概要プログラムポスター発表参加申込展示会開催場所|開催報告|

第32回 光通信システムシンポジウム 開催報告

OCS_Symposium

 12月18日(火),19日(水)の2日間,三島の東レ総合研修センターにて年末恒例の光通信システムシンポジウムを開催し,多数の方々にご参加いただきました.年末のお忙しい中ご参加いただきました皆様に,改めてお礼申し上げます.
 第32回となる今回のシンポジウムでは,「Society 5.0の実現に向けて 〜超スマート社会における光通信の役割とは〜」と題し,Society 5.0の概要や実現に向けた取り組み,ICTの役割などについて幅広く議論し,日本の光通信関連産業の今後の方向性を展望すべく,基調講演,IEEE Photonics Society JC主催講演,招待講演,ワークショップ,ランプセッションを開催しました.以下に,各セッションの模様を報告致します.今回ご参加いただきました皆様には,来年も引き続きご参加いただきたく存じます.また,残念ながら参加されなかった皆様には,次回以降の参加のご検討をいただければ幸いです.

東レ総合研修センター(一部工事中)
東レ総合研修センター(一部工事中)
会場から見た富士山
会場から見た富士山
森田委員長の開会の挨拶
森田委員長の開会の挨拶
講演会場の様子
講演会場の様子

ワークショップ1

 ワークショップ1では,「Society 5.0 って何? 〜実現される社会像と、アプリケーション〜」と題し,Society 5.0,または超スマート社会で実現される具体的な事例紹介と,その技術的現状について議論しました.
 最初に翌日基調講演をいただく予定の農研機構 久間様よりの講演ダイジェスト映像を聴講したあと,まず会津若松市の山崎様より「「スマートシティ会津若松」の取組 行政におけるICT活用と地方創生」と題して,市全体でスマートシティ実証実験に取り組んでいる会津若松市の具体的施策をご紹介していただきました.それを受けて,野村総研の亀井様に「次世代通信「5G」は地場産業をどう変えるか 〜会津若松市における5G・IoT実証からの示唆〜」と題して会津若松市で実際に行われている5G通信を利用した酒造りについて,その状況や課題について説明いただきました.
 後半では,自動車自動運転技術についてフォーカスし,まずパイオニアの幸田様より「3D-LiDARを活用した地図データエコシステム構築に向けた取り組み」として,どうやって自動運転に必須のダイナミックマップを,IoT技術を利用したエコシステムとして構築していくかについて,また東工大 阪口先生より「安全な自動運転を支援するV2X通信システム」としてセンサー技術と無線技術を組み合わせながらより安全な自動運転環境を構築する技術について,ご講演いただきました.
 聴講者の皆様には漠然としていたSociety 5.0の具体例を理解するきっかけになったのではないかと思います.

担当委員: 西山,中村,田中,井上(崇)

2018年OCS表彰式

 ワークショップ1の後に,2018年OCS研究会表彰式が行われました.2017年9月から2018年8月までに開催した光通信システム研究会に投稿・発表された講演を対象とし,特に優秀な講演の著者に論文賞が贈られます.また,30歳未満の筆頭発表者のうち,有為と認められる新進の研究者に奨励賞が贈られます.各賞の選考結果は次のとおりでした.

  • 論文賞
    • 光固有値多重による超多値変調信号の生成
      丸田 章博, 瑞木 崇人 (阪大)
  • 奨励賞
    • 平坦化研磨MCFによるPC接続256コアMPOコネクタ
      齊藤 侑季 (住友電工)
    • MCFコネクタを用いたPC接続におけるフェルール端面変形解析
      境目 賢義 (千葉工大)
    • コヒーレント受光における偏波多重パイロットトーンを用いたフィードバックフリー適応等化
      西山 智貴 (阪大)

 受賞者には,OCS森田委員長から表彰状が授与されました.また,副賞としてダイヤモンドカットのクリスタルガラス盾と図書カードが贈呈されました.

担当委員: 谷澤

ポスターセッション

 2011年よりスタートしたポスターセッションは,若手研究者を対象として今回も多くの方にご投稿をいただき,OCS論文賞,奨励賞の方も含め,20件のご発表となりました.会場ではポスターを前に活発な議論や意見交換が行われました.光通信の将来を担う若手の方とエキスパートの交流の機会を設けることで,業界全体の活性化を目指したいと考えており,今後も引き続き開催する予定です.来年も是非皆様のご投稿をお待ちしております.

担当委員: 平井

ポスターセッションの様子 ポスターセッションの様子

懇親会

 森田委員長の乾杯により懇親会をスタートしました.多数の皆様にご参加いただき,幅広い交流を図っていただけたのではないかと思います.最後に,KDDI総合研究所の鈴木正敏様の挨拶で懇親会を締めました.

森田委員長の挨拶 森田委員長の乾杯 懇親会の様子

ランプセッション

 懇親会後のランプセッションでは,東工大の植之原先生をオーガナイザに迎え「Society 5.0の次は何だろう?」をテーマに議論を行いました.植之原先生のオープニングトークでは,Society 1.0から5.0までの変遷は人口の増加や通信データ量の増加と密接な関係があるという興味深い考察をユーモアたっぷりに披露していただき,参加者の皆様からの感嘆と笑いを誘いました.今回のお題はSociety 5.0の次を考えるという難問でしたが,OCSランプセッション的なユニークな発想を各テーブルの代表者より発表していただきました.Society 5.0の次の社会で出現するかもしれないサービスや技術,さらに光通信技術を用いた未来創造まで,幅広い意見が寄せられました.
 事前のアンケートでは多数の皆様にご回答いただき,ディスカッションのヒントになりました.運営一同より感謝申し上げます.
 なお,ランプセッションの冒頭では,OCSマイレージの表彰を行いました.今年は1名のゴールドステータス対象者が誕生しました! 来年度も,是非OCSマイレージプログラムにご参加ください.

担当委員: 市井,廣岡,川本,平井

東工大 植之原先生の司会 ランプセッションの様子

IEEE Photonics Society JC主催講演

 2日目の最初には,IEEE Distinguished Lecturer (DL) 講演としてNTTの武居弘樹様より「Coherent Ising machine: An Ising-model solver based on degenerate optical parametric oscillators」と題しご講演をいただきました.近年大きく注目されている非フォンノイマン型コンピューティングの研究紹介や身近な例(人間関係を考慮したテーブル割り振りの最適化など)から始まり,ImPACTプログラムで進めている縮退パラメトリック過程を用いたコヒーレントイジングマシンの動作原理と実験実証についてわかりやすく講演していただきました.

招待講演

 招待講演セッションは,5G関連から,光ファイバセンシング,光海底ケーブルシステムといった幅広いトピックで3名の方にご講演いただきました.
 1日目には,Beyond 5G時代に向けたモバイルフロントホール(MFH)・バックホール(MBH)の技術動向と題しまして,KDDI総合研究所の西村様からご講演いただきました.無線アクセスネットワークの中で光ファイバ通信区間のあり方や課題を非常にわかりやすくまとめていただきました.2日目には,ニューブレクス岸田様から光ファイバセンシング技術に関してご講演いただき,OCSでは普段聴くことのできない構造物センシングに関する動向を広くご紹介いただきました.最後に,NECの稲田様より光海底ケーブルシステムの技術動向についてご講演いただき,これまでの海底システムの変遷や,今後のオープンケーブルシステム構築に向けた課題をわかりやすくご紹介いただきました.
 来年の招待講演セッションにおいても,非通信分野を含んで光技術の動向を幅広く把握できるような講演を企画したいと考えております.異分野協業が進むと思われる将来に向けて,皆様の新規ビジネス創出の一助となるような有益なセッションとなるよう努めていきたいと思います.

担当委員: 坂本,織田,森,品田

基調講演

 今回の基調講演は,農業・食品産業技術総合研究機構 理事長の久間和生様をお招きし,「未来の経済社会Society 5.0を目指して 〜電子情報通信学会への期待〜」と題してご講演いただきました.Society 5.0の基本概念から始まり,自動走行システムや防災・減災機能などの国家プロジェクトをご紹介いただき,農業・食品分野でのSociety 5.0の実現に向けて農研機構で進められているスマート育種やスマート農業などの取り組みを解説いただきました.加えて,日本の研究開発の課題と活性化施策,そして電子情報通信学会への期待をお話しいただきました.
 聴衆の皆様には,Society 5.0に向けた取り組みや今後のICTの役割などを掌握する絶好の機会となったのではないかと思います.

ワークショップ2

 ワークショップ2では,「光通信技術の最新研究動向」と題し,光伝送システム分野,デバイス分野,そして光ネットワーク分野において第一線でご活躍中の方々にご講演いただきました.講演に先立ち,座長の大阪大学丸田先生より,本ワークショップの位置づけとねらいについて明確に述べていただきました.
 一つ目の講演として,NTT未来ねっと研究所の水野様より,空間分割多重光伝送技術のこれまでの足跡と最新研究動向をご紹介していただきました.次に,富士通研究所の高原様より,"直接検波vsコヒーレント検波"という今最もホットなトピックを切り口に,最新の短距離光通信技術動向についてご紹介していただきました.また,住友電工の八木様より,デジタルコヒーレント時代に必要不可欠な,波長可変光源,変調器,コヒーレントレシーバの3つのデバイス,モジュール技術の最新研究動向についてご紹介していただきました.質疑応答では,「今後どこまで帯域が伸びるのか」といった熱心な議論が行われました.最後に,KDDI総合研究所の宮澤様より,人工知能/機械学習を使ったネットワーク運用の自動化技術についてご紹介がありました.人工知能/機械学習が持つポテンシャルの高さと共に,商用化に向けた課題について議論できました.
 Society 5.0の提供基盤となる光通信技術の最新動向を,皆様と共有できたのではないかと思います.

担当委員: 小田,井上(恭),若山,更科

展示会

 今回の展示会は,20ブース(※)の出展があり,最新の装置やデバイス,ソフトウェアの紹介および研究成果の報告が行われました.
 多くの方にお立ち寄りいただき,活発な意見交換をしていただくことができました.また,展示会スタンプラリーにもたくさんの方にご参加いただきました.各ブース説明員の皆様,および展示会にお立ち寄り下さいました参加者の皆様にお礼申し上げます.来年も展示会を開催予定ですので,ご出展のご検討をよろしくお願いいたします.
※:一般17ブース(共同出展含む,全19社),国プロ関連3ブース

担当委員: 山本

展示会の様子 その1 展示会の様子 その2 展示会の様子 その3 展示会の様子 その4

 
広報担当: 森,鈴木,井上(崇)
最終更新: 2018-12-26 (水) 07:44:54 (88d)