DEWS2006論文集
ISSN 1347-4413
2006年6月30発行
編集: 岩井原 瑞穂 (京大),清光 英成(神戸大),寺田努(阪大),小山聡(京大),手塚太郎(京大)
  1. 会議日程・開催場所
  2. DEWS2006論文集刊行にあたって
  3. DEWS2006論文集の構成
  4. プログラム(目次)
  5. リンク

1. 会議日程・開催場所
日程
2006年3月1日(水)〜3日(金)
場所
沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市)
2. DEWS2006論文集刊行にあたって
ワークショップ委員長:
プログラム委員長:
佐藤 哲司(NTT)
岩井原 瑞穂(京大)
データ工学ワークショップ(DEWS)は,データ工学に関する様々な研究テーマを トピックとして,若手研究者が中心となって毎年早春に開催されるワークショッ プです.

第17回データ工学ワークショップ(DEWS2006)は, 沖縄県宜野湾市の沖縄コン ベンションセンターにおいて2006年3月1日から3月3日に開催され,データ工学に 関する先進的なテーマや,新展開を予感させる胞芽的な論文,高い完成度を持 つ充実した論文など,幅広い発表が行なわれました. 初めて沖縄 で開催された今回のDEWSでは,参加者数は昨年を50名ほど上まわる353名に のぼり,この分野の最大の国内会議として定着しつつあり,また関連する分野の 研究者の関心も引き付けていることもうかがえます.

DEWS2006の発表は,口頭発表,インタラクティブ発表,デモ発表の3形態に分 かれており,口頭発表は15分の登壇発表と5分間の質疑を行ない,インタラクティブ発 表は3分間の登壇発表とポスターの前で参加者と質疑を行ない,デモ発表は 研究成果を実際に動かしながら技術討論を行なう形式です.

論文募集の段階では,一般論文として投稿を受け付け,基本的な発表形式はイ ンタラクティブ発表とし,その中からプログラム委員会での審査により優秀な論文を 口頭発表として選定する方式を今年から採用しました.また口頭発表に選定さ れた論文でも,発表内容によってはインタラクティブ発表の対話が効果的な場 合もあるため,著者が希望する場合は口頭発表に加え,インタラクティブ発表 も行なえるようにしました. またプログラム委員会での審査基準をでき るだけ単一化する目的で,また申し込み時から論文の長さが変更されるケースが 多いことから, 従来からのエクステンデッドアブストラクトとフルペーパの 区分をなくして,すべて8ページ以内の一般論文として受け付けること にしました.デモ発表は,アブストラクトで申し込みを受け付 け,審査する形式としました. インタラクティブ発表では,従来30分であった ポスター前に待機する時間を,今年は40分に拡大してインタラクティブ コアタイムとしてプログラムに明記し,より多くの議論の機会が得られるよう にしました.

1月9日の一般論文締め切りに202件の投稿があり(投稿後3件の取り下げあり), 90名からなるプログラム委員会において,1論文あたり3人のプログラム委員が 担当し,各委員あたり平均6.73件の論文査読を行いました.査 読の結果,口頭発表論文として70件を選定し,インタラクティブ発表として 120件を選定,9件を不採録としました. 採否通知後,口頭発表論文の著者に インタラクティブ発表の希望の有無を調査したところ,12件の応募があり,こ れらの発表は口頭発表に加えインタラクティブ発表も行なわれることになりま した.デモ発表については,13件の申し込みがあり,アブストラクトの審査に より全件を採録としました.DEWS2006全体としては,計203件の発表が行なわ れたことになります.

日本データベース学会が海外のデータベース研究者をDEWS2006 に招へいされたことを機会に,DEWS2006では国際セッションを設けました. 国際セッションは海外からの招待講演と,DEWS2006の口頭発表およびインタラ クティブ発表, デモ発表により構成され,発表は英語で行なわれました. 発表申し込み時に国際セッションでの発表希望を募った結果,24件の口頭発表, インタラクティブ発表,デモ発表があり,また海外からは6件の招待講演を 行なっていただけることになり,DEWS2006の2日目の1トラック3セッションを 国際セッションとして構成することができました.

一方,フェロー受賞記念講演として1日目に電子情報通信学会フェロー, 情報 処理学会フェローとなられました大阪大学の 西尾章治郎先生に,「私のデータベース研究: 通説を疑うことの大切さ 」と 題した講演をいただきました.これまでの豊富な研究経歴を踏まえて研究への 取組みを説かれ,若手研究者に大きな刺激になったことと存じます.また,2 日目には,中国人民大学教授でPresident of CCF-DBSのShang Wang先生に,中 国でのデータベース研究体制,データベースコミュニティおよびご自身の研究プロ ジェクトについてプレナリー講演を頂きました.日本のデータベースコミュニ ティとの友好関係を拡大する良い機会になったと思います.また,日本データ ベース学会の企画で,筑波大学名誉教授の穗鷹良介先生に,DBSJ功労賞受賞記 念講演をいただきました.さらに,昨年のDEWS2005の優秀論文賞受賞者の方々 による,4件のミニサーベイ講演をいただきました.

また,DEWS2006では日本データベース学会の企画により,企業報告セッション が開設され,企業の方による技術開発状況の解説とデモを行なっていただき,こち らも多数の参加者が集まり盛況でした.

ワークショップ終了後に一般論文の中からプログラム委員会で審査を行な いDEWS2006最優秀論文賞を1件,DEWS2006優秀論文賞を10件選定しました. これらの論文は、電子情報通信学会和文論文誌および英文論文誌の研究会推薦 論文の対象となります.またインタラクティブ発表とデモ発表に関しては,昨 年から導入し好評であった, 参加者に配布したシールによる会議期間中の投票を行ない,投票数が上位の発表から 1件をDEWS2006最優秀プレゼンテーション賞, 9件をDEWS2006優秀プレゼンテー ション賞に選定しました.

最後になりますが,DEWS2006の開催にご支援・ご協力を頂きました多くの方々 に,この場を借りてお礼を申し上げます.プログラム委員の皆様には,非常に 短期間の間に多数の論文を査読し,また有益なコメントを多数いただき,大変 充実した内容のプログラムを編成することができました.共催いただいた日本データ ベース学会会長の増永良文先生には多方面からのご支援をいただきました.プ ログラム委員会幹事の清光英成先生,寺田努先生,小山聡先生,プログラム 委員長補佐の手塚太郎先生には準備段階から様々な作業に時間を割いていただ き,多大な貢献をしていただきました.深く感謝致します.ローカルアレンジ 担当の遠山元道先生と川島英之先生には,沖縄という遠隔地開催でありながら,宿 泊・航空券の手配から素晴しい懇親会まで,極めてクオリティの高いワーク ショップ運営をしていただき,大変感謝しております.また財務担当の国島丈生先 生と技術報告セッション担当の渡辺千恵美先生に感謝致します.

DEWS2006では,これまでのDEWSの良い部分を継承しながらも,いくつかの新し い試みを導入して参りました.今後とも,常に改善を継続しながら,DEWSが データ工学コミュニティの情報交換・交流の場として益々発展することを祈念する 次第です.過去最大の参加者数と発表件数をいただき,多くの方々のご協力により, 成功裏にDEWS2006を終えることができましたことを,改めて感謝致します.

3. DEWS2006論文集の構成
本論文集は,DEWS2006で採録された口頭発表論文,インタラクティブ発表論文, デモ発表のアブストラクト,ミニサーベイの講演スライドからなります.DEWS2006 開催前の2006年2月24日に,予稿集として論文集を公開しています. 本論文集はワークショップ終了後に,著者に任意で論文の拡張を行なって再提 出していただいた論文を収録しており,ワークショップ前の論文集を改訂した ものとなっております.

本論文集は,DEWS論文集の公開に関するお願いにあげました方針に基 づき, 電子情報通信学会データ工学研究専門委員会(DE研)が著者から公衆送信権・複写権使 用の許諾を受けた形で, 著作権は論文の著者に帰属したまま公開しておりま す.今後,著者が論文の公開を終了される場合があります.

本論文集は,PDFファイル形式で論文ファイルを掲載しており,Adobe Reader(無償)等により閲覧することができます.

4. リンク