1997 年 7 月 講演スケジュール

言語理解とコミュニケーション研究会 (NLC)
電子情報通信学会 言語理解とコミュニケーション研究会
情報処理学会   自然言語処理研究会         合同研究会

(発表件数 22件)

日  時  平成9年7月24日(木)        9:45 〜 16:45
      平成9年7月25日(金)        9:45 〜 16:45
会  場  名古屋大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー3階 ベンチャーホール
      [〒464-01 名古屋市千種区不老町
       R名古屋駅から地下鉄東山線にて約20分、本山駅下車、徒歩15分.
       Tel: 052-789-5144 佐川 雄二]

議  題

7月24日(木)         ー9:45 〜 16:45ー

[9:45 〜 11:45]●翻訳

(1) 派生文法に基づく日本語-ウイグル語機械翻訳 --動詞接尾辞の変換
                小川 泰弘 (名大),ムフタル・マフスット (三重大),
                外山 勝彦 (中京大),稲垣 康善 (名大)

[概要] 単語の置き換えによる日本語-ウイグル語機械翻訳の可能性を派生文法に
基づいて検証し、その問題点の指摘及び解決方法を示す。

(2) 機械翻訳における事例を用いた多義語の訳語選択手法
                水野 秀紀 (北海道大学工学部),荒木 健治 (北海学園大学工学部)
                 宮永 喜一 ,栃内 香次 (北海道大学工学部)

[概要] 機械翻訳の多義性解消について、事例を用いた手法を提案し、
その有効性確認のための実験結果について述べる。

(3) Method for searching the best-matching sentence in example-based
machine translation.
                ANDRIAMANANKASINA Tantely(北海道大学工学部),荒木 健治 (北海
学園大学工学部),
                宮永 喜一 ,栃内 香次 (北海道大学工学部)

[概要] The paper presents a new matching algorithm allowing jumps over words
for the example-based machine translation. Translation examples are
POS-tagged and followed by segment correspondences mapping. Experiments
were done with French-Japanese translation using spoken-language
sentences and their results were compared against those from
exact-matching method.

(4) スーパー関数に基づく多言語機械翻訳
                任 福継(広島市立大学情報科学部)

[概要] 従来の構文解析および意味解析を行わず,源言語と目的言語の構造対応関係
により
機械翻訳を行う手法を提案する.

[12:45 〜 14:15]●翻訳用辞書

(5) 日英機械翻訳のための意味属性体系
                宮崎 正弘(新潟大), 池原 悟(鳥取大), 横尾 昭男, 白井 諭(NTT)

[概要] 新聞記事文の解析を目的として構築した約3000カテゴリから成る名詞の意味
属性体系の設計思想について報告する。

(6) 日英機械翻訳のための単語辞書
                横尾 昭男(NTT), 宮崎 正弘(新潟大), 池原 悟(鳥取大),
       白井 諭(NTT), 阿部 さつき(NTTアドバンステクノロジ)

[概要] 約3000カテゴリの意味属性体系に基づいて構築した約40万語の単語辞書に収
録した情報について報告する。

(7) 日英機械翻訳のための構文辞書
                白井 諭, 横尾 昭男, 中岩 浩巳(NTT), 
                池原 悟(鳥取大), 宮崎 正弘(新潟大)

[概要] 日英翻訳用に用言と体言の意味的共起を結合価パターンとして記述
した辞書の収録情報について報告する。

[14:45 〜 16:45]●言語モデル

(8) シソーラスと統計情報を統合した単語の類似度計算について
                藤井 敦,徳永 健伸,田中 穂積(東工大)

[概要] シソーラスと統計情報を統合した単語類似度の新しい計算法を提案し、
多義性解消への応用について述べる。

(9) 係り受け構造を持つ表現に対する類似度判定手法の提案とその評価
                永松健司、田中英彦(東京大学大学院工学系研究科)

[概要] 心理実験に基づき、簡単な係り受け構造を持つ表現間の類似度判定手法を提案
する。また、新聞記事からの類似表現の検索処理として実装し、評価を行なう。

(10) 係り受け関係を用いた副詞の分類と分類要素についての実験的評価
                乾 伸雄,小谷善行,
                西村恕彦(東京農工大学工学部電子情報工学科コンピュータサイエ
ンスコース)

[概要] 副詞が係る文の要素に基づいて,副詞を分類する.既存の
シソーラス分類を得るための評価要素について考察する.

(11) 英語複文の構文解析と編集、その論理と方法
                加藤  輝政,小川  清(名古屋市工業研究所・情報技術課),
                佐良木  昌(佐良木技術翻訳事務所/福岡大学理学部非常勤)

[概要] 英語複文の構文分析・単文へ還元の論理と方法、及び可変的な生きた自然言
語を取
り扱う三層プログラム構造について報告する。


7月25日(金)         ー9:45 〜 16:45ー

[9:45 〜 11:45]●テキスト処理

(12) 人間の重要文判定に基づいた自動要約の試み
                野本忠司(日立基礎研) ,松本裕治(奈良先端大)

[概要] 大学生を中心とした被験者に新聞記事中の重要箇所を指摘してもらい、その結果
をもとに、C4.5決定木を用いた要約モデルを構成した。実験の結果、被験者間の
一致度がモデルの精度に影響を及ぼすことが確認された。     

(13) 複数文章の融合
                柴田 昇吾,上田 隆也,池田 裕治(キヤノン(株)情報メディア
研究所)

[概要] 同じ内容について書かれた複数の文章を選別し,共通部分だけを
抜き出して要約するなどにより一つにまとめるコンセプト&シス
テムについて述べる.

(14) 文字種切り出しと複合語分解によるキーワード抽出
                下畑 光夫、杉尾 俊之(沖電気工業 研究開発本部 関西総合研究所)

[概要] テキストから文字種を用いて語を抽出した後、複合語を基本語に分解し、検索
用キーワードを獲得する方法について述べる。

(15) 誤り駆動型学習とシソーラスを用いた文書自動分類
                山崎 毅文 (NTT コミュニケーション科学研究所),
                Ido Dagan (Bar Ilan University)

[概要] シソーラス(分類語彙表及び機械翻訳向けシソーラス)を用いて、文書特徴ベ
クトルを生成し、誤り駆動型学習手法WINNOWに基づいて文書分類を行なう手法
について述べる。

[12:45 〜 14:45]●知識獲得

(16) 人名辞書から名前読み規則を抽出する試み
                増田恵子,梅村恭司(豊橋技術科学大学 情報工学系)

[概要] 人名のアルファベット表記とカナ表記からなる辞書が存在する.
アルファベット表記とカナ表記の対応規則は,日本人が外国人名を検索する時
に有用である.我々は人名辞書からアルファベット表記とカナ表記の対応規則
を抽出することを試みた.
本稿では,対応規則を抽出するアルゴリズムを提案し,
データとして人名辞書をアルゴリズムに適用し,
抽出した規則が辞書のアルファベット表記をどのくらい補えるかの確認を行なった.
我々の提案するアルゴリズムは,アルファベット表記に対応するカナ表記を与
えずに規則を抽出することができる.

(17) シソーラスへの未登録語の自動登録
                中山 拓也 ,松本 裕治 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研
究科)

[概要] コーパスから得られる共起情報と動詞シソーラスを用いて,名詞集合
の特徴を抽出し,それによって未登録語を自動分類する方法について
考察する.

(18) Automatic alignment of bilingual corpora using cross-language
information retrieval
                Nigel Collier, 熊野 明, 平川 秀樹 (東芝)

[概要] In this paper we present the results of aligning English-Japanese
newswire articles automatically using information retrieval methods.
The resulting noisy-parallel corpus can be used for knowledege
acquisition to enhance a machine translation system.

(19) AIDA: コーパスを利用した適応的辞書環境
                春野雅彦(NTTコミュニケーション科学研究所)

[概要] 対訳及び単言語コーパスに対する学習技術と電子辞書を利用した適応的辞書環境
AIDAについて述べる。

[15:15 〜 16:45]●一般

(20) 既存の和語動詞の格フレームを利用したサ変動詞の格フレーム獲得
                橋本順子、峯恒憲、雨宮真人(九州大学 大学院システム情報科学
研究科 知能システム学専攻)

[概要] サ変動詞に含まれる動詞要素に着目し、既存の和語動詞の格フレームを利
   用して、サ変動詞の格フレームを獲得する方法を提案する。

(21) 意味ネットワークからの文章生成
                尾崎 正太郎,黒橋 禎夫,長尾 真 (京都大学大学院工学研究科)

[概要] つながりのよい文章を生成するために、意味ネットワーク
の中から次に発話すべき適切な部分を選択する方法を示す。

(22) 知識ベースに基づく点字翻訳のための日本語文節区切り手法
                鈴木恵美子(東京家政学院筑波女子大学短期大学部情報処理科),
                小野智司, 平岡大樹,狩野 均,西原 清一(筑波大学電子情報工
学系)

[概要] 本稿では日本語文書を点字に翻訳する問題をとりあげ、文節区切りのためのル
ールを整理・分類して知識ベース化し、より精度の高い文節区切りを行なう方法を提
案する。
この方法では、文法情報を含む大規模な辞書の代わりに見出し語のみからなる小規模
なテーブルを用いることにより辞書構築の手間と辞書引きにかかる時間を削減する。