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第31回 回路とシステムワークショップ
プログラム

(発表者を○、◎印で示し、◎印は本ワークショップ「奨励賞」の対象者を示す。)
プログラム:   簡略版   詳細版
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会場受付時間

2018年5月17日(木)8:30〜
2018年5月18日(金)8:30〜


セッション表

表内のセッション名はそのセッション情報にリンクしています.

2018年5月17日(木)

11会議室21会議室22会議室
D1  フォーマルメソッド
9:15 - 10:30
C1  エマージングデバイス
9:15 - 10:30
A1  IoT向け電源回路
9:15 - 10:30
コーヒーブレイク (11会議室内と21会議室内)
10:30 - 10:45
D2  D分科会 招待講演1
11:10 - 11:55
C2  C分科会 招待講演1
10:45 - 11:45
A2  ハーベスタおよびニューラルネット
10:45 - 12:00
WIP  (イベントホール)
ポスターセッション・昼食

12:00 - 13:00
昼休憩
13:00 - 13:30
D3  システム理論の新しいアプリケーション1
13:30 - 14:20
A3  人工知能の応用と実現技術1(招待講演)
13:30 - 14:30
B1  多次元信号処理(招待講演)
13:30 - 14:45
コーヒーブレイク (11会議室内と21会議室内)
14:45 - 15:00

D4  人工知能の応用と実現技術2(招待講演)
15:00 - 16:15
B2  基礎・音声・音響信号処理
15:00 - 16:20
コーヒーブレイク (イベントホール)
16:15 - 16:30
S  (メインホール)
特別招待講演

16:30 - 17:30
表彰式・懇親会 (リーガロイヤルホテル小倉「リーガトップ」)
18:00 - 20:00



2018年5月18日(金)

11会議室21会議室22会議室

C3  人工知能の応用と実現技術3(招待講演)
9:15 - 10:15
B3  システム実現技術
9:30 - 10:30
コーヒーブレイク (11会議室内と21会議室内)
10:30 - 10:45
D5  ペトリネットと離散事象システム
10:45 - 12:00
B4  人工知能の応用と実現技術4(招待講演)
10:45 - 12:00

昼休憩(昼食は各自)
12:00 - 13:30
D6  D分科会 招待講演2
13:30 - 14:15
C4  VLSI設計技術1
13:30 - 14:45
A4  モデリングとシミュレーション
13:30 - 14:20
コーヒーブレイク (11会議室内と21会議室内)
14:45 - 15:00
D7  システム理論の新しいアプリケーション2
14:30 - 15:20
C5  VLSI設計技術2
15:00 - 15:50



論文一覧

(発表者を○、◎印で示し、◎印は本ワークショップ「奨励賞」の対象者を示す。)

2018年5月17日(木)

セッション S  特別招待講演
日時: 2018年5月17日(木) 16:30 - 17:30
部屋: メインホール
座長: 山口 真悟 (山口大学)

S-1 (時間: 16:30 - 17:30)
題名(特別招待講演) 空間に浮かべる映像がもたらすイノベーション 〜 脳内の空間認知機能を拡張 〜
著者奥村 治彦 ((株)東芝 研究開発センター)
ページpp. 1 - 6
アブストラクトこれからのディスプレイは,2次元から3次元,4次元へと脳内で感じさせる空間を拡張させていくことが大きな進化軸の1つになることは間違いない.それを実現するためにはディスプレイとリアルな空間との境を感じさせない“フレームレスディスプレイ”というコンセプトが重要と考えられる.それを実現する革新的なディスプレイとして,視野150度以上の超広視野ドームディスプレイと,空間に浮かんだ映像空間の奥行位置を自由に制御可能な単眼ヘッドアップディスプレイについて紹介し,それらの技術がもたらすイノベーションについて議論する.


セッション D1  フォーマルメソッド
日時: 2018年5月17日(木) 9:15 - 10:30
部屋: 11会議室
座長: 横川 智教 (岡山県立大学)

D1-1 (時間: 9:15 - 9:40)
題名FCR法に基づくトラストの数理的評価に向けて
著者○河辺 義信 (愛知工業大学 情報科学科), 小田 哲久 (愛知工業大学 経営学科)
ページpp. 7 - 12
キーワードトラスト, 感性評価, FCR法, I/Oオートマトン
アブストラクト近年,センサ等から大量の情報が取得・発信され,ビッグデータとして蓄積・活用されつつある.そうした情報を扱う際は,情報の発信元や受取先のユーザ,あるいは情報そのものに対する「トラスト」が重要である.Marshらは,トラストの概念を「トラスト(信頼)」「ディストラスト(不信)」「アントラスト(無信頼)」「ミストラスト(誤信頼)」に分類し,一次元的な評価値を用いて定義した.しかしトラストは,人の印象に関する概念と言え,そうした一次元的な分類では不十分な場合もあった.そこで本稿では,感性評価による計測と解析を行う理論であるファジィ多項目並列評定法(FCR法)を,トラストの評価に適用する.さらに,アントラストに対する新たな分類(無関心,矛盾)を与える.

D1-2 (時間: 9:40 - 10:05)
題名組合せ回路用擬似ランダムテストパターン集合の故障検出率と論理式の代数的性質との連関に関する予備的調査
著者○稲元 勉, 樋上 喜信 (愛媛大学大学院理工学研究科)
ページpp. 13 - 18
キーワード組合せ回路, 故障検出, テストパターン生成, 計算機代数システム
アブストラクト本稿は,故障検出率の高い組合せ回路用擬似ランダムテストパターン生成手法の開発を目的とし,擬似ランダムテストパターン集合の故障検出率と,信号線の論理値を算出する多項式の代数的特徴の連関に関する予備的調査結果の報告を目標とする. 本稿では,信号線値を表す多項式を外部入力に対応する変数によって偏微分すること偏導関数を得て,これに含まれる外部入力変数数ならびに偏導関数が 0 であるか否かに基づく値を用いて,外部入力の特徴量を算出する. 計算結果では,小規模回路を対象とし,特定の外部入力を均一にテストする擬似ランダムテストパターン生成手法によるテストパターン集合の故障検出率,および対象回路の外部入力の特徴量を示す.

D1-3 (時間: 10:05 - 10:30)
題名頻度の変化を表現するための論理
著者○高木 理 (群馬大学社会情報学部)
ページpp. 19 - 24
キーワード頻度, 時相論理, 時系列データ, 医療データベース, ナースコール
アブストラクト医療情報の分野等において,医療データベース上に記録される時系列データを用いて,患者の薬剤服用の頻度などの,事象発生頻度を読み取ることは,患者の生活状態などを把握する際にしばしば有用である.本論の目的は,データベース上の時系列データに基づく事象の発生頻度の変化を表現するための形式言語と,その意味論を提案することである.事象の変化を表現するために,統計学における検定の理論が用いられる.さらに,頻度論理の有用性を評価するために,実在の病院において収集されたナースコール履歴データに関する命題を頻度命題として表現し,実際のナースコール履歴データを用いた検証を行う.


セッション D2  D分科会 招待講演1
日時: 2018年5月17日(木) 11:10 - 11:55
部屋: 11会議室
座長: 山崎 達志 (摂南大学 理工学部 機械工学科)

D2-1 (時間: 11:10 - 11:55)
題名(招待講演) 海洋レーダを用いた津波観測における統計的推定
著者山田 哲太郎 (三菱電機(株) 情報技術総合研究所)
ページpp. 25 - 30
アブストラクト津波の防災,減災を目的として,海洋レーダを用いて津波の到来を観測し正確な警報を出すことが求められている.海洋レーダによる津波観測では,観測される流速観測値に観測誤差が重畳するため,誤警報や失探知が発生するという課題がある.本発表では津波の到来波面を想定し,最尤推定により津波パラメータを統計的に推定することで,誤警報を低減させる津波推定技術とその関連技術を紹介する.


セッション D3  システム理論の新しいアプリケーション1
日時: 2018年5月17日(木) 13:30 - 14:20
部屋: 11会議室
座長: 稲元 勉 (愛媛大学)

D3-1 (時間: 13:30 - 13:55)
題名Optimal Maintenance Problem Based on Maintenance Effort for OSS System Development Project
著者○Yoshinobu Tamura (Tokyo City University), Shigeru Yamada (Tottori University)
ページpp. 31 - 35
キーワードMaintenance Effort, Open Source Software, Wiener Process Model
アブストラクトIt is important for the OSS project managers to control the management effort of OSS. The appropriate control of management effort for OSS will indirectly link to the quality, reliability, and cost. This paper discuss a method of OSS project management considering irregular fluctuation of performance resulting from the characteristics of OSS development and management. Then, we discuss the optimal maintenance problem based on the maintenance effort. In particular, the OSS project and cost assessment method based on Wiener process model in terms of effort is developed in order to comprehend the characteristics of OSS discussed in this paper.

D3-2 (時間: 13:55 - 14:20)
題名電力小売市場におけるスイッチングコストを考慮した需要家の効用モデルの提案
著者◎長谷 亮, 篠宮 紀彦 (創価大学工学研究科)
ページpp. 36 - 41
キーワードグラフ理論, マッチング, 選好関係, 区間順序
アブストラクト日本では,電力の低価格化などを目的として,一般家庭などの低圧需要家も対象に加えた電力小売の全面自由化が2016年4月に行われた.需要家としては電気事業者の選択肢が増え,電力価格の低い事業者を選べるようになったが,電気事業者の切り替えを行わない需要家も多い.先行研究では,電力市場の分析のために取引の組み合わせをグラフ理論のマッチングで表し,需要家が価格の低い電気事業者を選好することを仮定した分析を行なっているが,実際の市場では需要家が価格の低い電気事業者に切り替えるとは限らない.本稿では,電気事業者の切り替えを阻害する要素と考えられるスイッチングコストに着目し,需要家の電気事業者に対する選好を表現する数理モデルを提案する.


セッション C1  エマージングデバイス
日時: 2018年5月17日(木) 9:15 - 10:30
部屋: 21会議室
座長: 粟野 皓光 (東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター)

C1-1 (時間: 9:15 - 9:40)
題名ナノフォトニック・ニューラルアクセラレータ向け性能評価環境の構築
著者◎川上 哲志, 小野 貴継, 井上 弘士 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 納富 雅也 (NTTナノフォトニクスセンタ)
ページpp. 42 - 47
キーワード光コンピューティング, ナノフォトニクス, ニューラルネットワーク

C1-2 (時間: 9:40 - 10:05)
題名多ビットの相互作用をもつ全接続イジングモデルのためのRRAMアニーリングプロセッサ
著者◎松本 章吾, 業天 英範, 廣本 正之, 佐藤 高史 (京都大学 大学院情報学研究科)
ページpp. 48 - 53
キーワード組合せ最適化問題, イジングモデル, アニーリング, RRAM

C1-3 (時間: 10:05 - 10:30)
題名有機トランジスタによるBuskeeper PUFの試作と連続測定のためのリセット回路の検討
著者◎齊藤 成晃 (京都大学 大学院情報学研究科), 新谷 道広 (奈良先端科学技術大学院大学), 栗原 一徳, 小笠原 泰弘 (産業技術総合研究所), 廣本 正之, 佐藤 高史 (京都大学 大学院情報学研究科)
ページpp. 54 - 59
キーワード有機トランジスタ, Buskeeper PUF, リセット動作, シミュレーション


セッション C2  C分科会 招待講演1
日時: 2018年5月17日(木) 10:45 - 11:45
部屋: 21会議室
座長: 谷口 一徹 (大阪大学 大学院情報科学研究科)

C2-1 (時間: 10:45 - 11:45)
題名(招待講演) 組合せ最適化問題を効率的に解くCMOSアニーリングマシン
著者山岡 雅直 ((株)日立製作所 研究開発グループ 基礎研究センタ)
ページpp. 60 - 61
アブストラクトIoTと呼ばれる時代となり,社会で用いられるさまざまなシステムでは最適化処理が必要となる.システムの最適化には,組合せ最適化問題を解く技術がキー技術となると考えられる.組合せ最適化問題を効率よく解く手法として,イジングモデルを用いたアニーリングマシンが提案されている.このアニーリングマシンを半導体回路で実現するCMOSアニーリングマシンを提案した.このCMOSアニーリングマシンの回路詳細に関して紹介する.さらに,CMOSアニーリングマシンは新しいコンピューティング技術であり,ハードウェアのみならずソフトウェアなどの周辺技術が必要となる.それら周辺技術に関しても紹介する.


セッション A3  人工知能の応用と実現技術1(招待講演)
日時: 2018年5月17日(木) 13:30 - 14:30
部屋: 21会議室
座長: 齊藤 健 (日本大学理工学部)

A3-1 (時間: 13:30 - 14:30)
題名(招待講演) 家庭用サービスロボットへの適用に向けた脳型知能集積回路の開発
著者森江 隆, 田向 権 (九州工業大学 大学院生命体工学研究科)
ページpp. 62 - 63
キーワード家庭用サービスロボット, 人工知能, 脳型知能集積回路
アブストラクト知能サービスロボットの能力と性能を競う場としてロボカップ@ホームリーグが注目されている.そのタスクを通して,研究者は従来からの人工知能の諸課題に直面している.さまざまなアプローチでそれらを解決しようとする試みが続けられているが,筆者らが有望と考える方向性として,脳の機能部位を真似る脳型AIと,それを効率的に実装する時間領域脳型アナログ集積回路の研究例を紹介する.


セッション D4  人工知能の応用と実現技術2(招待講演)
日時: 2018年5月17日(木) 15:00 - 16:15
部屋: 21会議室
座長: 豊嶋 伊知郎 (東芝エネルギーシステムズ)

D4-1 (時間: 15:00 - 16:15)
題名(招待講演) 複雑な製品システムの開発設計を支援する俯瞰的マネジメント手法
著者青山 和浩 (東京大学 工学系研究科)
ページpp. 64 - 67
アブストラクト市場のグローバル化は製品システムに対する要求を多様化し,要求を満足させるために製品システムは複雑化し,その開発設計における高度なマネジメントが要望される.このマネジメントでは,製品システムのアーキテクチャは勿論のこと,開発設計のプロセス(順序),組織の編成(役割分担)など,様々なシステムが複合的に絡む問題を対象とする必要がある.次から次へと新しい技術の導入が期待される中で,従来のマネジメントを流用するだけでは,開発設計の手戻りなどが多発し,競争力の低下が懸念される.講演では,Systems Engineering の基本的な考え方をベースに,システムを俯瞰する技術として重要な構造化手法に着目し,製品システムに関係する様々なシステムをネットワーク(様々な要素と関係)として捉えた際の構造分析から得られる示唆と,その示唆に基づくマネジメント方法について議論する.


セッション A1  IoT向け電源回路
日時: 2018年5月17日(木) 9:15 - 10:30
部屋: 22会議室
座長: 山口 基 (ルネサスシステムデザイン)

A1-1 (時間: 9:15 - 9:40)
題名最大効率点追従制御を用いたスイッチトキャパシタ型降圧コンバータの高効率化
著者◎神崎 脩斗, 廣瀬 哲也, 尾崎 年洋, 浅野 大樹, 中澤 勇一郎, 黒木 修隆, 沼 昌宏 (神戸大学工学研究科電気電子工学専攻)
ページpp. 68 - 73
キーワードIoT, アナログ電源回路, 超小型センサデバイス
アブストラクト本稿では,最大効率点追従制御によって,SC型降圧回路を常に最大効率で動作させる手法と制御回路の低電力化手法を提案し,高効率に動作する1.2 V生成降圧DC-DCコンバータの設計を目的とする.提案する回路では,負荷電流をモニタすることで,負荷電流に比例した周波数のクロックを生成し,最大効率点追従制御を行う.その制御によって,負荷電流に応じて動作周波数を変化させ,負荷電流によらず常に最大電力変換効率で動作させる.さらに,レベルシフタを用いることで制御回路の低電源電圧化を行い,低消費電力化を実現する.シミュレーション評価の結果,提案回路は10 nA – 400 uAの範囲で1.2Vの電圧を出力し,最大電力変換効率は58%であった.

A1-2 (時間: 9:40 - 10:05)
題名アクティブダイオードに向けたヒステリシスコンパレータの設計
著者◎松本 香, 廣瀬 哲也, 浅野 大樹, 辻 佑斗, 中澤 勇一郎, 黒木 修隆, 沼 昌宏 (神戸大学工学研究科電気電子工学専攻)
ページpp. 74 - 79
キーワードヒステリシスコンパレータ, アクティブダイオード, IoT
アブストラクト近年,IoT (Internet of Things)と呼ばれる高度情報化社会の実現に注目が集まり,急速に研究開拓が推進されている.IoTでは,あらゆるモノにセンサデバイスを搭載し,モノ同士がインターネットに接続され,情報を共有し,活用する次世代情報社会である.収集した情報は,医療・流通・防犯・農業等のあらゆる分野に応用し,我々の生活における利便性や生活の質を高めることが期待されている. IoTを実現するセンサデバイスは,環境エネルギーを動力源として動作することが望ましい.しかし,環境発電デバイスの出力電圧が低下したときに電流が逆流する恐れがある.そこで,逆流電流を防止する回路であるアクティブダイオードに使用するヒステリシスコンパレータについて検討した.

A1-3 (時間: 10:05 - 10:30)
題名過電流制御技術を用いた自己バイアス型シリーズレギュレータ
著者◎Lee Young-Gyun, 廣瀬 哲也, 浅野 大樹, 神崎 脩斗, 黒木 修隆, 沼 昌宏 (神戸大学工学研究科電気電子工学専攻)
ページpp. 80 - 85
キーワードIoT, アナログ電源回路, 超小型センサデバイス
アブストラクト本稿では,高効率なパワーマネジメント回路に向けて,低消費電力動作を行うシリーズレギュレータの設計を目的とする.負荷電流に応じてバイアス電流を増減させる自己バイアス技術を用いることで,高精度かつ高効率のシリーズレギュレータを実現する.しかし,自己バイアス型シリーズレギュレータの入力電圧が低い範囲にあるとき,不要な過電流が消費される課題がある.そこで,過電流制御技術を用いた自己バイアス型シリーズレギュレータを提案する.提案回路では,コンパレータを用いて入力電圧と参照電圧をモニタする.そして,コンパレータの出力電圧より自己バイアス型シリーズレギュレータの動作を制御することで,低消費電力動作を実現する.シミュレーション評価の結果,提案回路の待機状態でのリーク電流は8.5 nA,定常状態での消費電流は29.9 nAであった.


セッション A2  ハーベスタおよびニューラルネット
日時: 2018年5月17日(木) 10:45 - 12:00
部屋: 22会議室
座長: 山根 大輔 (東京工業大学)

A2-1 (時間: 10:45 - 11:10)
題名低周波圧電エネルギーハーベスティングにおけるMOSs SP-SSHI手法
著者◎杉山 貴紀, 戸川 望, 柳澤 政生, 史 又華 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科)
ページpp. 86 - 91
キーワードエネルギーハーベスティング, 圧電, 電圧変換回路, SP-SSHI
アブストラクト近年、小型電子機器のさらなる小型化、それに伴う効率化が要求されている。その中でも特に大きく重たいバッテリーが重要な課題としてあげられる。このバッテリーの代替案として、周囲の環境からエネルギーを収穫して電力に変換する、エネルギーハーベスティング技術がある。本稿では、エネルギーハーベスティングの中でも、安定したエネルギーを得ることが可能な圧電を取り上げる。様々な周波数の振動の中でも、人の動作を振動源とした低周波振動での実装を目的とし、圧電を用いたエネルギーハーベスティングの電圧変換回路として、MOSを利用したSP-SSHI回路を提案する。この回路は、既存回路と比較し、高い電力を出力することができる。

A2-2 (時間: 11:10 - 11:35)
題名4足歩行型ロボットのPWMサーボモータを駆動可能なハードウェアニューラルネットワークの開発
著者◎平尾 聡志 (日本大学理工学部), 阿部 水樹 (日本大学大学院理工学研究科), 金子 美泉, 内木場 文男, 齊藤 健 (日本大学理工学部)
ページpp. 92 - 97
キーワードニューラルネットワーク, PWM制御回路
アブストラクト優れた制御システムを実現するために、生物を模倣してロボットに実装する研究が行われている。我々は、10センチメートル程度の4足歩行型ロボットに、ハードウェアニューラルネットワークを実装し、制御する研究を行っている。先の報告では、歩容パターンをハードウェアニューラルネットワークで生成し、アクチュエータであるPWMサーボモータは、コントロールボードで制御する必要があった。本論文では、ハードウェアニューラルネットワークの構成要素であるニューロンモデルを使用した、PWM制御波形の生成について検討を行う。提案するモデルは、コントロールボードなしでのPWMサーボモータの角度制御が可能であることを報告する。

A2-3 (時間: 11:35 - 12:00)
題名6足歩行型マイクロロボットの歩容切替えが可能なハードウェアニューラルネットワークの開発
著者◎田中 泰介, 阿部 水樹, 田中 大介 (日本大学大学院理工学研究科), 早川 雄一朗, 金子 美泉, 内木場 文男, 齊藤 健 (日本大学理工学部)
ページpp. 98 - 103
キーワードニューラルネットワーク
アブストラクト昆虫の優れた機能を模倣したマイクロロボットが注目されている。我々は、微細加工技術で作製した、ミリメートルサイズのロボットシステムについて研究している。開発したロボットシステムは、集積回路技術で実現したハードウェアニューラルネットワークを用いて、コンピュータプログラム無しでの駆動が可能である。しかし、ネットワークの構成上、ロボットは三脚歩行以外の歩容を表現することができなかった。本論文では、昆虫の代表的な歩容である、三脚歩行および波状歩行を表現するネットワークを新たに提案する。シミュレーションの結果、ベアチップのサイズを変更することなく、2種類の歩容の切り替えが可能であることを明らかにしたので報告する。


セッション B1  多次元信号処理(招待講演)
日時: 2018年5月17日(木) 13:30 - 14:45
部屋: 22会議室
座長: 松岡 諒 (香川大学)

B1-1 (時間: 13:30 - 14:25)
題名(招待講演) 重み付きテンソル核ノルム最小化とその画像復元への応用について
著者宮田 高道 (千葉工業大学 電気電子情報工学科)
ページpp. 104 - 109
アブストラクト近年,画像・信号復元において行列の低ランク性を先見情報として利用する様々な手法が提案されている.特に,与えられた行列の特異値の重み付き和を用いる重み付き核ノルムは,輝度画像のノイズ除去に応用され高い性能を示すことが知られている.本稿では,この重み付き核ノルムを高階のテンソルへと拡張した重み付きテンソル核ノルムについて提案し,当該ノルムを先見情報として利用することで,カラー画像ノイズ除去や,部分的な観測からの復元において既存手法を上回る性能を示すことについて述べる.

B1-2 (時間: 14:25 - 14:45)
題名局所次元削減に基づく多様体上の部分欠損修復と画像修復への応用
著者◎佐々木 亮平 (東京理科大学), 小西 克巳 (工学院大学), 高橋 智博, 古川 利博 (東京理科大学)
ページpp. 110 - 115
キーワード画像修復, ARモデル, 行列ランク最小化, 多様体学習, 局所線形埋め込み
アブストラクト本稿では画像の部分欠損修復問題を扱う.同問題の解法の1つとして,画像に対し2次元自己回帰モデルを仮定した手法が幾つか提案されている.同手法はARモデルの仮定により,画像の任意の小領域の画素値を要素に持つベクトルが低次線形空間に属することから行列ランク最小化により部分欠損修復を行う手法である.しかしながら,実際の画像では厳密なARモデルが成立することは稀であり,そのモデル化誤差によって修復精度は劣化する.そのため本稿では,そのベクトルが低次多様体に属すると仮定し,多様体学習の1つである局所線形埋め込みの考えに基づいた行列ランク最小化による部分欠損修復手法を提案する.数値実験により提案手法の有効性を示す.


セッション B2  基礎・音声・音響信号処理
日時: 2018年5月17日(木) 15:00 - 16:20
部屋: 22会議室
座長: 杉浦 陽介 (埼玉大学)

B2-1 (時間: 15:00 - 15:20)
題名停留回避手法がIIRフィルタ設計に及ぼす効果
著者高瀬 裕矢, 三浦 弘睦, 山本 健造, ○陶山 健仁 (東京電機大学工学部電気電子工学科)
ページpp. 116 - 119
キーワードIIRフィルタ, PSO
アブストラクトIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ設計に,PSO(Particle Swarm Optimization)を用いた手法が報告されている.PSOは高速に解候補を列挙可能であるが,強い集中化能力をもつため,早期収束する傾向がある.停留回避手法として,PSS-PSOが提案されている.しかし,アルゴリズムが良解を探索する過程は不明である.本研究では,極,零点のIIRフィルタパラメータの視点から,アルゴリズムの動作を検証する.

B2-2 (時間: 15:20 - 15:40)
題名マイクロホン間隔拡張による全方位音源追尾性能向上
著者◎松永 拳, 陶山 健仁 (東京電機大学/工学部電気電子工学科)
ページpp. 120 - 125
キーワード円形マイクロホンアレー, 音源追尾
アブストラクト円形マイクロホンアレーを用いた逐次更新ヒストグラムによる全方位複数音源追尾法が提案されている.先行研究では,隣接した2 マイクロホンペア毎の推定結果を統合している.しかし,その場合,空間解像度が必ずしも高くない.本研究では,空間解像度向上のため,間隔が最大の2 マイクロホンペアを用いて,追尾精度向上を狙う.

B2-3 (時間: 15:40 - 16:00)
題名時間情報を考慮したアコースティックピアノ演奏支援システム
著者◎牧野 恭祐, 泉尾 樹, 梅本 篤志, 藤田 玄 (大阪電気通信大学)
ページpp. 126 - 129
キーワードピアノ, 演奏支援システム
アブストラクト一部の教務員採用試験や趣味の一環などでピアノを練習することの需要が高まっている.電子ピアノの普及により一般家庭でもピアノの練習ができるようになり,それに伴いピアノの演奏を補助する支援システムが提案されている.しかし,現在アコースティックピアノに対する演奏支援の補助をするシステムはほとんど提案されておらず,電子ピアノに搭載されている従来の演奏支援システムでは単音に特化した正誤判定を行っており重音をあまり考慮していない,演奏支援システムとしては不十分であるという問題点がある. そこで本研究ではアコースティックピアノに対応した演奏支援システムを提案する.

B2-4 (時間: 16:00 - 16:20)
題名畳み込みニューラルネットワークの周波数領域学習による演算量削減
著者◎三宅 哲史, 廣本 正之, 佐藤 高史 (京都大学 情報学研究科 通信情報システム専攻)
ページpp. 130 - 135
キーワードニューラルネットワーク, CNN, 低消費電力化



2018年5月18日(金)

セッション D5  ペトリネットと離散事象システム
日時: 2018年5月18日(金) 10:45 - 12:00
部屋: 11会議室
座長: 山内 由紀子 (九州大学)

D5-1 (時間: 10:45 - 11:10)
題名On Aspect-Oriented Workflow Net with Multi-Attributes and Its Application to Service Personalization
著者◎Mohd Anuaruddin Bin Ahmadon, Yusuke Tenkyo, Shingo Yamaguchi (Yamaguchi University)
ページpp. 136 - 141
キーワードservice personalization, aspect-oriented, weaving method, workflow net
アブストラクトIn this paper, we proposed a service personalization method based on aspect-oriented approach. We model a service with aspect-oriented workflow net, then we give an example of personalization problem for different users using multi-attributes. In our approach, we defined aspect-oriented workflow net with multi-attributes and weaving functions. The weaving functions enabled us to embed advices into base net according to action label and parameter values condition. Finally, we illustrated the formal weaving approach with an example of a service personalization.

D5-2 (時間: 11:10 - 11:35)
題名On Response Property Analysis in Sound Bridge-Less Well-Structured Workflow Nets
著者◎Muhammad Syafiq Bin Ab Malek, Shingo Yamaguchi, Mohd Anuaruddin Bin Ahmadon (Graduate School of Science and Technology for Innovation, Yamaguchi University)
ページpp. 142 - 146
キーワードPetri Net, Response Property, Well-Structured, Workflow, Business Process
アブストラクトResponse property is a kind of liveness property. Response property problem is defined as follows: Given two activities alpha and beta, whenever alpha is executed, is beta always executed after that? In this paper, we tackle the problem in term of Workflow Petri nets (WF-nets for short). Our result is the response property problem for cyclic bridge-less well-structured WF-nets is solvable in polynomial time. We illustrated the usefulness of the procedure with an application example.

D5-3 (時間: 11:35 - 12:00)
題名量子化イベント駆動制御のための切替型制御器の設計
著者吉川 峻平, ○小林 孝一, 山下 裕 (北海道大学)
ページpp. 147 - 152
キーワードネットワーク化制御システム, イベント駆動制御, 量子化
アブストラクトイベント駆動制御とは,計測値が大きく変化したときのみ(すなわち,イベントが発生したときのみ),制御入力を更新する手法である.通信ネットワークを含む制御システムの代表的な制御手法として知られている.本稿では,計測値の量子化を考慮したイベント駆動制御(量子化イベント駆動制御と呼ぶこととする)の手法を提案する.センサの解像度やセンサから制御器への通信において,計測値が量子化される場合があり,量子化イベント駆動制御を考えることは重要である.また,制御性能向上のために,切換型制御器を考える.切換型制御器の設計問題は線形行列不等式により制約される凸最適化問題に帰着される.計算例により,提案手法の有効性を示す.


セッション D6  D分科会 招待講演2
日時: 2018年5月18日(金) 13:30 - 14:15
部屋: 11会議室
座長: 杉井 学 (山口大学国際総合科学部国際総合科学科)

D6-1 (時間: 13:30 - 14:15)
題名(招待講演) アミノ酸断片配列に基づく情報抽出
著者○名嘉村 盛和 (琉球大学 工学部 情報工学科)
ページpp. 153 - 157
キーワードアミノ酸断片配列, 最大クリーク, 二面角, 機械学習
アブストラクト著者等はタンパク質を構成するアミノ酸配列から固定長の断片配列を一文字ずつずらしながら抜き出すことで,断片配列の出現確率や分布に基づく解析法を研究開発しSCS Packageと呼ばれるWebサービスを提供している. 本稿では断片配列に基づく展開研究として,慣用句と呼ばれる二つの断片配列の組合せに着目した研究成果を二件紹介する.一つ目はアミノ酸配列を慣用句のつながりとして捉え,共通部分グラフを求める等,アミノ酸配列の解析をグラフ理論に基づいて行うものである.二つ目は慣用句の出現分布をもとにアミノ酸配列の二次構造を機械学習により予測するものである.タンパク質構造データベースに登録されているデータを学習用データとして用いることで,提案手法は比較的高精度で二次構造を推定することができる.


セッション D7  システム理論の新しいアプリケーション2
日時: 2018年5月18日(金) 14:30 - 15:20
部屋: 11会議室
座長: 稲元 勉 (愛媛大学)

D7-1 (時間: 14:30 - 14:55)
題名侵入・潜伏者から予測されにくい屋内警備ロボットの巡回経路の生成
著者梶田 和輝, ○小中 英嗣 (名城大学)
ページpp. 158 - 163
キーワード巡回警備ロボット, 中国人郵便配達問題, グラフ探索
アブストラクト本論文では屋内警備ロボットによる巡回監視を研究対象とし,巡回毎の経路の変化と侵入者から見た侵入のしにくさに着目する.巡回経路が固定であり,かつそれが侵入者に知られた場合,巡回間隔が長くなると分かっている地点では侵入者が侵入しやすくなる.本研究では,巡回すべき経路のうち複数回通るべき経路をランダムに与えることにより,巡回ごとに異なる経路を柔軟かつ容易に生成可能なアルゴリズムを提案する.またいくつかの事例に適用した計算機実験の結果を示し,実際に提案手法が巡回ごとに巡回間隔が異なる経路を生成できていることを確認する.

D7-2 (時間: 14:55 - 15:20)
題名電動車いすの障害物回避動作時の経路選択において危険な経路の生成を抑制する学習手法
著者◎成田 悠樹, 小中 英嗣 (名城大学)
ページpp. 164 - 169
キーワード障害物回避, ポテンシャル法, 電動車いす, ニューラルネットワーク
アブストラクト本論文では,電動車いすが通路上の障害物(開いた扉など)を回避して走行する問題を考察の対象とする.いくつかの代表的な障害物の配置に対して,最適なポテンシャル関数を確率的最適化に基づき設計する.実際の走行時には設計済みのポテンシャル関数の中から適切なものを選択し走行する.このとき,ポテンシャル関数の選択器としてニューラルネットワークを利用する.ニューラルネットワークの学習時に,経路の安全性を現す評価値を反映させた誤差関数を定義し,評価が非常に悪くなる分類誤りを減少させることにより,走行時の危険な経路の生成を抑制する手法を提案する.提案手法の有効性をシミュレーションにより検証する.


セッション C3  人工知能の応用と実現技術3(招待講演)
日時: 2018年5月18日(金) 9:15 - 10:15
部屋: 21会議室
座長: 高島 康裕 (北九州市立大学 情報メディア工学科)

C3-1 (時間: 9:15 - 10:15)
題名(招待講演) 人工知能アクセラレータの技術動向
著者本村 真人 (北海道大学 大学院 情報科学研究科)
ページpp. 170 - 174
アブストラクト深層ニューラルネット(DNN)技術の勃興を皮切りに,広い意味での人工知能技術が再び大きな注目を集めている.本講演では,人工知能分野のワークロードの特徴を大局的に捉えた上で,その情報処理をアクセラレートするプロセッサアーキテクチャやハードウェア技術の最新動向を紹介する.また,講演者のグループで取り組んでいるバイナリDNN,対数量子化DNN,アニーリング計算機等のアクセラレータ技術を具体例として取り上げ,主に応用志向アーキテクチャの観点から,その有効性や将来性を論じる.


セッション B4  人工知能の応用と実現技術4(招待講演)
日時: 2018年5月18日(金) 10:45 - 12:00
部屋: 21会議室
座長: 高橋 智博 (東海大学)

B4-1 (時間: 10:45 - 12:00)
題名(招待講演) Deep Convolutional Neural Network for Mammographic Computer-Aided Detection
著者張 暁勇 (仙台高等専門学校), 鈴木 真太郎, 高野 寛己, 本間 経康 (東北大学)
ページpp. 175 - 184
キーワードdeep convolutional neural network, mammogram, mass detection, computer-aided detection
アブストラクトRecent years, deep convolutional neural network (DCNN) made a remarkable progress and achieved an outstanding performance in natural image recognition. However, since obtaining a large-scale annotated medical image database for training is difficult, the DCNN remains a challenge in medical image applications. In this paper, we present a preliminary study on DCNN for application of mammographic computer-aided detection/diagnosis (CAD) system. Using a transfer learning method, we train a DCNN, which is pre-trained by a large-scale natural image database, using a relatively small-scale mammographic image data for mass detection and classification. Experimental results demonstrate the effectiveness of DCNN for mammographic CAD system.


セッション C4  VLSI設計技術1
日時: 2018年5月18日(金) 13:30 - 14:45
部屋: 21会議室
座長: 齋藤 寛 (会津大学)

C4-1 (時間: 13:30 - 13:55)
題名An Efficient Binary Comparator Design Method for Strip-Mining and Loop-Tiling
著者◎Naoaki Shibata, Hiroto Kondo, Hiiro Miyai, Kazuhiro Nakamura (Nippon Institute of Technology)
ページpp. 185 - 190
キーワードBinary Comparator, Strip-Mining, Loop-Tiling
アブストラクトIn this paper, we present an efficient binary comparator design method for strip-mining and loop-tiling. Based on the maximum value of the operand difference, we reduce the bit-width of the comparator controlling the innermost strip-mined loop and loop-tiled loop. By applying the method to a strip-mined circuit, we found that the area-delay product and power delay product of the circuit are reduced by 5% and 6%, respectively. By applying the method to a loop-tiled circuit, we also found that the area-delay product and power-delay product of the circuit are reduced by 9% and 5%, respectively.

C4-2 (時間: 13:55 - 14:20)
題名CNNに対する概算加算器の適用と評価
著者◎井上 雄太 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科電子物理システム学専攻史研究室), 戸川 望 (早稲田大学基幹理工学部情報理工学科), 柳澤 政生, 史 又華 (早稲田大学基幹理工学部電子物理システム学科)
ページpp. 191 - 196
キーワード概算回路, 二値化CNN
アブストラクト近年,注目されている技術に畳み込みニューラルネットワーク(CNN)があり,様々な分野にて活用されている.しかし,CNNにおいて,その計算量の多さ,実行時間の長さからくる消費電力の大きさが問題となっている.本研究ではCNNの低消費電力のため,Approximate Computing(概算)の適用を考える.CNNのうち特に二値化CNNに注目し,その計算量と実行時間の削減を目的に概算加算器の適用を提案する.二値化CNNのバイアス計算にてGeneric Accuracy Configurable(GeAr)と下位bit切り捨て加算器(Truncation Adder)を用いた際の計算精度の評価と,各加算器の消費電力と回路面積について評価を行う.そして計算精度,消費電力,回路面積それぞれのトレードオフについて考察を行う.

C4-3 (時間: 14:20 - 14:45)
題名リーク削減による低消費電力SRAMの設計
著者◎伊藤 卓, 戸川 望, 柳澤 政生, 史 又華 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科)
ページpp. 197 - 202
キーワード低消費電力, SRAM
アブストラクト近年の半導体技術の進歩により電子機器が普及し、回路の低消費電力化が常に求められている。多くの電子機器に搭載されている回路としてメモリ回路がある。SRAMは比較的消費電力が少ないメモリの1種である。本研究では低消費電力SRAMの設計を目指し、新しい回路の提案をする。既存の低消費電力SRAM回路を元にリーク電流の削減を行うことで全体の消費電力を抑えた回路の提案をし、その回路について既存回路とあわせてシミュレーションを行った。そして、それらの回路の性能について電力、遅延、安定性などを指標に比較を行った。


セッション C5  VLSI設計技術2
日時: 2018年5月18日(金) 15:00 - 15:50
部屋: 21会議室
座長: 柴田 誠也 (日本電気)

C5-1 (時間: 15:00 - 15:25)
題名Malleable Task Scheduling with Constraint Programming
著者◎Hiroki Nishikawa, Hiroyuki Tomiyama (Ritsumeikan University), Ittetsu Taniguchi (Osaka University), Kana Shimada (Ritsumeikan University)
ページpp. 203 - 207
キーワードTask scheduling, multicore, constraint programming

C5-2 (時間: 15:25 - 15:50)
題名縮退可能なNoCルータを用いた耐故障ルーティング法
著者◎勝田 稔弘 (山口大学 大学院創成科学研究科), 黒川 陽太, 福士 将 (山口大学大学院創成科学研究科)
ページpp. 208 - 213
キーワード故障, 縮退
アブストラクトネットワークオンチップ(NoC)型メニーコアシステ ムにおける通信性能の向上を目的に,入力バッファの縮退が可能 なNoCルータを提案する.NoCでは,故障ノード(ルータとコア のペア)を迂回して正しくパケットを転送する耐故障ルーティン グ法が不可欠であるが,従来手法には,故障ノード数の増加によ り,ノードの利用効率と通信性能が低下するという問題があった. 提案手法では,ルータの大部分を占める入力バッファに故障が発 生した場合に,故障箇所を除外するように再構成を行い,縮退動 作させることで,問題の解決を図る.


セッション B3  システム実現技術
日時: 2018年5月18日(金) 9:30 - 10:30
部屋: 22会議室
座長: 白井 啓一郎 (信州大学工学部 電子情報システム工学科)

B3-1 (時間: 9:30 - 9:50)
題名QC-LDPC符号の復号処理のGPU実装についての検討
著者◎坂井 高志, 畠中 理英, 尾上 孝雄 (大阪大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 214 - 219
キーワードLDPC符号, GPGPU, CUDA, IoT
アブストラクト近年注目を集めているIoTネットワークにおいては,低速通信規格と高速通信規格の橋渡しを行う基地局が必要となる.この基地局は多数の通信規格を扱う必要があるため,ソフトウェア無線が適すると考えられる.本研究では,多くの無線規格に導入されておりIoTネットワークの基地局にも必要と考えられるものの,計算量が大きくソフトウェア無線のボトルネックとなりうる誤り訂正符号LDPC符号の復号の処理を, GPGPUによって実装した.IEEE 802.11nに定められたLDPC符号を実装し,既存研究と比較して10%程度のスループット向上を実現した.

B3-2 (時間: 9:50 - 10:10)
題名FPGA実装に適したカオス暗号とその特性評価に関する研究
著者◎新井 貴史, 嘉瀬 悠太 (明治大学大学院理工学研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部電気電子生命学科)
ページpp. 220 - 224
キーワードカオス, 暗号
アブストラクト本研究はカオスストリーム暗号システムの処理速度の向上を目的としている。FPGAなど低演算リソースへの実装を目指しているためである。演算量を低減させるために固定小数点演算を用いることにあわせて、本研究ではシステムに論理演算を組み込んでいる。その結果、処理速度は従来法と比較して大幅に向上したことが確認できた。また、計測から固定小数点演算のフォーマットのビット数をある程度増やしても処理速度が損なわれないことが分かった。そのため、本研究では従来用いていた16ビットのフォーマットに代わり32ビットのフォーマットを用いている。それに伴い有効暗号鍵数の向上も確認できた。

B3-3 (時間: 10:10 - 10:30)
題名サブピクセルを考慮した積分画像計算に基づく画像の平均輝度に依存しないHaar-like特徴による物体検出
著者◎上沼 大悟, 岡田 怜史 (明治大学大学院理工学研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部電気電子生命学科)
ページpp. 225 - 230
キーワードHaar-like特徴, 輝度, 積分画像, サブピクセル
アブストラクトディジタルカメラやスマートフォンでの顔検出で用いられているHaar-like特徴を用いた機械学習による物体検出は、検出率や汎化性能等ではディープラーニングによる手法に劣る反面、低演算リソース環境での物体検出では一定の成果を上げている。 Haar-like特徴の明暗の面積比率を等しくすることで、画像の平均輝度に依存しない物体検出を実現することができるが、この特性によってHaar-like特徴の縦、または横の長さが偶数でなければならないという制約が生じてしまう。 本研究では、サブピクセルを想定した積分画像計算法における実用的な手法とともに、制約に縛られずに検出を行う方法を提案する。


セッション A4  モデリングとシミュレーション
日時: 2018年5月18日(金) 13:30 - 14:20
部屋: 22会議室
座長: 望月 寛 (日本大学理工学部応用情報工学科)

A4-1 (時間: 13:30 - 13:55)
題名Proof of the Theorem and the Background of the Algorithm for Special Purpose Processor Design Verification using SystemVerilog
著者○Ryuichi Takahashi (Faculty of Information Sciences, Hiroshima City University)
ページpp. 231 - 235
キーワードSystemVerilog, design verification, Berge’s theorem, Bellman equation
アブストラクトHigh level design and verification methodology has become critically important as the scale and the complexity of the digital system design grow. SystemVerilog is an extension of Verilog HDL for expressing the assertions (SVA) which are expressions of the properties expected to be held. We propose (1)proof of the theorem used for the design and (2)the background of the algorithm used by the design could be used as the way to describe SVA for verifying the behavior of the processors. We believe similar method could be used to write down SVAs to verify the behavior of the particular purpose processors.

A4-2 (時間: 13:55 - 14:20)
題名Matrix Exponential法を用いた過渡解析の時間刻み制御とニュートン反復回数の削減
著者◎亀井 達也, 熊代 成孝, 小林 和淑, 廣木 彰, 古田 潤 (京都工芸繊維大学)
ページpp. 236 - 241
キーワードMatrix Exponential法, 過渡解析, 時間刻み制御, 局所打切り誤差, ニュートン法
アブストラクトパワーデバイスの設計・開発において、シミュレーション時間の短縮が求められている。本研究では、過渡解析における正確な時間刻み幅制御指標を提案する。本指標は、Matrix Exponential法によって求めたデバイス構造全体の主要応答時定数の指数項を含む。本手法を用いることで、Si-DMOSFETのオン・オフ動作において主要応答部分のドレイン電流精度を保ちつつ、計算時間を従来手法の約30%に短縮した。主要応答時定数を用いて得られる近似解をニュートン法の初期値とすることで、反復回数の削減を図った。ニュートン法の初期値に近似解を与えることで反復回数を25%削減し、計算時間を21%低減することができた。



2018年5月17日(木)

セッション WIP  ポスターセッション・昼食
日時: 2018年5月17日(木) 12:00 - 13:00
部屋: イベントホール
座長: 白井 啓一郎 (信州大学工学部 電子情報システム工学科)

WIP-1
題名非量産LSI設計のためのミニマルEDAの検討
著者○森山 誠二郎 (株式会社アナジックス), 吉野 理貴 (法政大学), 土屋 忠明 (株式会社ロジックリサーチ)
ページpp. 242 - 247
キーワードEDA, minimal, LSI
アブストラクトThe current semiconductor industry assumes mass production, where EDA system has been geared for semiconductor design professionals. In contrast, Minimal Fab is a new production system optimized for small to medium quantity LSI products. Because requirements for EDA systems for such system are quite different, we are developing the Minimal EDA system. Minimal Fab aims at LSI pilot production in minimum 3 days with our system. In this paper, we will describe current status of Minimal EDA and discuss issues to resolve.

WIP-2
題名オープンソースなカスタムLSI設計・試作の試み - MakeLSI:
著者○秋田 純一 (金沢大学), 森山 誠二郎 ((株)アナジックス)
ページpp. 248 - 253
キーワード集積回路, オープンソース, EDA
アブストラクト本稿では、集積回路が多様なユーザにとっての真の「道具」になるために、フリーウエアの設計ツールやNDA不要な設計ルールを用いるLSI試作手段の活用を通して、LSIのユーザの質的な拡張を試みる取り組みであるMakeLSI:プロジェクトの概要と現状、および今後の課題について述べる。

WIP-3
題名A Deadlock-Free Routing Algorithm Based on Network Partitioning for 3D NoCs
著者◎Renjie Li (Graduate School of IPS, Waseda University), Xin Jiang (National Institute of Technology, Kitakyushu College), Boyu Fan, Wenda Ma, Takahiro Watanabe (Graduate School of IPS, Waseda University)
ページpp. 254 - 257
キーワードNetwork on Chip, Routing Algorithm, Deadlock-Free, 3D NoC
アブストラクトNetwork-on-Chip (NoCs) has become an attractive method to overcome the communication problems in the traditional bus-based architecture in System-on-Chip (SoCs). In this paper, a novel deadlock-free routing algorithm based on network partitioning is proposed for 3D NoCs. Different rules are used in each layer which can balance the channel loads. The proofs of deadlock-free are given both in inter-layers and intra-layers. Simulation results show that the proposed method can provide more even performance.

WIP-4
題名A Local Congestion Avoidance Routing Algorithm for 2D Network-on-Chip
著者◎Wenda Ma (Graduate School of Information, Production and Systems, Waseda University), Xin Jiang (National Institute of Technology, Kitakyushu College), Takahiro Watanabe (Graduate School of Information, Production and Systems, Waseda University)
ページpp. 258 - 262
キーワードNetwork-on-chip, hotspot, local congestion, adaptive routing algotirhm
アブストラクトHotspots are routers in network-on-chip (NoC) which have higher probability of receiving packets than other routers. In real situation, hotspots will frequently appear in NoC. Previous research has shown that there exists a local region where buffer utilization is higher than that of other routers under adaptive routing algorithm. It makes congestion take place in that local region. Both hotspots and imbalance of adaptive routing algorithm will cause local congestion in NoC, which has significant impact on NoC performance. This paper proposes a routing algorithm that can send packets while bypassing local congested area, to solve local congestion problem in 2D NoC. Experimental results show that the proposed routing algorithm performs better than other traditional routing algorithms in latency and throughput.

WIP-5
題名RSM: A Run-time System Manager for Online Task Scheduling and Placement on Dynamically Partial-Reconfigurable FPGAs
著者◎Tingyu Zhou, Tieyuan Pan, Takahiro Watanabe (Graduate School of Information, Production and Systems, Waseda University)
ページpp. 263 - 267
キーワードReconfigurable FPGA, Scheduling and placement algorithm
アブストラクトNowadays, a dynamically partial-reconfigurable device such as a field programmable gate array (FPGA) is used to solve any computation problem and it plays an important role in the field of computer science and semiconductor application due to its high flexibility and performance. However, the reconfiguration time has become an important factor restricting FPGA performance. Especially it is crucial for the online task scheduling and placement. In this paper, a run-time system manager (RSM) is proposed to reduce the overall execution time including reconfiguration time and communication cost of an application execution so as to improve the performance of the FPGA.

WIP-6
題名Zynq SoC向けヘテロジニアス・マルチコアと並列ソフトウェア環境の開発
著者◎宮崎 貴史 (立命館大学大学院理工学研究科), 谷口 一徹 (大阪大学大学院情報科学研究科), 冨山 宏之 (立命館大学大学院理工学研究科)
ページpp. 268 - 269
キーワードマルチコア, OpenCL, FPGA, Zynq, MicroBlaze
アブストラクト近年,ハードマクロ・マルチコアを搭載したFPGAデバイスが普及しており,FPGA部にソフトマクロ・プロセッサを搭載しヘテロジニアス・マルチコアを構成することが可能である.本研究では, Zynq SoCを対象として,ヘテロジニアス・マルチコア,および,OpenCLベースの並列ソフトウェア環境を開発し,その性能を評価した.アーキテクチャは2コアのハードマクロ・プロセッサと2コアのソフトマクロ・プロセッサにより構成されており,並列ソフトウェア環境はOpenCLカーネルプログラムを3つの方式で実行することが可能である.評価実験により,ヘテロジニアス構成による性能向上の可能性を示した.

WIP-7
題名テーブル参照回路の最適化実装手法
著者○岡部 忠 ((地独)東京都立産業技術研究センター/情報技術グループ)
ページpp. 270 - 275
キーワードLUT, FPGA, S-Box, PRINTCIPHER
アブストラクトテーブル参照回路の最適化手法として合成体を利用する手法が提案されているがこの手法とは異なる最適化手法を提案する。提案法を軽量ブロック暗号規格・PRINTCIPHER のハードウェア開発に適用した結果と提案法の有効性について議論する。

WIP-8
題名SAMスパイキングニューラルネットのFPGA実装における固定小数点数表現の検討
著者◎麻生 雄太, 松尾 和典, 新谷 洋人, 本木 実 (熊本高等専門学校), 西牟田 輝満 (メイビスデザイン株式会社)
ページpp. 276 - 280
キーワードSAMニューロンモデル, FPGA実装, オンチップ学習, 乗算器不要, スパイキングニューラルネット
アブストラクト本稿では,SAMスパイキングニューラルネットのFPGA実装における設計及び性能に関する実験について報告する.我々が既に提案しているSAMニューロンモデルに対する教師あり学習則は乗算器が不要な構成が可能なため,FPGAでの実装において「オンチップ学習」の構成が可能であると考えられる.3次関数近似タスクに対して,固定小数点で表現した結合荷重のビット数を変化させた時のタスクの性能について調査した結果,結合荷重のビット数が大きくなるほど,RMS誤差が小さくなるが,合計21ビット以上では誤差は減少しないことが分かった.今後は,学習回数ごとのRMS誤差の推移などを詳しく調査していく.

WIP-9
題名分割Distillationによる学習済み深層ネットワークの圧縮
著者◎滝沢 由睦, 横島 府, 白井 啓一郎, 宮尾 秀俊, 丸山 稔 (信州大学)
ページpp. 281 - 282
キーワード深層学習, 圧縮, 画像分類, CIFAR100, CNN
アブストラクト深層学習において,一般的に,高性能なネットワークは性能に応じてパラメータ数も増加する傾向があり,計算に多くのメモリと時間を要する.これらのコストを抑えるために,学習済みのネットワークを圧縮し,パラメータを削減する手法の研究が行われている.特に,Network Pruningでは,学習済みネットワークに対して,層ごとに,定めた閾値以下の結合重みを削除することで,パラメータの大幅な削減を実現する.しかし,これにより得られる結合重みは疎行列となり,計算の高速化には疎行列を効率的に扱える環境が必要となるなど,パラメータ削減が直接的に処理の高速化に繋がる訳ではない.そこで本研究では,処理の高速化に直結する層,または,チャネルの削減を実現するために,複数の層をまとめたブロックに対してDistillationを適用し,ネットワークの圧縮を行う手法を検討する.

WIP-10
題名A Study of a CMOS Image Sensor with Pixel-Parallel ADC and Timestamp Detection
著者◎Yuji Inagaki, Yasuyuki Matsuya (Aoyama Gakuin University)
ページpp. 283 - 285
キーワードCMOS Image Sensor, Pixel-Parallel ADC, Timestamp Detection
アブストラクトA CMOS image sensor (CIS) with pixel-parallel ADC which detects a timestamp when a PD voltage passes a threshold was proposed in a previous work. It can achieve high dynamic range without multiple exposures. However, it has a large dark current and its output code is nonlinear. In this study, we presented two techniques for the CIS with pixel-parallel ADC and timestamp detection to improve its performance: control of the bulk voltage of a transfer transistor and addition of an exponential timing gray code counter. We confirmed the input-output characteristic of the proposed circuit through the simulation.

WIP-11
題名ベクトル場の回転を用いた小腸蠕動運動の定量評価
著者○高橋 智博, 古川 利博 (東京理科大学工学部), 古川 顕 (首都大学東京健康福祉学部)
ページpp. 286 - 287
キーワード小腸機能検査法, Cine-MRI, オプティカルフロー
アブストラクト本論文では自由呼吸下で撮像された画像においても無呼吸下撮像と同様に定量化が可能な方法として,オプティカルフローを用いて求めたフローベクトル場の回転を用いた方法を提案する. 自由呼吸下で撮像された画像を用いての評価は未実施であるが,無呼吸下で撮像された画像に対して小腸の蠕動運動の定量化を試みた場合,蠕動運動の有無と提案した評価量の大小に一定の関係があることが示唆された.

WIP-12
題名複数の色や成分を扱う画像処理における画素ごとの特異値分解の計算効率化の検討
著者◎伊藤 勇弥, 白井 啓一郎, 宮尾 秀俊, 丸山 稔 (信州大学工学部)
ページpp. 288 - 290
キーワード特異値分解, 核ノルム, 縮退処理
アブストラクトカラー画像の色の相関を考慮した処理や画像の成分分解などの問題を最適化問題として解く際に,しばしば,画素や領域ごとに逆行列の計算や特異値分解を行う必要が生じる. 各画素ごとには微々たる計算時間であっても,全画素となると計算量は膨大となり,512x512程度のサイズの画像の処理に数分を要する問題がある. 本稿では,画素ごとに必要となる特異値分解を効率的に計算する方法,及び,同程度の画質の結果画像をより短い実行時間で得る試みについて述べる. 実験では,計算量が多い問題をもつASTVカラー画像復元法に対して提案法の一部を組み込み,実行時間を短縮できていることを示す.

WIP-13
題名ステレオ画像に対する視点内挿フィルタ
著者○久保田 彰 (中央大学)
ページpp. 291 - 292
キーワード視点内挿, フィルタ, ステレオ画像
アブストラクトステレオ画像から中間視点画像を内挿する空間不変フィルタを周波数領域において導出する.シーンが複数のレイヤから構成されると仮定し,シフトしたレイヤの和でステレオ画像をモデル化する.そのモデルからレイヤを最小二乗復元し,中間視点に投影を行う.復元と投影を一つに統合し,ステレオ画像から中間視点画像を直接内挿するフィルタを導出する.視差の範囲を一定としてシーンのレイヤ数を無限に近づけると,安定な内挿フィルタが一意に存在することを示す.

WIP-14
題名月面探査機の画像航法のための低解像度画像マッチングに関する研究
著者◎三木 健生, 津田 啓輔, 小松原 燿介, 宮森 大貴, 岡田 怜史, 上原 あかり (明治大学大学院理工学研究科電気工学専攻), 鎌田 弘之 (明治大学理工学部電気電子生命学科)
ページpp. 293 - 298
キーワード低解像度画像
アブストラクト現在、JAXAのSLIM計画では、無人探査機を月面へのピンポイント着陸を目標としている。そのために、探査機の飛行位置を極めて正確に推定する必要がある。飛行位置推定は、基本的に探査機上で行われるが、失敗した場合の地上でのバックアップ処理が想定される。地上に送信される月面画像は、通信コストを考慮して、低解像度画像を想定している。本研究では、画像照合に実績のある特徴量を用い、低解像度画像照合に対する適性を検証する。実験の結果、特徴量を組み合わせることによって良好な結果が得られることを確認した。今後は、より信頼度の高いマッチングを行うため、さらなる比較と検証を行う予定である。

WIP-15
題名同型部分グラフの判定に基づいた古文書画像切り出し技術の提案
著者◎肥喜里 大地, 中田 充, 葛 崎偉, 吉村 誠 (山口大学教育学部)
ページpp. 299 - 304
キーワード同型部分グラフ, 類似部分グラフ
アブストラクト筆者らは,テキストデータを必要としない古文書画像検索システムの実現を目指している.本稿では,同型部分グラフの判定に基づいた古文書画像切り出し技術を提案し,その問題点や課題について述べる.

WIP-16
題名ファイアウォールルール集合最小化問題に対する発見的手法の提案
著者◎門野 拓真, 田原 健太郎, 山田 敏規 (埼玉大学 大学院理工学研究科)
ページpp. 305 - 310
キーワードファイアウォール, ルール集合, 最小化
アブストラクトファイアウォールはそのルール集合に基づきパケットの受理または拒否を行うことで内部ネットワークと外部ネットワークとの通信を制御する機器である.このパケット制御をハードウェアで行う場合,格納できるルールの数が限られているので,等価な(全く同じ動作を行う)ルール集合の中でもルールの個数のより少ないものを求めることが重要である.小文では,この問題に対する発見的手法を提案し,計算機実験で有用性を示す.

WIP-17
題名SDN環境において通信遅延を最小化するネットワーク分割手法
著者◎川口 永一郎, 篠宮 紀彦 (創価大学大学院工学研究科)
ページpp. 311 - 313
キーワードSoftware Defined Networking, 通信遅延, ネットワーク分割

WIP-18
題名電力市場におけるネガワットの不安定性低減に関する一考察
著者◎橘 直博, 長谷 亮, 篠宮 紀彦 (創価大学大学院工学研究科)
ページpp. 314 - 319
キーワード不安定性, ネガワット, デマンドレスポンス, 電力市場
アブストラクト自由化が進む電力市場において,需要家が節電した電力であるネガワットが取引されることで,ピーク時の電力消費が抑制され,発電設備の利用効率が上がることが期待されている.しかし,ネガワットは需要家の行動に依存するため不安定である.不安定なネガワットは,厳密な需給バランスの維持が求められる電力系統にとって,電力品質を低下させる要因となり得る.本稿では,ネガワットの不安定性を低減させるため,仲介事業者であるアグリゲータから各需要家への節電要請を最適化問題として定式化する.さらに,最適解である適量を節電要請する場合と目標節電量を全需要家に均等分配して節電要請する場合について節電のシミュレーションを行う.

WIP-19
題名エージェント指向ペトリネットによるマルウェアMiraiの解析
著者◎田中 寛彬, 山口 真悟 (山口大学大学院創成科学研究科)
ページpp. 320 - 321
キーワードペトリネット, マルウェア, シミュレーション, セキュリティ, エージェント
アブストラクト本稿では,IoTを対象としたマルウェアMiraiの感染現象を エージェント指向ペトリネットPN2を用いてモデル化した. 「トークンがペトリネット」であるというPN2の特徴を活かして, Miraiを表すトークンの増減によりMiraiの複製や消滅を 忠実に表現することができた. さらに,そのモデルを用いて,IoT機器の再起動や DDoS攻撃の機能を持たないワームHajimeによる 対策のコストと効果を定量的に評価した.

WIP-20
題名データ指向ペトリネットによるIoTサービスオーケストレーションのためのデータ範囲に関する考察
著者◎Mohd Anuaruddin Bin Ahmadon, 山口 真悟 (山口大学大学院創成科学研究科)
ページpp. 322 - 323
キーワードIoTサービス, オーケストレーション, データペトリネット, データ適合性
アブストラクト近年、ネットワーク技術の進歩により Internet of Things(IoT)という概念が注目されるようになった。いくつかの制御するデバイスを選択し、一つの大きなシステム(サービス)としたものはIoTサービスと呼ばれている。本研究の目的は、一度設計したサービスをどこでも展開できるためにオーケストレーション法を作ることである。その中で、デバイス間のデータの適合性を検討する必要がある。本稿では、データ指向ペトリネットによるIoTサービスオーケストレーションのためのデータ範囲の検証問題とその検証方法について考察する。

WIP-21
題名IoTデバイスセキュリティ:ISO/IEC29192-3軽量ストリーム暗号のハードウェア実装性能評価
著者○岡部 忠 ((地独)東京都立産業技術研究センター)
ページpp. 324 - 326
キーワードISO/IEC 29192-3, 軽量ストリーム暗号, Enocoro, Trivium
アブストラクト本稿ではISO/IEC 29192-3で標準化されたストリーム暗号であるTriviumとEnocoroについて小規模なFPGAへの実装と回路最適化を行い,FPGAを対象デバイスとした場合のハードウェア実装の性能比較を行った.

WIP-22
題名脳波のフラクタル解析に基づいたガム咀嚼効果の計測
著者○中川 匡弘 (長岡技術科学大学)
ページpp. 327 - 332
キーワード脳波, フラクタル, 感性, 咀嚼
アブストラクト本研究では、咀嚼という行為がヒトの集中力にどのような効果があるのかを解明することを目的としている。従来行われている課題の回答数や脳血流の変化をみる研究とは異なり、脳波のフラクタル性に基づいた解析を用いるため、咀嚼が脳機能に与える影響についての新しい観点からの解析アプローチを提案する。