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第28回 光通信システムシンポジウム 開催報告

OCS_Symposium

 12月11日(木),12日(金)の2日間,三島の東レ総合研修センターにて年末恒例の光通信システムシンポジウムを開催しました.今回の参加者総数は216名(事前申し込み210名,当日参加6名)となり,開催場所を東レ総合研修センターに移して以来の最多参加者数を4年連続で更新しました.年末のお忙しい中ご参加頂きました皆様に,改めてお礼申し上げます.
 第28回となる今回のシンポジウムでは,「国際社会の期待に応える光通信技術 〜新たなイノベーションに向けて〜」と題し,今後も日本が国際社会の期待に応える光通信技術を創出しつづけることを目的に,本シンポジウム史上初の海外からの基調講演をはじめ,特別講演,招待講演,ワークショップ,ランプセッションを開催しました.以下に,各セッションの模様を報告致します.今回ご参加頂きました皆様には,来年も引き続きご参加頂きたく存じます.また,残念ながら参加されなかった皆様には,次回以降の参加のご検討を頂ければ幸いです.

東レ総合研修センター 光通信システムシンポジウムの立て看板 富澤委員長の開会の挨拶 講演会場の様子

2014年OCS表彰式

 開会の辞の後に,2014年OCS研究会の表彰式が行われました.2013年9月から2014年8月までに開催した光通信システム研究会に投稿し講演を行った論文を対象とし,特に優秀な論文を発表した著者に論文賞が贈られます.また,30歳未満の発表者のうち,有為と認められる新進の研究者に奨励賞が贈られます.各賞の選考結果は次のとおりでした.

  • 論文賞
    • コヒーレント光通信システムにおける多次元変復調方式の検討
      石村 昇太, 菊池 和朗 (東大)
  • 奨励賞
    • コンスタレーションの縮退による多値変調方式用非線形補償回路の規模縮約
      小山 智史 (富士通研)
    • C+L帯2-LPモード光増幅器におけるモード依存利得調整の検討
      和田 雅樹 (NTT)

 受賞者には,OCS富澤委員長から表彰状が授与されました.また,副賞としてダイヤモンドカットのクリスタルガラス盾と図書カードが贈呈されました.

担当委員: 二見

特別講演

 初日最初の講演は,NTT未来ねっと研究所の宮本裕様より「スケーラブル大容量光トランスポート技術の最新動向」と題して,これまで30年間の光伝送技術の高速大容量化の歴史から最近の空間分割多重光伝送技術の動向まで,世界記録の紹介も交えてご講演いただきました. 光通信システムの研究開発は,それまで考えられなかった「非常識」を実用化のために「常識」に変えていくことの繰返しであり,その時々の新技術の実用化には本研究会を通した光通信研究者・技術者コミュニティの役割も大きいことが述べられました. 聴衆の皆様には,次世代のスケーラビリティを実現する光トランスポートの将来技術を俯瞰いただけたと思います.

ワークショップ1

 ワークショップ1は,昨年に引き続き,国内の著名な研究者の皆様より400Gbps/1Tbps光通信技術についてご講演頂きました. 講演に先立ち座長の福知清氏(NEC)から,ワークショップの趣旨説明および各講演の概要の紹介が行われました. 巽泰三様(住友電工)からは,短距離400G向けモジュールおよびデジタルコヒーレント受信モジュールの最新研究開発動向のご紹介を頂きました. 高原智夫様(富士通研)からは,Discrete Multi-tone(DMT)変調方式の基本原理,およびDMTを用いた400Gbps伝送実験結果のご説明をして頂きました. さらに,IEEEにおける400GbE標準化の臨場感あふれる審議動向がご紹介されました. 最後に水落隆司様(三菱電機)からは,シャノン限界にあと1dB弱に迫る誤り訂正技術の研究動向のご紹介を頂きました. さらに1Tbps実現に向けた次世代技術である分数レートサンプリング,スーパーナイキスト符号化,符号化ダイバーシティ,多次元符号化変調等の最先端技術動向について述べて頂きました.

担当委員: 小田,高橋,森,萬代,廣岡

ポスターセッション

 2011年よりスタートしたポスターセッションは,今回も多くの方にご投稿を頂き,26件のご発表となりました.この中には,OCS論文賞,奨励賞の方のポスターも含まれます.会場ではポスターを前に活発な議論や意見交換が行われました.光通信のこれからを担う若手の方とエキスパートの交流の機会を設けることで,業界全体の活性化を目指したいと考えており,今後も継続の予定です.次回も是非皆様のご投稿をお待ちしております.

ポスターセッションの様子 ポスターセッションの様子

懇親会

 富澤委員長の乾杯により懇親会をスタートしました.若手研究者からご重鎮まで,160名を超える多くの皆様にご参加頂き,幅広い交流を図って頂けたのではないかと思います.最後に,福知副委員長の挨拶で懇親会を締めました.

富澤委員長の乾杯 懇親会の様子 福知副委員長の挨拶

ランプセッション

 今年のランプセッションは,光通信関係の学会で注目テーマの一つであるシリコンフォトニクスの実用性・将来性に関して議論いたしました.RS中は西山先生(東京工業大学)とオーガナイザの五十嵐先生(大阪大学)から技術・製品化に向けた期待・課題を挙げていただきました.その後に,ご参加頂いた皆様とフランクな意見交換を通じ,シリコンフォトニクスについて理解を深め,併せてご参加頂いた皆様の懇親も深めていただけたと思います.
 また,ランプセッションの冒頭で,昨年のOCSシンポジウムよりスタートしたOCSマイレージの年間獲得マイル数の上位者の表彰を行いました.今後ともOCSマイレージをよろしくお願いいたします.
 ご参加いただきました皆様,ありがとうございました.来年も,新たな趣向を検討してランプセッションを盛り上げたいと思いますので,ご参加いただければ幸いです.

担当委員: 佐々木,山田,西山,小林

阪大 五十嵐先生の司会 東工大 西山先生の話題提供

招待講演

 招待講演セッションは,例年,光通信ネットワーク技術に関連のあるシステム・技術動向を,各分野の第一線でご活躍されている方を講師としてお招きして開催しています.本年は,光衛星間通信,ホームネットワークの標準化動向,8K スーパーハイビジョンに関して,3件の講演を企画致しました. NICT 高山様からは,衛星光通信特有の技術と本分野における日本の貢献について,NTT 山崎様からは,スマートメータの導入をきっかけに活発化しているスマートホーム分野の標準化動向を,NHK 井口様からは2018年に放送開始を計画している超高精細映像8Kスーパーハイビジョン技術とFIFA ワールドカップ2014 のパブリックビューイングについてそれぞれご講演いただきました. また,IEEE Photonics Society Japan Chapter主催 招待講演では,香川大 神野先生よりエラスティック光ネットワーク技術の研究開発経緯と今後の展望について,IEEE Communications Society Japan Chapter主催招待講演では,NTT BP 北條様にWiFi技術概要と2020年東京オリンピックを見据えたビジネス展開についてそれぞれご講演いただきました. ご講演は,宇宙での光通信から,東京オリンピックにむけた超高精細映像技術の開発動向や新ビジネス展開動向に至るまで多岐にわたる興味深い内容で,参加者の皆様も今後の光通信の方向性を考える上での参考になったのではないかと思います. 最後に,招待講演を共同で企画いただいた,超高速フォトニックネットワーク開発推進協議会(PIF),IEEE Communications Society Japan Chapter,IEEE Photonics Society Japan Chapterの関係各位のご協力に感謝いたします.

担当委員: 織田,神尾,神田,田島

基調講演

 基調講演は,OCSシンポジウム初の海外からの基調講演者としてマサチューセッツ工科大学のVincent W.S. Chan教授をお迎えし,「From R&D to Commercial Deployment in a Highly Competitive Environment and Some Thoughts for Japan-based Organizations」というタイトルでご講演いただきました.ご講演前半では,まず自らのご経験として,MITにおける多岐にわたる研究や,大企業・ベンチャー企業・ベンチャーキャピタルへのアドバイス,米国政府や海外の情報通信政策へのご提言,などの幅広い活動をご紹介いただき,日本との深い関係についてもご紹介いただきました.また,Optical Flow Switchingを始めとする光レイヤからアプリケーションレイヤまでの全レイヤ,また領域としても衛星通信から陸上通信までと非常に多岐にわたるご自身の研究を紹介いただきました. 後半では,日本への提言として,MITにおける技術の商用化の歴史,革新的なイノベーションを起こすR&D優先順位付けのための6つの質問,グローバルなステージで競争に勝つための処方箋,などについて,日本の光通信業界への期待を込めてご講演いただきました.今後も日本が国際社会の期待に応え続ける上でのイノベーションのあり方を俯瞰的に解説いただき,聴衆の皆様も大変興味深く聞き入っておられました.

ワークショップ2

 ワークショップ2は,「世界から見た日本の光通信技術への期待」と題し,国際社会の中で日本の光通信技術に期待される役割を議論するとともに,その期待に応えていくための新たなイノベーションの方向性を探ることを趣旨に開催されました.座長のOCS研究会 富澤委員長(NTT)から趣旨説明の後,国際的にご活躍の3氏にご講演頂きました.
 Atul Srivastava様(元Bell研,現NEL-America)からは,「Optical Networks for the Social Networking Era」と題して,世界的に光ネットワークが広帯域化していく潮流をご紹介頂き,国際市場での日本企業の強み,企業・組織間連携の重要性についてご講演頂きました. Emmanuel Le Taillandier de Gabory様(NEC)からは,「An outsider's view and experiences after 15 years working inside Japanese companies」と題して,ご自身の経験や日本とフランスの様々な比較を通じて,日本企業の強みと日本の光通信業界への今後の期待をご講演頂きました. Sze Yun Set様(アルネアラボラトリ)からは,「Journey from a university postdoc to operating a startup in the land of the rising sun」と題して,日本での起業に至る歩みをご紹介頂くとともに,ECOCでの日本企業の出展数の減少を踏まえ,今後の一層の活性化への期待等をご講演頂きました.
 最後に,ご講演の3氏に加えて,基調講演のChan先生(MIT)にもご参加頂き,会場も交えたパネルディスカッションを行い,日本の光通信技術に期待される役割や今後の方向性について議論しました.

担当委員: 中戸川,丸田,山本,中村

展示会

 今年も過去最多を更新する27ブース(※)の出展により展示会を開催しました.最新の装置やデバイスの紹介,研究成果の報告等が行われ,多くの方にお立ち寄り頂きました.各ブースの説明員の皆様,及び展示会にお立ち寄りくださいました参加者の皆様にお礼申し上げます.来年も展示会を開催予定ですので,ご出展のご検討をよろしくお願いいたします.
※:一般22ブース(共同出展含む,全25社),国プロ関連5ブース

担当委員: 斎藤

展示会の様子 (企業展示) 展示会の様子 (企業展示) 展示会の様子 (企業展示) 展示会の様子 (国家プロジェクト展示)

広報担当: 森,斧原,谷澤
最終更新: 2014-12-26 (金) 20:55:28 (1032d)