2019年8月研究会 アブストラクト

OFT1 &OCS 2019-08-29 : 13:20 - 14:40

  1. シリコンフォトニクスチップ接続用90度曲げ光ファイバアレイ
    ○熊谷 傳・中西哲也・林 哲也・高橋健一郎・塩崎 学・片岡 敦・村上 孝・佐野知己(住友電工)

    近年、データセンタ向けのシリコンフォトニクス(SiPh)型光トランシーバの市場が急速に拡大している。我々は、SiPh型光トランシーバに必要不可欠な光接続部品として、90度曲げ光ファイバアレイを開発した。90度曲げ光ファイバアレイは、高さ3.8mm以下のトランシーバモジュール内に収容可能な省スペース性と、0.5dB以下の低損失性を両立し、高い信頼性を有するSiPhチップ向け光接続部品であることを確認したので報告する。

  2. MCF用SC形光コネクタの接続特性(2)
    ○今泉可津貴・笹本和暉・板屋壮真・長瀬 亮(千葉工大)

    マルチコアファイバ(MCF)でネットワークを構築するためには光コネクタが必要である.筆者らはこれまでにオルダム・カップリング機構を備えたMCF用汎用光コネクタを提案してきたが,ケーブル同士の接続に限定すれば、接続したときにオルダム・カップリング機構を構成する簡易構造のMCF用光コネクタを実現できる。今回、SC形MCFコネクタを試作し,4コアMCFに適用したときの光学特性と機械特性を測定したので報告する.

  3. 空間結合型マルチコアファイバデバイスの入力パワーに対する検証
    ○小林哲也・高畠武敏・皆川洋介・都澤雅見(OPQ)

    空間分割多重技術で検討されているマルチコアファイバ(MCF)を用いた空間結合型光機能デバイスの検討を進めている。しかし、MCFは複数の伝搬コアを有するため、1本の光ファイバに入力される光パワーはコア数分増えることとなる。我々はこの入力パワーの増加により今までのSMF機能デバイスでは問題にならなかった結合損失に起因する温度上昇の影響を検討し、その対策について検証を行ったので報告する。

OCS1 &OFT 2019-08-29 : 14:55 - 16:35 座長: 山本 義典(住友電工)

  1. クラッド一括励起型19コアEDFAの励起光回生デバイス
    ○前田幸一・高坂繁弘・川崎浩平・吉岡和昭・杉崎隆一・塚本昌義(古河電工)

    クラッド一括励起型19コアEDFAの励起光リサイクルを実証する。19コア用に開発したクラッド励起光回収器の回収率は、7コア用のデバイスとほぼ同じであると確認した。クラッド励起光リサイクルを用いての19コアEDFAの利得は増加し、NFには変化が見られない。

  2. 低遅延コアを包含する多機能マルチコア光ファイバとその応用に関する検討
    ○寒河江悠途・松井 隆・坂本泰志・中島和秀(NTT)

    ネットワークサービスの多様化にあわせ、近年では伝送容量の大容量化に加え伝送路の低遅延化も高い関心を集めている。本稿では低遅延性を有するコアと従来の低損失純石英コアが混在する多機能マルチコア光ファイバを提案する。試作した多機能マルチコアファイバに対して、低遅延コアを用いたデジタル信号処理の負荷低減および低遅延化手法の適用性を確認したので報告する。

  3. コヒーレントクロストークに対するコア間Q値偏差補償方式の性能評価
    ○高橋英憲・相馬大樹・釣谷剛宏(KDDI総合研究所)

    マルチコアファイバ(MCF)空間分割多重伝送におけるコア間の信号品質Q値偏差を補償する伝送方式を提案している。MCF伝送路中に存在する光学部品により局所的に発生するコヒーレント性の高いクロストークが雑音となる場合を想定し、本方式の動作を計算機シミュレーションにて検証した。その結果、Q値偏差を7dBから0.1dB以内へ低減しつつ、最低品質信号の品質を改善する効果が確認された。

  4. 弱結合10モード多重伝送用実時間MIMO光受信器
    ○五十嵐浩司(阪大)・別府翔平(KDDI総合研)・菊田将弘(NECPF)・永井智之(阪大)・齋藤靖夫(NECPF)・相馬大樹・釣谷剛宏(KDDI総合研)

    MIMO信号処理をFPGA実装した実時間MIMO光受信器を用いて、波長多重・10モード多重・偏波多重QPSK光信号の弱結合10モードファイバ伝送実験を行った。

招待講演 OCS 2019-08-29 : 16:50 - 17:40 座長: 坂本 泰志(NTT)

  1. [招待講演]シリカガラスのガラス形成過程とファイバの低損失化
    ○齋藤和也(豊田工大)

    シリカガラスの仮想温度とファイバの低損失化について

OCS2 &OFT 2019-08-30 : 09:30 - 10:45 座長: 小田 拓弥(フジクラ)

  1. 光無線通信技術とSDN技術の連携による動的経路変更実験
    ○戸巻潤也・笠 史郎(明大)

    近年スマートフォンなどモバイル端末の増加から通信トラフィックが増加し,無線帯域は逼迫している.通信容量拡大のために,光無線通信の研究が活発化している.光無線通信は,空間伝搬光を用いて通信を行うため,通信経路上の背景光雑音の影響や,障害物による光路の遮断等の影響を受けやすい.安定した通信を行うためには,他の安定な伝送経路への経路変更技術が必要である.光無線通信システムにおける信号品質のモニタリング手法として,アイパターンによる信号品質測定方法を採用した.また,計測された信号品質値を元に,SDN(Software-Defined Networking)技術と連携して通信経路の切り替えを行うシステムを構築した.本システムの有用性を確かめるために,通信中の信号品質を意図的に劣化させ通信経路を切り替える実験を行った.その結果,光無線通信の信号品質の劣化をトリガーとして通信経路が切り替わることを確認した.

  2. 時間領域と周波数領域ニューラルネットワークを用いた自己位相変調補償の計算量比較
    ○京野 大・中村守里也(明大)

    光ファイバ通信において、光非線形現象に由来する波形歪みを解決することが一つの大きな課題となっている。我々は、計算量の少ない非線形歪み補償方式としてニューラルネットワーク(ANN)を用いた方式を提案してきた。今回、時間領域(TD-)と周波数領域(FD-)ANNを用いた非線形歪み補償の補償能力と計算量の比較を行った。その結果、FD-ANNに比べ、TD-ANNが有利であることが明らかになった。

  3. 光ビート法による光周波数コムの特性評価
    ○上原知幸・辻 健一郎(防衛大)

    光周波数コムは正確な周波数目盛りとして多くの精密計測に使用されている。本研究では、精密計測やマイクロ波フォトニクスへの応用を目指して、光周波数コムの特性評価、特にCWレーザとのビート測定を行い、光周波数コムの特性を評価したことについて述べる。

OFT2 2019-08-30 : 11:00 - 12:40

  1. ファイバブリユアン散乱におけるストークス光・通過光の位相特性の検討
    ○野澤汐里・笠 史郎(明大)

    光ファイバ内で発生する非線形現象として、自然・誘導ブリユアン散乱が知られており、自然状態と誘導状態では散乱の状態が異なることがわかっている。さらに、ストークス光の振幅が変動する現象について理論、実験の双方で確認されているが、位相特性については、理論的には予測されていたものの、実験的に未だ観測されていなかった。本稿ではディジタルコヒーレント技術を用いた光位相解析技術によって、ストークス光と通過光の振幅、および位相特性について測定を行った。その結果、ストークス光には波束に対応した振幅の変動と位相飛びが観測され、通過光には振幅の変動や位相飛びは観測されなかった。しかしながら、通過光に対しては位相誤差分散が増加していることがわかり、これは位相に敏感な通信方式や測定方式に影響を与える可能性があることがわかった。

  2. ブリルアン利得解析法を用いた2モードファイバ接続点における損失およびクロストークの測定に関する検討
    ○小田友和・中村篤志・飯田大輔・押田博之(NTT)

    数モードファイバ(FMF)を用いたモード多重伝送に関する検討が盛んに行われている。モード多重伝送では、モード依存損失(MDL)が伝送容量を制限する重要なパラメータであるため、FMF伝送路で発生するモード毎の損失やクロストーク(XT)を長手方向で分布的に測定する必要がある。本稿では、ブリルアン利得解析法を用いたモード毎の損失およびXT測定法を提案し、2モードファイバ中の軸ずれ接続点の評価を行ったので報告する。

  3. 相対距離測定OFDRを用いた光ファイバ振動分布測定による架空ケーブル弛み区間の特定
    ○岡本達也・飯田大輔・押田博之(NTT)

    光通信ネットワークを構成する光ファイバは敷設環境固有の外乱により振動している.敷設光ファイバをセンシングファイバとして活用し,外乱による振動を測定することで,光ファイバの敷設状態を可視化できると考えられる.本発表では,OFDRの抱える短距離測定という課題を克服するために,基準距離に対する相対距離を測定するOFDRを提案する.提案方式を用いて,遠隔地にある架空ケーブルを測定し,その測定結果から敷設異常状態の一つであるケーブル弛み区間を特定したので,これを報告する。

  4. 鳥虫獣害対策用細径高密度光ケーブルの開発
    ○丸尾勇太・遠藤洋平・山田裕介・鉄谷成且・泉田 史・谷岡裕明(NTT)

    これまで,間欠接着型光ファイバテープを用いた細径高密度光ファイバケーブルを開発し,屋外の地下,架空区間へ適用することを進めてきた.しかし,鳥や虫,小動物などの食害を受けるエリアにおいては,PE外被の内側に金属製の高強度ラミネートテープを設けることで機械的強度を高めた,スロット構造のケーブルが適用されている.そこで,心線保護と機械特性を両立し,かつ作業性を向上させた鳥虫獣害対策用の細径高密度光ケーブルを開発したので報告する.

最終更新: 2019-06-25 (火) 09:13:03 (25d)