PRMU研究会 平成10年度9月研究会
PRMU テーマセッション:
マルチモーダルシステムのためのパターン認識・理解
PRMU,HIP研究会共催
画像・音声などのパターン認識・理解技術は、個々のメディア処理技術として発展してきましたが、反面、個々の技術を独立に追求することに限界を感じることも確かです。特に、人間の発する情報は、声、顔、表情、ジェスチャ、しぐさ、あいづち、手話、等々本質的にマルチモーダル情報です。ヒューマンインタフェースシステムを実現するには、マルチモーダル情報の理解が不可欠でしょう。他にも、声・音・動画像・テロップ文字を含む放送・ビデオ映像、文章と挿し絵、触覚と視覚など、多種多様なマルチモーダル情報が我々のまわりには溢れています。それらを扱う情報処理システムとしてのマルチモーダルシステムは大きな研究分野であり、そのためのパターン認識・理解技術が重要なキーテクノロジーとなっております。単に複数の情報を補完的に利用するいう狭い意味に限定するのではなく、質の異なるあらゆる情報を大局的に用いて判断することが求められています。分からないことがあれば人間に問い合わせて確認することも重要な戦略です。
このような観点から、PRMU研究会は「マルチモーダルシステムのためのパターン認識・理解」のテーマセッションを企画致しました。テーマに関わる論文発表の他、実世界知能技術の研究をすすめているリアルワールドコンピューティング(RWC)における、マルチモーダルシステムや事情通ロボットの現状について、電総研の坂上勝彦と松井俊浩の特別講演を設けております。
皆様方の積極的なご参加をお待ちしております。
テーマ担当: 坂上勝彦(電総研)、赤松茂(ATR)
電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)
1998年9月研究会開催案内
★パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)
専門委員長: 末永康仁
副委員長: 萩田紀博
幹事: 馬場口 登,熊沢逸夫
★ヒューマン情報処理研究会(HIP)
専門委員長: 乾敏郎
副委員長: 赤松茂,土井美和子
幹事: 喜多伸一,森田寿哉
幹事補佐: 大野健彦
【日時】
1998年9月17日(木) 10:00〜17:20
18日(金) 9:30〜17:15
【会場】
電子技術総合研究所 D10別棟1階会議室
〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-4
【交通】
JR常磐線荒川沖駅下車,
東口より路線バス筑波大中央行あるいは建築研究所行乗車
乗車約15分,並木二丁目下車徒歩5分.
タクシーなら荒川沖駅西口より約15分.
または、
常磐高速バス(特急つくば号:東京-つくばセンター)東京駅八重洲南口乗車
乗車約65分,並木大橋下車徒歩15分.
なお、詳細は http://www.etl.go.jp/map-j.html をご覧ください。
D10別棟はD2別棟横の灰色三階建ての新しい研究棟です。
【開催地連絡先】
〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-4
電子技術総合研究所 知能情報部
坂上勝彦
Tel:0298-54-5491
Fax:0298-54-3313
E-mail: sakaue@etl.go.jp
17日研究会終了後(17:30〜) 施設(マルチモーダル対話システム、オフィスロボットJijo-2、進化ハードウェア)の見学と懇親会を予定しております。
議題 17日(木)午前 10:00〜12:00 [A会場]
テーマセッション「マルチモーダルシステムのためのパターン認識・理解」(1)
- 時系列パターンの特徴空間における非線形クラスタリングに基づく識別
○新田義貴(筑波大学)・高橋裕信・向井理朗・岡隆一(RWC)
- 画像とテキストの自己組織化データに基づく画像理解方式の提案
○ 森靖英・高橋裕信(RWC)・新田義貴(筑波大学)・岡 隆一(RWC)
- タスク実行対話の単語時系列からのネットワーク表現タスクモデルの自動獲得方式
○櫻井茂明・遠藤隆・向井理郎・高橋裕信・岡隆一(RWC)
- 人間型マルチモーダルエージェントによる実世界情報の学習と管理
○ 長谷川修・坂上勝彦・速水悟(電総研)
議題 17日(木)午後 13:30〜17:20 [A会場]
テーマセッション「マルチモーダルシステムのためのパターン認識・理解」(2)
- 特別講演(1) Virtual Humans and the Visual Perception of Human Movement
○ Frank E. Pollick (Grasgow Univ./ATR)
- 個人モデル構築による複雑環境下での実時間ジェスチャ認識
○榊原邦光(イメージ情報科学研究所)・渡辺孝弘(沖電気)・谷内田正彦(阪大)
- カメラとマイクアレイの相互位置関係を利用した話者位置検出システム
○北川博紀・松尾直司・原田裕明・長田茂美(富士通研)
- マルチモーダルアクティブ探索を用いた画像・音響時系列の高速探索
○柏野 邦夫・Gavin A. Smith・ 村瀬 洋 (NTT)
- Support Vector Machine とカーネル非線形部分空間法
○前田 英作・村瀬 洋 (NTT基礎研究所)
- 特別講演(2) RWC自律学習機能:オフィスロボットJijo-2を中心として
○松井俊浩(電総研)
- 特別講演(3)RWCマルチモーダル機能:マルチモーダル対話システムの開発
○坂上勝彦(電総研)
17日研究会終了後(17:30〜) 施設(マルチモーダル対話システム、オフィスロボットJijo-2、進化ハードウェア)の見学と懇親会を予定しております。
議題 18日(金)午前 9:30〜11:45 [A会場]
テーマセッション「マルチモーダルシステムのためのパターン認識・理解」(3)
- 高次局所自己相関特徴を使った複数画像からの物体認識
○依田育士・坂上勝彦(電子技術総合研究所)
- 障害者に適応可能な筋電操作型義手の開発
○梶谷勇(筑波大学),星野力(筑波大学),西川大亮(北海道大学),横井浩史(北海道大学),樋口哲也(電総研)
PRMU一般セッション (1)
- VR空間を用いた画像特徴量空間の可視化
---画像データベースの検索・ブラウジングのためのユーザインターフェイス---
○広池敦、武者義則、杉本晃宏(新情報処理開発機構)
- 類似文字識別による日本語単語抽出
○糸乘勝彦・尾崎正治(富士ゼロックス)
議題 18日(金)午後 13:00〜15:00 [A会場]
PRMU一般セッション (2)
- オプティカルフローのパラメトリック推定
○ 田川 憲男・皆川 明洋・守屋 正(都立大)
- 速記符号方式の判別と評価
辻合秀一(近畿大学)
- 摂動法による顔画像の認識
○中山直樹・春山智・坂野鋭(NTTデータ)
- 動画像からの大域的/局所的アフィン動きパラメータの実時間推定手法
○興梠 正克・村岡 洋一(早大)
議題 18日(金)午前 10:45〜11:45 [B会場]
HIP一般セッション (1)
- 動的な対称性フィルタを用いた顔の検出
○李元中・小畑秀文(東京農工大学)
- Learning relations in a complex environment: the necessary role of action
○Steve Kelly, Takashi Kato, Shigeru Akamatsu(ATR), and Mike Burton (Glasgow Univ.)
議題 18日(金)午後 13:00〜17:15 [B会場]
HIP一般セッション (2)
- 顔の表情認知のマルチモーダル特性について
○加藤隆(関西大学/ATR)・赤松茂(ATR)
- 「目が会った」という感覚はほんとなんだろうか
○佐藤隆夫・赤木章信(東大)
- 非言語メッセージ利用インタフェース "GazeToTalk"システム
○知野哲朗・福井和広・鈴木薫(東芝)
- ダンスにおける意図伝達の物理的・心理的計測
○片寄晴弘(和歌山大)・平井重行・金森務(LIST)高安マリ子(MDT)・井口征士(阪大)
- 空間定位のモダリティー特異的・非特異的成分
○本吉勇・服部雅生(東北大)
- テクスチャによる領域分割知覚のメカニズム
○原澤賢充・佐藤隆夫(東大)
- 奥行視における輻輳情報の有効性
○四本裕子・佐藤隆夫(東大)
- リーマン幾何学的構造からの単色知覚,及び複数色知覚における主観色空間の比較
○鈴木正樹・趙晋輝(中央大)
学会事務連絡事項
原稿の書き方・発表時間 (PRMU, HIP 共通)
- 予稿集 8ページ以内
- 時間 一般講演 30分(講演25分+質疑応答5分)
招待講演 30分
発表/講演予定時刻
発表スケジュール
9月17日(木)
A会場
10:00 - 12:00 テーマセッション(1) 4件
13:30 - 14:00 特別講演(1):HIP担当
14:10 - 16:10 テーマセッション(2) 4件
休憩10分
16:20 - 16:50 特別講演(2):PRMU担当1
16:50 - 17:20 特別講演(3):PRMU担当2
17:30 - 18:30 見学
18:30 - 20:00 懇親会(研究会会場およびテラスで立食)
9月18日(金)
A会場
9:30 - 10:30 テーマセッション(3) 2件
休憩15分
10:45 - 11:45 PRMU一般(1) 2件
13:00 - 15:00 PRMU一般(2) 4件
B会場
10:45 - 11:45 HIP一般(1) 2件
13:00 - 14:30 HIP一般(2) 3件
休憩15分
14:45 - 17:15 HIP一般(2) 5件
【PRMUの今後の研究会予定】
《 》内発表申し込み締切日
- 10月 15日(木),16日(金) 金沢工業大学 《8月19日》
テーマセッション:「次世代道路交通システムにおけるパターン認識・メディア理解」
- 11月 12日(木),13日(金) 岡山大学 《9月18日》
テーマセッション:「色彩画像処理(仮題)」
- 12月17日(木),18日(金) 大分大学 《10月19日》
テーマセッション:「文字・文書メディアの認識・理解」
1998年ソサイエティ大会併催事業
「パターン認識・メディア理解アルゴリズムコンテスト」募集案内
【趣 旨】
21世紀のマルチメディア情報流通社会に向けて、パターン、映像等のメディアを自在に操作できる人材の育成が重要課題となっております。このような社会的ニーズに答えるために、パターン認識・メディア理解研究会では、アルゴリズムコンテストを実施し、学生や若手研究者が、パターン・映像メディアの操作技術に接する機会を提供致します。
【コンテストテーマ】
「ウサギをさがせ! −パターン認識の基本問題にトライしませんか−
(Where's the Rabbit? -Let's make a rapid rabbit finder-)」
人気の絵本「ウォーリーをさがせ」にあやかるテーマで、ウォーリーならぬウサギを人に代わって画像中から検索するコンピュータプログラムを作成致します。画像検索は、マルチメディア・データベースの主要テーマですが、そこではパターンマッチングと呼ばれるパターン形状の照合技術が重要な役割を果たしています。本テーマでは、このパターンマッチングの技術を使用し、高速で精度の良いウサギ発見器(rabbit finder)のアルゴリズムを求めています。本コンテストでは、アルゴリズムの完璧さや複雑さよりも、若手研究者や学生の素朴なアイデアを評価致します。決してプロの研究者が有利になるということはありません。画像データとサンプルプログラムは下記のWWWホームページで提供致します。サンプルプログラムに部分的な工夫を付け加えるだけでも構いません。気軽に応募して下さい。入賞作品は、ソサイエティ大会で表彰すると共に入賞者にはノートパソコン等多数の賞品を提供致します。
コンテストの詳細、データ、サンプルプログラムの取得は、WWWホームページ: http://yindy1.aist-nara.ac.jp/PRMU/contest/index.htmlを御覧下さい。
【実施時期・期間】(期日は変更の可能性あり)
・応募開始: 98年4月1日、応募〆切 98年9月11日
・提出先 電子メイルにて prmucont@cs.titech.ac.jp へ
・審査期間: 98年9月11日〜9月19日
・審査結果発表・表彰: 98年9月29日から10月2日の情報・システムソサイエティ大会期間に山梨大学にてソサイエティ併催事業として実施。(入賞者へは旅費を支給致します。)
【発表申込・問い合わせ先】
パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)幹事
熊沢 逸夫(東京工業大学大学院 情報理工学研究科計算工学専攻)
〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1
TEL: 03-5734-2690 FAX: 03-5734-2690 (電話と切替)
Email: kumazawa@cs.titech.ac.jp
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