電子情報通信学会  
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最近の話題を中心とした電子情報通信学会の活動の紹介


1.会員数の動向とそれに対する学会の取組み


 平成7年をピークに会員数は少しずつ減少の傾向を辿っております。この減少傾向は日本の学会の共通パターンではありますが、ITを核とする電子情報通信学会としてはあってはならない減少ととらえ問題解消に向けて取り組んでおります。学会本部では会員優遇制度をいろいろ企画実施してきましたし、学生員の増強の取組みも実施してきました。ソサイエティにおいては国際会議での海外会員の勧誘をするなど積極的な取組みを行ってきました。個々の取組みはそれなりの効果があるのですが大きな流れとしての減少を食止めるまでには至っていなのが現状です。平成18年度は994名の減少となりました。学会としては会員であることのメリットを明確にする施策を幾つかパラレルに検討を行なっております。

 電子情報通信学会はITを総合的に扱っている唯一の学会であり、国際的にも認知されてインパクトファクター(IF)を保有している英文論文誌を4誌発行しております。4誌トータルで年間の論文ページ数は約12,000ページに達しております。日本国内において英文で毎月発行している論文誌を保有している学会は今のところ電気系では本学会以外にありません。平成16年4月に完全オンライン版の論文誌ELEXを創刊し、月2回継続的に発行しており、順調に成長しております。ELEXも具体的なインパクトファクターの対象の論文誌として認知・登録され、近く具体的な数値が得られることになりました。

 年度の収支は会員数の減少に伴い近年トントンというところまで下がってきましたが、幸い本学会は今のところ過去の蓄積による余裕がありますので、体力があるこの時期に抜本的な手を打ち、魅力ある学会へ変身していかなければなりません。平成18年度はこれまで機関誌として紙の論文誌を発行してきましたが、オンライン版を機関誌として位置付け、4月から有料化に踏み切りました。これにより会員は従来と同じ基本会費で和英論文誌を閲覧できるだけでなく過去の論文誌も含めて検索・閲覧ができるようになり、会員サービスの大幅な改善が出来ました。
 改革の最大のポイントはソサイエティの活性化であります。既に通信ソサイエティでは平成17年度に独立採算化の試行を行い、平成18年度から本実施に入っております。エレクトロニクスソサイエティは平成19年度から本実施に移り、他のソサイエティもさらに1年遅れで本実施に行こうします。現在、学会本部やソサイエティで議論されている最大のテーマはここにあり、その線上で活動をしております。


2.トピックス


  2−1 会費前納制への移行と自動引落としに対する割引制度

 平成19年度から会費前納制への移行と自動引落としに対する割引制度の導入を開始することとなりました。本会の規則では会費は前納を原則としていることと、他の多くの学会が前納制を採用していることから前納制に切替えることとなりました。このため会員の皆様には平成18年度に限って年間2回の会費支払いとなることのお願いをしました。合わせて、会費の自動引落としにご急力頂ける会員にはいろいろな手数が削減できることから5%の会費割引制度を適用することとなりました。
 
  2−2 代議員制度の導入


 国の指導により、他の学会と同様に電子情報通信学会も従来の会員全体による総会から会員を代表する代議員による総会の形式に平成13年の総会から移行しました。この制度も定着してきました。平成21年12月から受付が始まる新しい公益法人制度への切替に対して、この制度の再度の見直しが必要になりそうです。

 
  2−3 フェロー


 平成11年に、在籍10年以上の学会の正員で、現役として中心的な立場で活動されている方の中から、ソサイエティ毎にフェロー候補者が選出され、それに基づいてノミネ−ション委員会で選考を経て理事会で承認された方々にフェローの称号を贈呈する制度が制定されました。平成12年のソサイエティ大会の場で最初の贈呈式が行われました。平成13年のソサイエティ大会では2回目の贈呈式が行われました。フェローの人数の上限は会員数の2%を想定しており、10年程度で定常状態になるよう調整していく予定になっていました。平成18年の秋に49名のフェローが誕生し、トータルでは639名となり、最終的に予定しています枠の約72%に到達しました。平成19年度は新たに49人のフェローが誕生し、全体で639人となりました。

 これまではソサイエティ毎に会員数の2%を上限にフェローの贈呈を行なってきましたが、3年後からは単年度毎に会員数の0.1%を限度に贈呈することとなりました。

 フェローの方々には学会活動のリーダー的役割が期待されており、今後いろいろな場でご活躍を頂くこととなります。

 
  2−4 ソサイエティ活動の活性化に向けた取組み

 電子情報通信学会の活動の原点はソサイエティ活動にあります。学会がより活性化するにはソサイエティ活動がより活発になり、会員から見て各ソサイエティが魅力的な存在となることが本質的に求められます。これに向けて幾つかの活動が進められております。
 
(1) ソサイエティ自身による取組みとしてソサイエティの活動母体である研究会の活動をさらに活発にするための議論がなされています。また、 総合大会やソサイエティ大会も魅力ある企画の導入や英語のセッションを実施するなど盛りだくさんの試みがなされています。情報・システムソサイエティは情報処理学会と合同で毎年秋にFITという新しい形式の大会を開催することで検討を進め、平成14年秋には東工大で第1回の大会を開催致しました。平成15年度は札幌学院大学、平成16年度は同志社大、平成17年度は中央大、平成18年度は福岡大、平成19年度は中京大で開催しました。

(2) ソサイエティが活性化のために新たな取組みをする上で必要となる資金を確保するために、ソサイエティ活性化基金を平成13年度の総会で設立し運用に入りました。この基金は新規施策を理事会に提案し、了承された段階で予算とは別枠で使用可能となります。ただし、基金はその性格から定常的な用途には使えず、かつその使用にあたっては年度末に結果報告が求められております。次年度から受付が開始される新公益法人では基金の性格が厳しく評価される予定ですので見直しが必要となります。

(3) ソサイエティの収支計画はこれまでは本部と合わせて計画が建てられており、実質的に独立したものとはなっていません。平成16年度に通信ソサイエティが先行的にタスクフォースを作り、独立採算化に向けた取り組みを開始しました。これに連動した形で企画室にWGを作り、ソサイエティが独立して収支計画を行うための下地作り、本部とソサイエティの役割分担の明確化やソサイエティ活動に対する事務局の協力体制、等について議論を行なっております。平成18年度に通信ソサイエティが独立採算化の本実施に移行し、平成19年度にエレクトロニクスソサイエティが、その平成20年度に他の2ソサイエティが本実施に移行します。

(4) 論文誌ならびにオンラインジャーナルに掲載される論文数は増大し、平成17年度は和文論文誌は年間約9,000ページ、英文論文誌は14,600ページとなりました。平成18年度は和文誌が8,300ページ、英文誌が12,000ページでした。英文誌は海外からの投稿件数も大幅に増加し、国際的な論文誌としての役割を果たしています。また、エレクトロニクスソサイエティが平成16年4月から完全な電子化論文IEICE Electronics Express (ELEX)を創刊し、その後4年経過しましたが、順調に運用され投稿数も大幅に増加しています。平成18年度は102件、631ページとなりました。内容的にも認知されてインパクトファクターの対象誌として登録され、平成20年度内にインパクトファクターが付与される段階に来ました。

(5) ソサイエティの会員サービス向上に向けた新しい活動としてマガジンの発行があり、通信ソサイエティと基礎境界ソサイエティがその継続発行を開始し、好評を得ています。
 
 各ソサイエティで取り組んでいる内容は学会ホームページのソサイエティのページに詳細が報告されています。是非、一読下さい。


 
  2−5 役員選挙において立候補者の所信表明、と選挙結果の速報

 平成13年度の役員選挙から、立候補にあたって500字程度の所信表明を立候補者に書いていただき、会誌の会告欄に掲載する試みを行ってきました。平成14年度は会告欄ではなく投票用紙を送る封筒の中に所信表明を印刷物として同封するやり方で進めました。

 選挙結果の会員への報告を出来るだけ早くすべきである、という会員からのご意見を反映させ、現在では、選挙結果が出た段階(3月末頃)に開票速報としてホームページに掲示しております。



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