PRMU研究会 平成9年度9月研究会


テーマセッション:
医療と福祉のためのパターン認識・メディア理解


社会が高齢化してもなお人々が幸福であるために、医療や福祉の質がいま改 めて問われています。高度情報技術の利用が、そのための一つの突破口になる ことは間違いありません。パターン認識・メディア理解の分野においても、画 像特徴抽出、3次元画像処理、画像の位置合わせ、動物体追跡、知識指向型処 理、仮想化物体操作などの諸技術を医療・福祉へ応用する研究が数多く試みら れてきました。そこでは、処理方式、精度、効率といった従来の技術のための 技術から、人間の健康維持・回復にどのように貢献できるか、人間にどのよう に使ってもらえるかといった人間のための技術へと視点が移ってきています。 例えば、従来の自動診断という言葉に代わり、最近、計算機支援診断という表 現がよく使われるようになったのはその一つの現われでしょう。また、医療分 野ではCT像などに代表される3次元画像メディアも日常的に利用されており、 これらを認識・理解するための新しい技術や枠組みが求められています。
このような観点から,PRMU研究会は「医療と福祉のためのパターン認識・ メディア理解」のテーマセッションを企画致しました.論文発表の他、テーマ に関して、特別講演を2日間企画しました。11日には生田幸士先生(名大)に 遠隔医療について、12日には鳥脇純一郎先生(名大)に診断、治療について、 大西 昇先生(名大)に福祉について特別講演をお願いしております。また、 12日の特別講演の後と総合討論を予定しております。
画像の認識・理解に基づく画像診断支援、仮想現実感技術などを併用した外 科手術支援、障害者の視覚代行、画像・映像を用いたコミュニケーション支援、 福祉を目的とした行動監視、医療エキスパートビジョンなど、様々な話題を討 論したいと思います。
 皆様方の積極的なご参加をお待ちしております.

テーマ担当: 長谷川純一(中京大)、田村 進一(大阪大)


電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)
1997年9月研究会開催案内

専門委員長: 末永康仁
副委員長: 横矢直和
幹事: 熊沢逸夫,萩田紀博

【日時】

1997年9月11日(木)9:00〜16:00
     9月12日(金)9:00〜16:00

【会場】

筑波大学第3学群工学システム学類棟
〒305 茨城県つくば市天王台1-1-1

【開催地連絡先】

筑波大学 大田友一 (Room:3M302)
   TEL:0298-53-5515, FAX:0298-53-6471
   E-mail: ohta@is.tsukuba.ac.jp
URL: http://www.image.esys.tsukuba.ac.jp


☆11日研究会終了後,筑波大学の見学会(16:00-17:00)と懇親会を予定しております。
 是非ご参加下さい。

議題 11日(木)午前 9:00〜11:45
「パターン認識・メディア理解一般」(1)

  1. 身振りと発話のマルチモーダルデータベース
    ○速水悟・長谷川修・赤穂昭太郎・坂上勝彦・吉村隆(電総研)・長屋茂喜   ・遠藤隆・中沢正幸(RWCPつくば研)・坂本憲治・外川文雄(RWCP新機能 シャープ研)・山本和彦(岐阜大)
  2. 3次元動き情報を利用した複数対象物の抽出とその実時間認識
    ○依田育士・坂上勝彦(電総研)
  3. 奥行きの統計モデルに基づくフローからの3次元情報の算出
    ○田川 憲男(都立大)・鳥生 隆・遠藤 利生(富士通研)・田中 利幸・   守屋 正(都立大)
  4. シルエットと多眼ステレオ融合による3次元形状の獲得
    ○福田 岳士・ 大田 友一(筑波大)
  5. 相似直角三角形によるテンプレートデータ表現を用いた部品姿勢計測
    斉藤文彦(岩手県立大学整備室)

議題 11日(木)午後 13:00〜16:00
テーマセッション「医療と福祉のためのパターン認識・メディア理解」(1)

  1. 【特別講演】遠隔低侵襲手術をめざす次世代ロボティクス
     生田幸士(名大)
  2. 3次元濃淡画像における図形境界面の形状解析のための集中度に基づく特徴量
     ○平野靖(名大)・目加田慶人(宇都宮大)・長谷川純一(中京大)・ 鳥脇純一郎(名大)
  3. 肺がん検診用CT(LSCT)の診断支援システム
     ○奥村俊昭・山本眞司(豊橋技科大)・松本満臣(都立医療技術短期大)   ・舘野之男(放射線医学総合研)・飯沼 武(埼玉工大)・    松本 徹(放射線医学総合研)
  4. 位相差解析を用いた脳磁図によるてんかん焦点の同定と異常波伝播
    ○馮文紅・水野(松本)由子・吉峰俊樹・加藤天美・谷口理章・井上健    ・佐藤嘉伸・田村進一(阪大)
  5. ファジィルールによる多チャンネル情報を統合した脳波特徴波検出
    ○島田尊正・椎名毅・(筑波大)・斎藤 陽一(脳波計量解析研)

議題 12日(金)午前 9:00〜11:45
テーマセッション「医療と福祉のためのパターン認識・メディア理解」(2)

  1. 視覚障害者のためのオンライン日本語入力システムの開発
    ○森田智之(豊橋技科大)・清田公保(熊本電波高専)・堂下万由美   ・山本眞司(豊橋技科大)
  2. 部分空間法による読唇
    李 芒・山崎 一生・○黒畑 喜弘(新潟大)・小川英光(東工大)
  3. 顔によるオクルージョンを考慮した手話動画像からの実時間掌追跡
    ○今川 和幸 (松下電器)・呂 山・猪木 誠二(通信総合研)   ・松尾 英明 (松下電器)
  4. 体外マーカーを用いた超音波内視鏡の体内3次元位置決め
    ○陳 新・田村進一・大多和寛(阪大)・河合秀夫(阪電通大)   ・内藤博昭・佐藤嘉伸(阪大)
  5. 時空間画像解析による走査型レーザー蛍光眼底画像からの過蛍光点軌跡抽出
    山本修三・○田村進一・佐藤嘉伸(阪大)・張野正誉・   大島祐介(淀川キリスト教病院)

議題 12日(金)午後 13:20〜16:00
テーマ・セッション「医療と福祉のためのパターン認識・メディア理解」(3)

  1. 【特別講演】画像パターン認識と映像生成による診断、治療支援
     鳥脇純一郎(名大)
  2. 【特別講演】盲人の視覚代行とコンピュータビジョン
    大西 昇(名大)
  3. 【総合討論】

◎また、11日は情報処理学会CVIM研究会が併催されます。

【交通】

最寄り駅からの道順・キャンパスマップ等の情報は WWWサーバーで御覧になれます.   筑波大学 http://www.sec.tsukuba.ac.jp/japanese/access.html

【PRMUの今後の研究会予定】

 《 》内発表申し込み締切日

【発表申込・問い合わせ先】

パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)幹事

萩田 紀博(NTTコミュニケーション科学研究所)
〒619-02 京都府相楽郡精華町光台2-2
Tel: 0774-95-1810, Fax: 0774-98-2005(G4)
E-Mail: hagita@apollo3.brl.ntt.co.jp