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日 時 平成29年6月19日(月) 15:00~18:00
会 場 大分大学 理工9号館 3-8室
講 師 大分大学 理工学部 創生工学科 松尾 孝美 氏
演 題 ホモクリニック軌道を用いた倒立振子のスウィング制御
講演概要 倒立振子の安定化は,非線形制御システムの安定化問題として有名な問題である.近年,エネルギー制御による振子の振り上げが盛んに研究されている. Spongらは,倒立振子を不安定平衡点に振り上げることにより制御する手順を提案した.ここでは,台車部分の線形化を行い,台車加速度を振子系の入力とみなし,リアプノフ安定論を用いた安定性解析を行った.さらに,この手法を拡張して,台車と振子全体のエネルギーを扱うことにより振り上げを行う方法を,Lozanoらが提案した.本報告では,摩擦がある場合にSpongらの部分線形化モデルを用いて,振子がホモクリニック軌道に達する倒立振子制御系を構成する.振子がホモクリニック軌道になることは,倒立点で一旦振子が静止し,さらに回転運動を続けることを意味している.このようなコントローラは,不安定な制御系を用いて振子の振り上げを可能にできることを示唆している.まず,振子部分システムに対して,丸木らが提案したコントローラが,倒立点を含むホモクリニック軌道に漸近的に収束することを,負値をもつエネルギー関数の2乗値を用いたリアプノフ関数を用いて証明する.また,ホモクリニック軌道に収束した後は,摩擦のない自由振動系になることを示す.設計したコントローラは,古田ら,石飛らと同じエネルギー関数により導出されるが,制御則は異なっている.ついで,台車の安定性を保証するために,forwarding的な手法を導入する.台車部分システムに対して,1次安定システムの2乗をリアプノフ関数として定義することにより,安定化を達成する.さらに,全体の安定性を保証するために,振子系のリアプノフ関数に台車系のリアプノフ関数を追加することにより,振子と台車の相互干渉に対するフィードバック補償項を導出し,この補償項が振子のスウィングコントローラと台車の安定化コントローラの比率を重み付けする機能を持っていることを示す.また,forwarding法と異なる点は,振子系はホモクリニック軌道に達するだけで安定であるとは限らないことである.最後に,提案したコントローラの有効性を,計算機シミュレーションと実験により確認する.
講 師 滋賀県立大学 工学部 電子システム工学科 伊藤 大輔 氏
演 題 ネットワークルータの輻輳制御TCP/REDにおける安定性解析と評価
講演概要 本公演では,ランダム初期検知を用いたTCP通信の輻輳制御手法であるTCP/REDを対象とし,力学的知見に基づく安定性解析を行う.パケット通信において輻輳(ふくそう)問題は,通信性能を左右する重要な課題であり,輻輳を回避する手法が盛んに研究されてきた.それらは,輻輳回避制御として優秀な性能を有するが,制御系が持つ複雑な特性により,詳細な安定性の議論はあまりなされてい ない. そこで,通信ネットワークと輻輳回避制御を力学系として捉え,輻輳回避性能と力学系の関係性を示す.また,これまでの研究成果を踏まえ,新しい手法であるCompound TCPについても言及する.
講 師 大分工業高等専門学校 機械工学科 軽部 周 氏
演 題 振動援用加工の現状と歯車加工装置への適用
講演概要 振動援用加工とは,工具に強制外力による微小振動を付与することで切削抵抗を減ずる精密加工法のことであり,旋盤,フライス盤,ボール盤など多様な機械加工装置に適用されている.
本講演では,振動援用加工の現状について説明する.また,振動援用加工を歯車加工装置に適用した例を紹介し,装置の構成,工具系の物理モデル,実施例および得られた利点について概説する.
参加費 無料
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参加申込
大分大学工学部   高坂拓司
開 催 主催:電子情報通信学会九州支部

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