(山梨大)・森英雄・中田貴映(ロッタ(有))
- WIT2006-54(2006/12/6)
- 推薦理由:試作品が完成し実際に機能する事が確認されており、他の装置への応用も期待できる。展示会や施設で地道な評価をおこない、施設での移動手段として有効性も示している。施設での利用に関して信頼性や有効性を評価できる。また、成熟された既存のテクノロジーを主に用いて、信頼度の高いシステムを構築したことも評価できる。将来性に非常に期待が持てる研究である。
2005年受賞者(授賞:2006年3月)
- 題目:脳血量変化に基づく完全Locked-in状態ALS患者の意思判定
- 著者:内藤 正美(東京女子大), 道岡 洋子(鹿児島大), 小澤 邦昭, 伊藤 嘉敏, 木口 雅史, 大坂 浩(日立), 金澤 恒雄(エクセル オブ メカトロニクス)
- 発表日:2005年3月25日
- 論文番号:WIT2004-80
- 選定理由: 決定的なコミュニケーション手段が無い重度のALS患者の支援方法として、無侵襲な前頭葉の脳血流量の変動を近赤外光の吸収量の差異から判定する試みである。手法自体も新規性に富んでおり、また従来手法に比べて高い判別精度が得られている。有用性、完成度ともに優れた論文であり、今後の研究の発展も期待できるため。
2004年受賞者(授賞:2005年3月)
- 題目:聴覚障害者支援を目的とした報知音の振動呈示による伝達方法とその有効性の検証
- 著者:○織田修平(NTTサイバースペース研),水島昌英(ATR音声言語コミュニケーション研究所),○古家賢一・○羽田陽一・○片岡章俊(NTTサイバースペース研)
- 発表日:2004年10月28日 (WIT2004年度第3回研究会)
- 論文番号:WIT2004-45
- 選定理由: 本論文では,聴覚障害のある人に対して,いかに日常生活での様々な警告・報知音を伝えるかという,基本的かつ重要な問題について,実用的なシステムを提案するとともに,システムの有効性について様々な観点から検証を行っている。仮説-健聴の人による実験-考察,仮説-聴覚障害のある人による実験-内観も含めた考察,仮説-聴覚障害のある人による実験検証-内観も含めた考察,結論の形式を取り,論理展開は申し分ない.各実験条件の設定が明確に述べられており,実験結果に対しても統計的手法で検定が行われているため,他の研究者による追試が可能であり,その場合でも,実験結果,考察には大きな差異がないことが予想される.基本的かつ重要な問題でありながら,従来,このような客観的評価を利用した有効性の評価がきちんと行われていなかったことに取り組んでいるため,充分な新規性があると判断できる.聴覚障害のある人に対する情報伝達に限らず,音を出せない環境における健聴の人に対する情報伝達に新しい途を拓く.
規定
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第1条
ヒューマンコミュニケーショングループ(以下HCG)にヒューマンコミュニケーション賞(以下HC賞という)を設ける。 -
第2条
HC賞は、ヒューマンコミュニケーションに関する優れた研究報告の発表者を表彰し、もって、この分野の発展に寄与することを目的とする。 -
第3条
HC賞は、HCGの第1種研究会に直接申し込まれかつ最近1年間に発表された研究報告を対象に選定する。ただし、最近1年間とは表彰の前年の1月から12月をさすものとする。 -
第4条
表彰の対象者は、優れた研究報告の著者全員(連名を含む)とし、そのうち少なくとも1名は電子情報通信学会の正会員、学生会員とする。但し,贈呈式までに会員登録を行った場合には、表彰の対象とする。 -
第5条
受賞者には賞状ならびに副賞を贈呈する。 -
第6条
表彰は毎年度1回HCGシンポジウムの当日に行う。 -
第7条
HC賞を審査するため、第1種研究会にそれぞれHC賞審査委員会をおく。HC賞審査委員会の委員長には第1種研究会委員長を、委員には第1種研究会の推薦した若干名をそれぞれHCG運営委員長が委嘱する。 -
第8条
第1種研究会のそれぞれのHC賞審査委員会はHC賞の授賞候補を選定し、順位と理由を付してHCG拡大運営委員会に報告する。 -
第9条
HCG拡大運営委員会は審査委員会の報告にもとづき、審議のうえ、授賞を決定する。 -
第10条
本規程の改廃はHCG拡大運営委員会において決める。
付則 本規程は2003年9月30日よりこれを施行する。以上
