エレクトロニクスシミュレーション(EST)講習会のご案内

                              委員長 橋本 修 (青山学院大学)

開催日: 2012年7月3日(火) 13:30-17:00

会場: 青山学院大学青山キャンパス総研ビル10階第18会議室

講師: 柴山 純(法政大学)

タイトル:「差分法による光導波路解析入門 〜ビーム伝搬法と有限差分時間領域法〜」

趣旨:

 マイクロ波・ミリ波の領域に加え、光波領域においても種々のシミュレータが市販されるようになりました。なかでもビーム伝搬法(BPM)は最も広範に利用されています。BPMは近似に基づく手法のため実問題への適用には注意を要しますが、近似の成り立つ範囲で適切に利用すれば極めて効率よい解析を精度良く実行できます。本講義では、使用している近似に注意しながら差分型BPMの定式化と実行方法をやさしく説明します。実問題への適用範囲・限界を解説し、種々の計算結果も示します。
 光の進行方向に大きな屈折率差のある問題には有限差分時間領域(FDTD)法が好適です。近年、時間刻み幅に制限のない交互方向陰解法(ADI)や局所一次元法(LOD)を利用した陰的FDTD法も検討されています。これらの手法において連立方程式を解くアルゴリズムは極めて簡素であり、上述した差分型BPMのものと同一であることは意外に知られていないようです。本講義では特にLOD-FDTD法を取り上げ、詳しい定式化を示した後に性能を評価します。プラズモンデバイス解析のための周波数依存型手法への応用も解説します。
 BPM、陰的FDTD法に関する理解を深めて頂くことを目的としますが、シミュレータを自作したい方などにも有益な内容となっています。

【内容】

1. 光導波路の数値解法の特徴と使い分け
2. ビーム伝搬法(BPM)
2.1 BPMの分類
2.2 2次元差分型BPMの定式化
2.3 吸収境界条件
2.4 連立方程式の求解
2.5 虚軸法による固有モード解析
2.6 ビーム伝搬解析
2.7 ADI法に基づく3次元差分型BPM
2.8 広角BPM
2.9 ベクトル型BPM
3. 有限差分時間領域(FDTD)法
3.1 陽的FDTD法と陰的FDTD法
3.2 LOD-FDTD法の定式化
3.3 吸収境界条件
3.4 性能評価
3.5 周波数分散性媒質の取扱い
3.6 周期構造の取扱い
3.7 回転対称構造の取扱い

受講料: 一般非会員20,000円、一般会員15,000円
学生非会員10,000円、学生会員5,000円

定員: 20名限定(定員に達し次第,申込を締め切らせて頂きます)

申込方法:
下記フォームにご記入の上、EST研究会技術者育成検討委員会(est-edumail.ieice.org)までメールをお送りください。

-------- MST講習会申込フォーム --------
件名:EST講習会(2012/7/3)申込

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問合先:
須賀良介(青学大)
E-mail: rsugaee.aoyama.ac.jp