電話番号

ハカセ さて、一通り現代までの携帯電話の歴史をみてきたわけですが、ここで少し視点を変えて携帯電話の電話番号の歴史をみてみましょう。
チャメロ 携帯電話の番号が11桁に変わったのは比較的最近だから知っているけど、さらにその前のことは全然わからないわ。
ハカセ 最初の自動車・携帯電話の番号は、国内宛先コードとして「030」を前置きにして、つづいて2桁の地域番号、5桁の加入者番号の形で使われていました。しかし、この方法では各地域に約10万人しか収容できないうえ、相手の地域を指定して電話をかける必要がありました。これを地域指定方式といいます。
チャメロ 地域番号があったなんて、今から考えると不思議。やっぱり、地域ごとに交換機があるから、その方が管理しやすいのね。
ハカセ 1988年には国内宛先コードとして「040」が使われ始めました。最初「040」は増加した加入者を収容するために新設されたコードでしたが、距離区分用のコードとなり、同時に加入者番号が5桁から7桁に増え、収容人数も約1000万人となりました。このことにより、従来の地域番号を打たなくてもよくなったのです。これを地域準無指定方式といいます。
ケータ この方式がけっこう長い間使われてた10桁のやつだね。でも「030」とか「040」じゃないのもいっぱい見かけたんだけど?それも携帯電話の番号だったよ。
ハカセ そうですね。この後、携帯電話の加入者数の増加に伴って、「010」「020」「080」などが使われるようになり、PHSでは同様に「050」「060」が使われていました。
チャメロ これは、色々な携帯電話会社で分けて使ったりしていたんでしょ?でも、勝手に番号を決めたらケンカになっちゃって困るわね。どういう風に振り分けたの?
ハカセ それは、郵政省という国の機関が各社の代表を集めて相談をして、どういう風に振り分けるかを調整しています。
10桁にまで電話番号が増えたものの、加入者数は増加の一途を辿り、1999年1月、近い将来の番号不足に対応するために、携帯電話の識別番号を「090」、PHSの識別番号を「070」として、それに8桁の加入者番号を加える11桁制へと移行しました。収容人数は約1億人です。最近では携帯電話の識別番号として、「080」も使われるようになっています。

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