EMCJ ニュース   No.8 (2008.2.28)


平成19年度環境電磁工学研究専門委員会
委員長:井上浩,副委員長:藤原修
幹事:石上忍,田島公博,幹事補佐:藤井勝巳,川又憲

【No.8号発行にあたり、委員長挨拶】
 本“EMCJニュース”が発刊されたのは,2004年ですが,しばらく発行されていませんでした。広報活動が必要性であることは自明であります。学会の活性,ご関係各位へのご協力ばかりでなく研究や他の活動の進捗にもかかわります。そこで,ここ1年間の活動と平成19,20年度のこれからの活動をご報告することから,EMCJニュースを再開したいと思いますので,ご協力のほどをお願いいたします。

 平成19年6月に委員長に就任したものの,毎月の研究会や第2種研究会,そして通信ソサイエティの活動への対応で,余裕がなく明け暮れました。その間,幹事団の皆様のご協力をいただいていますが,力足らずでミスもあり,満足な活動として会員各位の評価を頂けるか心細い限りです。
 EMCは,電磁気学を背景に,電気電子工学を基礎として,産業応用を通して社会に成果を還元することを結びつける重要な基礎学問であると思います。ますます大切なものとなると確信しておりますが,関係会員の活動をどのように支えていくかが,研究専門委員会としては主要な仕事と考えています。
 平成19年には,環境電磁工学研究会創設30周年記念行事を大きな事業計画とし,30周年記念誌の発行とともに,10月に東北大学で記念会を開催しました。10月から研究発表者と協力の方を対象に,1GB-USBメモリを配布しています。好評ですので,経費の続く範囲で平成20年にも継続していきたいと考えています。
 また,湯沢ワークショップも20周年を迎えます。研究会活動の活性化については,通信ソサイエティから強く要望されています。記念事業や日常の活動を通して,環境電磁工学研究会への積極的なご参加とご協力をお願い申し上げます。
(文責 井上 浩)

【平成19年度後半に開催した主な催し】


○通信ソサイエティ活性化資金を調達して,東北大学でEMCJ創設30周年記念会を開催
 記念事業は,以下の5項目を実行しました。

 1.30周年記念誌の発刊
 2.第1種研究会に合わせて,記念講演,特別講演及び祝賀会の企画
 3.第1種研究会の発表を奨励するために,発表者に記念品の進呈
 4.EMCJ研究会へ功労のある方に,感謝状の贈呈
 5.通信ソサイエティの平成19年度活性化資金により,研究会の活性を図る

内容は,本研究会のホームページに掲載されていますので,ご覧ください。

○湯沢ワークショップ(第2種研究会)を開催
 平成19年11月7日,8日に,ホテル双葉において,第2種研究会の第19回 「電気・電子機器のEMCワークショップ」が, 〜 GHz帯に踏み込む新たなエミッション規制と最新EMC技術 〜をテーマに開催されました。
参加者は,84名で,盛会でした。
 平成20年は,第20回を数えますので,記念事業を計画することとしました。記念事業実行のための顧問に徳田正満先生に実行委員会の委員長はEMCJ副委員長藤原修先生にお願いすることを,閉会の場で提案され,認められました。

平成20年11月を予定ますので,ご関係各位には,ご協力をお願いいたします。

○研究会は,11月は東工大,12月は浜松,1月に佐賀で開催
 11月研究会は東京工業大学で西方敦博先生のお世話で,17件の発表でした。
12月はクリエート浜松で静岡大学の杉浦敏文先生のお世話で,9件一般講演と上先生の特別講演を企画しました。1月は,初めて佐賀大学(佐々木伸一先生のお世話)で,11件の発表がありました。
 それぞれ,新しいお世話の先生にご協力をいただきましたが,懇親会等もあり充実した研究会であったと思います。
 全国に研究会を企画したいので,自発的にお世話をお申し出頂けるようでしたら,ありがたいと思います。

【平成20年3月から5月に予定している主な催し】
○3月7日の研究会は,機械振興会館で映像情報メディア学会・放送技術研究会と共催
 3月7日に計画しています。終了後に,研究専門委員会も開催します。

○3月18日から21日の総合大会でチュートリアルセッションを企画
 総合大会が,3月18日から21日の予定で,北九州学園都市で開催されます。EMCJ関係のセッションは,77件の一般講演がありますので,ご参加をお願いいたします。
 EMCJでは,「電磁波生体ドジメトリの基礎」をテーマに教育セッションを設けました。その趣旨は,「直流から超高周波におよぶ広い周波数範囲の電磁環境内に生体が置かれた時に考慮すべき基礎事項について正しい理解を行うことが必要である。このことは,電気電子通信工学ばかりでなく,多くの科学的・社会的側面からも重要なことである。これまで,電磁波の生体に対する影響について,いろいろな規制とともにその背景となる基礎的実証実験・理論解析も多く行われてきた。ごく最近には,生体電磁環境に関するおおくの研究成果についての取りまとめも行われている。生体が低周波から高周波におよぶ電磁波にさらされた場合に考察すべき科学的アプローチについて,最新の成果をまとめて報告し,電磁波と生体の関連を正しく理解する助けとし,新たな電磁波の利用も促進にも資するために,本チュートリアル講演は企画されている。すなわち,内容としては,生体ドジメトリを共通的な項目として,1)低周波領域,2)高周波領域の双方における現在明らかになっている事項および今後の展開について概説する。」としております。多くの方の聴講をお願いいたします。

○4月25日にはNTT武蔵野研究開発センタで研究会と基礎ワークショップを開催
 4月研究会は,NTT武蔵野研究開発センタで7件の一般講演(午後)を企画しています。同時に,基礎ワークショップを,10:00-16:30の予定で,開催します。
 基礎ワークショップのテーマは,「EMCの進展を支える電磁波吸収・遮へいの基礎技術」−電磁波吸収・遮へい技術について,材料,設計法基礎から実用技術までを解説−としています。
畠山賢一先生(兵庫県立大学/姫路工業大学),栗原 弘氏((株)TDK)をお招きし,電磁波吸収・遮へいについて,材料,設計法の基礎,測定法から最近のトピック,実用技術などを豊富な事例に基づき解説していただきます。
多くの情報を得ることができます。また,お昼休みには,NTT研究開発センタを見学する予定です。

お申込みは,本ホームページをご覧ください。

○5月研究会は休会で,第3回Pan-Pacific EMC Joint Meeting 2008(PPEMC08)を5月15,16日に,開催
5月15日にはIEEE EMCS Japan Chapter Distinguished Lecture
すぐにシンガポールでのアジアEMC week

 PPEMC(環太平洋地域環境電磁工学合同会議)は,第1回淡路夢舞台,第2回岡山大学に続いて,第3回としてNTT武蔵野研究開発センタで,上芳夫先生を実行委員長に開催されます。昨年2007年は,PPEMCはお休みとし,IEEE EMC50周年記シンポジウムで,「Advanced EMC Technologies in the Pan-Pacific Region」に協力しました。
今回のテーマを,「伝送線路・PCB・平行線路に関するEMCテーマ」に絞りました。外国からの招待も,テーマに沿って企画されます。
 すでに,論文募集を開始しています。3月15日までに,ホームページからのご発表のお申し込みをお願いいたします。英文誌特集号も企画中ですので,ご投稿の計画をお立ていただきたく,お願いいたします。

 なお,5月15日の夕方には,IEEE EMC Japanチャプタ主催で,Distinguished Lecture(ミズーリ大学Jun Fan教授)を企画していますので,これもご参加ください。

○6月20日に,北海道大学で生体特集研究会を企画
 昨年は国際会議の日程の都合で,北海道大学での開催はありませんでした。平成20年6月は,生体関連の他、一般講演も受け付けて開催する予定です。奮ってご参加いただきますようお願い申し上げます。

○7月17日には若手研究者のコンペティション!! 18日は電気接点放電,一般の研究会を実施!
 7月17日に,若手研究者・エンジニアの発表会を開催いたします。若手とは33歳くらいまでとのことです。審査により,優れたご発表3件を限度として表彰いたします。
 第2日目の18日は,「エレクトロニクスソサイエティ機構デバイス研究会」(曽根秀昭委員長)との開催が定着しました。エレクトロニクス実装学会電磁特性技術研究会とも共催の予定です。
場所は、機械振興会館です。多数の方々のご参加をお待ち申し上げます。