IEICE Electronics Society [電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ]
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エレクトロニクスソサイエティ会長

電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ会長
安藤 真

会長挨拶

  本年度のエレクトロニクスソサイエテイ(エレソ)会長を拝命致しました 東京工業大学大の安藤でございます。どうぞ宜しくお願い申しあげます。
平成18年度から保立前会長のもと新しい運営体制が無事にスタートしました。 また独立採算化の試行の1年でもありました。この変革の時期に次期会長として 1年間お手伝いさせていただき、約8,000名の会員を擁するソサイエテイに求められる、 「安定した中にも常に進化する運営」とは何かについて問題意識を深めることができました。 残念ながら、その答えを見つけるには至っておりませんが、先達のチャレンジ精神を忘れず、 「目前」の課題を解決する中でも「理想のソサイエテイ」と「問題の本質」を常に意識し、 運営に当たる決意であります。ご理解と積極的なご支援を、お願いいたします。

 平成19年度のソサイエテイとしての重要課題を述べます。
まず、エレソ運営体制の進化を継続します。
順調にスタートした「企画会議」、「編集出版会議」、「研究技術会議」の3つの会議ですが、 会員からの距離が開くことなく迅速な施策の実行がなされているか、加えて執行委員の負担が 過大なものとなることなく効率的な意思決定ができているかの両面から、体制やルールの改良を継続します。
次に、エレソの強みである出版事業の進化を図ります。
理事会のたびにエレソの論文誌の迅速な査読体制が賞賛されます。 加えてソサイエテイの速報版として明確に位置付けが行われたELEXの、 ソサイエテイの枠を越えた発展が検討されています。 関係者のご努力に敬服すると共に、国際的な認知度の向上などに注力してゆきます。 ソサイエテイの活性化の根源は、第1種研究会および大会にあります。 専門の研究の深化を目的として荒削りや未完成な内容も含めて濃厚な議論を交わす第1種研究会と、 他の分野や融合領域も含め、浅いながらもより広い視野で研究動向の把握ができる総合大会、 ソサイエテイ大会とは、まさに車の両輪であります。
前年度より残された課題の一つに大会の活性化があります。
残念ながら、エレソの企画は量的に十分ではありません。 競合する学会もあり、単に量的な尺度で活動を測ることの是非は議論がありますが、 他研究会や他ソサイエテイとの交流を促進し、新しい学問領域の創成や、若手の育成などに、 年に2回しかない大会を大いに活用する機運を高めたいと思います。 結果として、時間や部屋が足りなくなるほどのプログラムの充実ができたら素晴らしいことです。

 最後に、学会の国際化に関して所感を述べさせていただきます。
学会活動においても、巨人であるIEEE、これに対抗すべく急速にまとまりを見せつつあるEU、 さらにこれからの成長株としてのアジアの3極構造が顕在化してきています。 そして、アジアにおける日本のリーダシップを求める欧米の声がある一方、 中国やインドではアジアのリーダとなるための戦略や人材養成プランが着々と練られています。 電子情報通信の分野でアジアでのリーダシップを維持できるか否かは、 日本(そして本学会)にとって長期的にも短期的にも極めて重要な意味があります。 年度末の理事会において「グローバル化検討タスクフォース」が、 “アジアのIEICE”への発展のために行った具体的な提言は、 まさに同じ問題意識で本学会がとるべき施策のたたき台を示したものと思います。 個人的には、国際戦略の必要性を痛感する、次のような具体的な場面に遭遇しています。
1.   アジアで開催する国際会議の集客を増すにもIEEE Explorer掲載が効果的である。 プロシーディング版権のIEEE委譲やIEEEからの会議経済支援まで進むと、 多くの国際会議がIEEEの実質主催になり得る。
2.   IEEEのSocietyの幾つかでは年次総会を増やしアジア開催地を考えている。
3.   IEICEの9つの海外セクションとは日本の支部と同様の連携の強化が必要である。 現地での会議主催と支援、IEICE Distinguished Lecturer制度などによる普及広報活動の強化が必要である。
4.   大会における英語セッションの強化。
5.   研究専門委員会委員や特集号編集委員会などへの海外会員の登用など、運営面での国際化。
6.   世界でも指折りの査読体制(レベル、迅速性)を誇るTransactionsへの投稿勧誘と、 無料(自由)閲覧の可能性の追求。

 以上は、エレソばかりでなく、学会の経営基盤や安定的運営にも大きな影響がある課題でもあります。 「グローバル化検討タスクフォース」の提言とともに、慎重にかつ早急に検討をする必要があると考えております。 会員皆様の忌憚のないご意見をお待ちしております。


 平成19年度 電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ会長
   安藤 真 (東京工業大学大学院理工学系研究科電気電子工学専攻)

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