情報・システムソサイエティ英文論文誌のオープンアクセス化について
2016年8月29日

 電子情報通信学会では、創立100周年を機に、これまでの領域にとらわれず広く人文科学、社会科学等とも連携・協働し、新たな社会価値創造の推進、さらには国際的な認知度向上による会員数の増加を目指した大きな制度改革に取り組んでおります。その一環といたしまして、英文論文誌のオープンアクセス化の検討が行われ、その重要なステップとして、2017年1月から情報・システムソサイエティ英文論文誌においてオープン化が実施されることになりました。

 情報・システム分野における世界の競争は激化しており、誰にも先んじて論文を広く公開することが重要な役目を担うことは言うまでもありません。これを実現するため、情報・システムソサイエティでは、2014年4月から和文論文誌、2014年5月から英文論文誌において早期公開を進めてまいりました。これにより、現在では採択決定後7営業日以内の敏速な論文公開を実現しています。そして、情報・システムソサイエティが目指しておりました世界に向けての効率的な発信が、今回のオープン化により実現されます。英文論文誌で採択された論文は、J-Stageのプラットフォームを通じて世界の誰もが自由に参照できるようになります。

 日本政府の第5期科学技術基本計画におきましても「ICTの進化等により、社会・経済の構造が日々大きく変化する「大変革時代」が到来し、国内外の課題が増大、複雑化する中で科学技術イノベーション推進の必要性が増している」と述べられており、「新しい価値やサービスが次々と創出される超スマート社会(Society5.0)」として産業創造と社会改革が必要であることが説かれています。特に、情報・システム分野における新たなイノベーションのためには、他領域との連携は欠くことができません。他領域との連携により新たな問題に直面することが、ひいては新しいイノベーションを生み出す原動力となります。英語論文誌のオープン化により、幅広い分野の方々へのリーチを拡大することができ、こうした他領域との連携に大きく貢献するものと考えております。

 情報・システムソサイエティは、英文論文誌オープン化を契機としまして、国際化をさらに前進させ、様々な領域との連携の場となり得るソサイエティを目指します。

ページTOPへ