現代社会を支えるエネルギーは,主として,何らかの一次エネルギー源から電気エネルギーへと変換され,最終的にまたそれぞれ用途に適したエネルギーへと変換されてその需要が満たされている。まず,電気エネルギーが主たる中間形態として選ばれる背景について説明し,スケールメリットや負荷平準化から,デマンドレスポンスなど,電力システムの今ある姿と今後の可能性を理解する上で重要な用語について解説する。そして,実は一次エネルギーと需要家において必要とされるエネルギーの両方が地域に根ざしたものであることを確認し,電力システムを軸とするエネルギー利用システムの将来像について一緒に考える機会としたい。 |