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DBWeb2004招待講演
特別セッション「Web インテリジェンスとインタラクション」
2004年11月25日から26日に行われた「データベースとWeb情報システムに関するシンポジウム(DBWeb2004)」にて,特別セッション「Web インテリジェンスとインタラクション」を開催し,WI2委員3名による招待講演を行いました.

趣旨:
自律分散型の情報共有を目指し開発された WWW は,今や巨大な情報網となり,それ自体を知識の資産として活用する段階となっている.しかし,WWW をとりまく環境は混沌としており,その中からユーザにとって有益な情報の取得し,それを活用する知的活動を支援するためには,まだまだ多くの課題が残されている.そのような問題点の解決には,既存の研究コミュニティ内で創出された知見や技術を,コミュニティの枠を越えて有機的に結合させ,それらを高度利用する必要があることが必要である.本セッションではその一例として,Web 上の情報を使って意思決定を行うために必要な技術について三つの招待講演を行い,データやフォーマットの解析や自然言語処理技術を始め,セマンティクスやオントロジー,ヒューマンインタラクションなどさまざまな研究分野の技術の有機的な結合が重要であることを議論する.


プログラム:
「Webインテリジェンスとインタラクション」 大阪大学 土方 嘉徳 (40 分)
電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループから「Webインテリジェンスとインタラクション研究会(WI2研)」が発足した.本研究会では,Web上の情報を使った人間の知的活動を支援するための技術を,Web上の生の文書をどのように扱うかということから,エンドユーザとのインタラクションまで,一貫して検討していくものである.本講演では,WI2研の紹介を行い,筆者の開発した実践的なシステムである「NTM-Agent」を例に挙げ,人間の知的活動に耐えうるシステムの構築には,どのような課題があるかを紹介する.「NTM-Agent」とはネットオークションの商品紹介文から,ユーザの必要とする情報だけを抜き出して表形式で出力するシステムである.このような情報抽出を目的とした時,半構造化文書におけるデータ構造の分析,抽出属性特定のための自然言語処理,個人化(パーソナライゼーション)に必要なインタラクションモデル,実用性の向上に必要なセマンティクスやオントロジーの重要性を述べ,本研究分野の可能性について一つの方向性を示す.



「インターネットユーザのための意思決定支援 DSIU」 フジモトリサーチパーク 藤本 和則 (40 分)
本講演では,インターネットユーザのための意思決定支援DSIU*について紹介する.DSIUは,インターネット上の情報からの知識の自動獲得,および,獲得された知識を使った自動推論の技術により,インターネットユーザのための意思決定支援を目指す研究分野である.これまで,「膨大で難解なネット上の情報をユーザの意思決定に反映させるための知的処理とは」という問題認識から,複数の分野にまたがる人工知能研究が横断的に整理され,核となる技術の研究/開発が進められてきた.本講演では,まず,意思決定に必要な情報の種別を明らかにしたのち,(1) ネット上の情報から必要な情報を自動獲得する技術と,(2) 獲得した情報をユーザの意思決定に反映させる技術の2つを取り上げて,それぞれの技術について詳しく述べる.前者については,自然言語解析に基づくアプローチと,構造化言語に基づくアプローチの2つについて述べ,それぞれの利点と欠点を論じる.また,後者については,核技術として,可視化,情報フィルタリング,ユーザモデリングの3つの技術を取り上げる.そして,ユーザの認知的処理能力と計算機の処理能力とのトレードオフという視点から各技術の特徴を論じる.
*DSIUは,Decsion Support for Internet Usersの略であり,デシュウと読む.





「セマンティックWebとインタラクション」 NTTコミュニケーション科学研究所 平松 薫 (40 分)
本講演では,地図や地理情報と Web情報検索の関連に注目し,Yahoo! や Google などが開発を進めている多様な検索サービスや,W3Cを中心に進められているセマンティックWebに関わる仕様の標準化動向について概観し,この流れに沿った形で筆者らがこれまで改良を続けてきた地域情報に関わる Web検索システムを紹介する.この検索システムでは,時間的・空間的条件を含んだ自然文の質問し,複数の手法で可視化された検索結果を検討しながら,インタラクティブに追加・修正検索を行うことができる.基本となる技術としては,検索処理で利用する知識(地理情報やオントロジーなど)の記述にRDFやOWLを用い,さらに検索対象から時間・空間属性を獲得するための情報抽出技術と検索処理を高速化するためのデータベース処理技術を用いている.本講演では特に,実用的なインタラクションを実現するという観点から,これらをどのように結合していくべきかを考察する.


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