電子情報通信学会2014年総合大会 新潟大学 企画講演

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ようやく本学会の最重要なコンテンツ(論文、技報、国際会議、など)を活用できる基盤が出来た。この横断検索システムI-Scoverは、単に論文などを検索できるというだけではなく、本学の新しいミッションを支える重要な基盤の一つである。今後の世界は、多文化や多価値観を認めあって共存し繁栄するという社会に向かわなければならない。そのためには学会としても、従来の技術イノベーションを創出し競争に勝つというパラダイムではなく、技術と社会の接点に広く関わって多面的に相互理解を深める活動をしなければならない。学会活動が、研究者や技術者中心から、産官学の連携や社会との結びつきを強化するためには、「分かり易く開かれた活動」にすることが必須である。この活動を行うための交流の場がI-Scoverによって広がることを期待している。

社会の高齢化に伴い,高齢者(特に独居の場合)の家庭内の生活行動を見守ることは,安否確認だけでなく,認知症の早期発見や,生活行動の変化に基づいた適切なタイミングでの問いかけ(離れた家族から電話をかけるなど),コミュニケーションのきっかけ提供など,高齢者のQOL(Quality of Life)向上などの観点でも重要である.
高齢者の生活行動を見守るための技術と,見守りにより得られた情報などをもとに,高齢者に積極的に話しかけるロボットインタフェース技術について紹介する.前者は広く普及しているスマートフォンを用い,内蔵の加速度センサとマイクを音センサとして活用した生活行動認識技術である.後者は,人との対話距離に基づいてロボットから話しかけを行うロボットインタフェース技術である.

本稿では,和文論文の書き方について説明する.通信ソサイエティ和文論文誌編集委員長として編集に関わる立場から,不採録になる論文の傾向を紹介するとともに,それらを踏まえて論文を書く上で注意すべき点を実例とともに説明する.これらの注意点を意識して論文を書いて頂くことで,会員の皆様が投稿する論文を採録に結びつけて頂こうとするものである.

本講演では英語論文の書き方について解説する.具体的には,日本語と英語の思考法の違いを紹介し,英語の文章構成法についてパラグラフライティングを中心に説明する.また英語表現の注意事項や論文執筆時に役に立つツールについても紹介を行う.

この講演は,学生およびフレッシュマンを対象としたレターの書き方に関する講演であり,特に論文作成初心者が心がけておくべきレター執筆の際の心構えや陥りやすい注意点をよい約したものである.また,2013年6月に創刊されたオンラインレター誌であるIEICE Communications Express(ComEX)の概要と投稿要領にも触れている.ComEXへの投稿を予定している著者は是非参考にされたい.

自動車の自動運転に関する研究は,事故と渋滞の防止を目的として1950年代に米国で,1960年代になって欧日でも開始された.20世紀の間は単体の乗用車の自動運転が多く取り上げられたが,21世紀になると近未来の導入を目指して各国のプロジェクトが省エネルギーを目的として特にトラックの自動運転隊列走行を取り上げ,さらに最近になっていくつかの自動車メーカが乗用車の自動運転システムを発表している.すでに米国の一部の州では自動運転の乗用車が認められており,現在,各国で自動運転の導入にあたっての法的,制度的課題について検討が行われている.ここでは最近の欧米日における自動運転とその技術の動向を紹介し,その導入にあたっての課題について考える.