チームレベルの現場にとってみてデータをリアルタイムに入力できるので,その場で解析して相手チームの戦力を分析し戦略を組み立てることができるのである.またデータをチームの後方支援体制にも同時にデータ転送することで戦力のバックアップをしてもらうこともできる.また見る側では,データのディジタル化によって映像とデータを同時に視聴者が手に入れることができるのはもちろんのこと,バーチャル上で現実の試合に参加をして監督になったり選手になったりして遊ぶこともできるのである.またユーザが自己流の解析を逆にチームに提案するなどの双方向のコミュニケーションを図ることも可能となる.我々がスポーツのエンターテイメント性を様々な形で引き出すことで,視聴者はよりおもしろいスポーツの見方を見いだすことができるようになるのだ.その延長線上でサッカーのtotoについて考えてみると,これはスポーツを賭け事として利用しているものであるが,ヨーロッパ等では既に一種のユーザサービスとして確立している.ここにディジタル化されたデータを導入すると,もっとサービスの内容が広がる.そこでサッカーについてのシステム化をチーム側とユーザ側とで考えてみるとチーム側としては,野球と同じで自分のチームを含め分析が必要であるが,このデータはユーザ側でも必要である.チーム側で必要とされるデータは,ユーザ側特にtotoに必要とされるデータにすべて内蔵してしまう.システムとしては,リアルタイムに入力するデータはボールを触った選手のみであるが他の選手については自動追尾方式によって追尾し,先ほどのリアルタイムで入力した選手が持っている時間データを共通にして二つのデータをマージし,すべてのプレーヤーのアクションデータと位置データを作るのである.この作られたデータを基礎データとして対戦チーム同士の相性やチームの特性,天候などの状況データを加えたtoto解析用のデータを作り,ここにデータマイニングの手法を用いてデータを精査してユーザに提供する.またこのようにしてできたデータをゲームソフトに使うことで試合のシミュレーションをすることができるようになる.このシステムがリアルタイムでできるのでブロードバンド対応になれば先ほど述べたユーザ参加型の新しいビジネスが見えてくる(図5).



( a )



( b )

図5 TV中継画面  (a) ディジタル放送でサポートしたもの (b) ブロードバンドに対応したもの






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